需給調整市場に関する審議会資料の総合説明
資料の目的・背景
2024年度から全商品の取引が開始される需給調整市場において、応札不足や市場調達の未達問題に対処するため、市場外調達および余力活用の実態を踏まえた市場外調達の取り扱いの方向性について検討する。
需給調整市場の現状
市場外調達の実態
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応札不足の継続:
- 2024年度から全商品の取引が開始されても、応札不足が続いている。
- 一般送配電事業者は市場外調達や余力活用によって日々対応を行っている。
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市場外調達の実施状況:
- 毎週市場外調達は行われているが、調達の実施量は限定的で、未達が恒常化している。
- 市場外調達は一般送配電事業者と調整力提供者の相対契約で、調達プロセスはメール等で行われている。
現在の課題
- 調達量の限定性:
- 一部エリアでは市場外調達量がゼロとなっており、調達単価も高くなっている。
- 調整力の確保に関する業務負担が両者に生じている。
市場外調達の取り扱いの方向性
検討課題の整理
- 応札不足への対応:
- 新規の取引実態に基づく対応が求められ、アンケートヒアリングを通じた意見収集が重要である。
| 課題 | これまでの整理事項 | 小委における論点 | 小委での議論における方向性 |
|---|
| 7-1 2024年度の応札不足への対応 | 新規 | 取引実態等を踏まえた対応 | アンケートヒアリング等を踏まえた対応 |
| 7-2 緊急時電源脱落対応の調整力確保方法 | 再エネ余剰時の対応 | 商品要件 | システム対応 |
| 7-3 低コスト方式の専用線の拡大可否 | 特定条件下で可能 | 電柱方式の拡大 | |
今後の予定
- 取引スケジュールの変更:
- 2026年度の取引を前日集約化し、市場外調達を廃止することが計画されている。
課題・リスク
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応札障壁:
- 市場外調達には応札障壁が存在し、そのため調達量が限定的である可能性が影響している。
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業務負荷の増大:
- 市場外調達および余力活用により業務が複雑化し、負担が増加する見込みである。調達手段の優先順位についても再検討が必要である。
余力活用の実態
概要
透明性の高い需給調整を行うため、余力活用に関する条件や実態、追加起動のアプローチが示されている。
余力活用における条件
余力活用においては以下の条件を満たすことが求められる。
- 条件1: GF調整量の総量が一次必要量を満たすこと。
- 条件2: LFC調整量の総量が二次①必要量を満たすこと。
- 条件3: GF調整量またはLFC調整量の最大値の総量が一次・二次①の複合必要量を満たすこと。
- 条件4: 上げ余力の総量が二次②・三次①の複合必要量および三次②必要量を満たすこと。
- 条件5: 上げ余力の総量が複合必要量および三次②必要量を満たすこと。
これらの条件は、動的な需給調整を行うための基準となっている。
余力減少リスク
- 余力減少リスクは過去の市場における実績を基に算出され、必要量を満たすための基準が設定されている。
追加起動の考え方
- 追加起動が必要な場合、可能な限り安価な余力を確保する方針が採られる。
未達時の対応
感受性とコスト
- 余力確認において実需給断面での余力確認が難しいため、調整力の確実な調達はできていない。
- 時間前市場等での取引によって、調整力コストが増加する可能性が高い。
コスト比較
| 調達方法 | コストの傾向 |
|---|
| 市場取引 | 基準より安価で取引可能 |
| 電源II余力等 | 基準より高価になる可能性 |
まとめ
需給調整市場の実施に伴い市場外調達の重要性が増しており、応札不足への対応や調達能力の向上に向けて業務負荷軽減や効率的な調達方法の検討が必要である。また、現状の市場外調達については応札不足が解消されるまで中断が提案されている。