資料の目的・背景
本資料は、電力・ガス取引監視等委員会による「OPEXの費用検証結果」に関する説明を行っており、主に関西電力送配電に関連するOPEX(運営費用)の合理性を評価するための検討結果を提示している。この評価は、前回の専門会合での指摘事項を踏まえたものである。
主要な検討内容
第19回専門会合の指摘事項
- 関西電力送配電が見積もった検針に関する費用の合理性について議論された。
- 審議で得られた主な意見は以下の通りである。
- スマートメーター導入における通信方式の最新技術への転換が行われなかったことへの疑問。
- スマートメーター導入の経緯を考慮し、消費者への費用負担の妥当性を検討する必要性。
- 他社との費用計上方法の違いを考慮した比較の提案。
検証結果
- 関西電力送配電の見積もった検針に係る費用は合理性が認められるが、通信方式の選択によってコストダウンが図られなかった部分が全て料金原価に算入されるべきではないとの見解が示された。
- 委託検針費の一部を見積もりから除外する提案がされている。
検針に係る費用の合理性
検証結果の概要
- 委託検針費に含まれる要素は、現地検針業務、内勤業務、関連業務であり、他社とは業務範囲が異なることに留意する必要がある。
- スマートメーター導入後の各事業者の現地検針数は以下の通りである。
| 地域 | 現地検針割合 | 検針件数 |
|---|
| 北海道 | 約1.4% | 約5.4万件 |
| 東北 | 約1% | 約7万件 |
| 東京 | 約0.56% | 約17万件 |
| 中部 | 約0.15% | 約1.5万件 |
| 北陸 | 約0.27% | 約0.5万件 |
| 関西 | 約2% | 約27万件 |
| 中国 | 約1.7% | 約8.5万件 |
| 四国 | 約1.5% | 約4.2万件 |
| 九州 | 約1.5% | 約13万件 |
| 沖縄 | 約1% | 約0.9万件 |
検針委託費の内訳
- 関西電力送配電の検針委託費は年約44億円を見込んでおり、この金額には現地検針業務の他に全体の検針データ管理や契約案内等の業務が含まれるため、業務の範囲や対象の検討が求められる。
| 年度 | 検針委託費 (百万円) | 5年合計 (百万円) | 5年平均 (百万円) |
|---|
| 2023年 | 4,798 | 22,256 | 4,451 |
| 2024年 | 4,798 | | |
| 2025年 | 4,324 | | |
| 2026年 | 4,181 | | |
| 2027年 | 4,155 | | |
今後の予定
- 第19回専門会合では、OPEXの統計査定の結果報告が予定されており、その内容についての議論が求められる。この内容には過去の実績を反映した推計費用の算出や、効率性のスコアを用いたトップランナー的補正が含まれる。
まとめ
この資料では、関西電力送配電のOPEXに関する合理性および検針業務の状況について詳細に検討された結果が示されている。省エネやコスト削減の観点からも、委託費の合理性を確保することが重要であり、今後の議論を通じて改良策が検討される見込みである。
レベニューキャップ制度における効率化係数の設定
本資料では、レベニューキャップ制度における効率化係数の設定について説明する。
1. 効率化係数の基本方針
- 目的: 一般送配電事業者における必要投資確保とコスト効率化の両立
- 効率化係数は以下の目的で設定される:
- 事業者間比較による効率化の促進
- 業界全体の創意工夫や技術革新の促進
2. 効率化係数の対象費用
効率化係数の対象となる費用は、以下を除外したものとする。
3. 効率化係数の設定値
効率化係数は、過去の実績を考慮して以下のように段階的に設定される。
- 中長期的に減少が期待される費用を基に、規制期間初年度から年率**0.5%**ずつ段階的な効率化を実施
- 最終年度には**2.5%**の効率化を達成することを目指す
効率化係数の設定案の比較
効率化係数の具体的な提案は以下の通りである。
| 案 | 内容 | 数値 |
|---|
| 案1 | 2017-2021年間の実績と2023-2027年間の比較 | 5年 1.1%(年率0.22%) |
| 案2 | ドイツの第2規制期間の効率化係数を参照 | 5年 2.1%(年率0.425%) |
| 案3 | 効率化目標を引き上げた設定 | 5年 2.5%(年率0.5%) |
考慮事項
- 案1では需要減少率が目安となっている。
- 案2はドイツの状況を基に調整した値である。
- 案3は歴史的な実績に基づきさらに高い効率化を目指す設定である。
統計査定結果
規制期間におけるOPEXの額は、以下のように設定される。
- 統計的査定方法により算出された額を基本とし、見積もり値がそれを上回る場合は、事業者から申し出があった際に合理性を検討する。
OPEX算出の注意事項
- 見積もり値が統計的査定額を上回った場合の対応を明記する必要がある。