文書の位置づけと対象年度
本資料は、本機関の業務規程第32条の5に基づく「容量市場業務マニュアル メインオークションの参加登録編」の提示範囲であり、対象実需給年度は2025年度です。容量市場への参加を希望する事業者向けに、事前手続き、事業者情報・電源等情報・期待容量の登録、容量市場システムの操作を説明しています。手続き前に「容量市場メインオークション募集要綱」を確認するよう求めています。資料の一部であるため、提示本文にない手続きや要件、文書全体の結論は判断できません。登録しても応札は必須ではありません。
2025年度対象の参考日程は、事業者情報の受付が2021年7月12~16日、電源等情報が7月20日~8月6日、期待容量が8月23日~9月10日です。審査期間は順に7月12~19日、7月20日~8月18日、8月23日~9月17日とされています。応札受付は10月1~14日、応札容量算定に用いた期待容量等算定諸元一覧の受付は10月15~20日、需要曲線は2021年7月、約定結果は同年12月の公表予定です。日程は不測の事態で変更される可能性があり、変更時は本機関ホームページまたは容量市場システムで周知されます。期待容量登録の本文には具体的な受付日程の記載がなく、上記日程は参考スケジュールまたは様式例に記されたものです。
登録対象と主な適用条件(第1章1.2)
対象エリアは日本全国ですが、沖縄地域とその他地域の離島は除外されます。主な登録区分は次のとおりです。
- 安定電源:供計ガイドラインに基づく期待容量が1,000kW以上の安定的な供給力を提供する電源。対象は所定の水力、火力、原子力、地熱・バイオマス・廃棄物です。石炭主燃料の発電所でHHV・発電端設計効率42%以上を申請する場合、発電所保有事業者以外が示す設計効率の証憑を電源等情報登録時に提出します。準備が難しい場合は受付期間前でも本機関窓口への相談を求めています。
- 変動電源(単独):期待容量1,000kW以上の水力(自流式で調整係数のみで算定)または風力・太陽光。
- 変動電源(アグリゲート):同一供給区域内の自流式水力・風力・太陽光を組み合わせ、期待容量1,000kW以上を提供するもの。
- 発動指令電源:所定の事業用電気工作物等、特定抑制依頼、期待容量1,000kW未満の発電設備等を単独または同一供給区域内で組み合わせ、1,000kW以上を提供するもの。ただし、自流式水力または風力・太陽光のみの構成は対象外です。
原則として、実需給年度に買取期間が重なるFIT電源、電源入札の落札電源、実需給年度中に供給力を提供できない電源、試行ノンファーム型接続適用電源、専ら自家消費・自己託送・特定供給・特定送配電事業者利用に供する電源は登録できません。ただし、FIT電源は差分計量等で確認できる非FIT相当分や混焼バイオマスの非FIT相当分など、本文に列挙された部分を登録できる場合があります。石炭・バイオマス混焼FIT電源で認定上のバイオマス比率を零に変更する場合は全量を非FIT相当分として登録可能で、制度上の比率変更手続きは実需給開始前に行います。参加登録時の書類提出は不要ですが、登録時から比率変更が生じる場合は本機関への申告が必要です。FIP電源はFIT電源に準拠し、必要書類等は別途公表とされています。自家消費等でも必要容量を上回り供給力を提供できる部分は登録可能な場合があり、自己託送・特定供給等は運用・契約形態に応じた個別照会が示されています。
事前手続きと事業者情報(第1章1.3、第2章)
事業者情報・電源等情報の登録前に事業者コードとクライアント証明書を取得します。申込集中時は取得に最大3週間程度かかる可能性があります。自己託送用とそれ以外のコードがある場合は自己託送用でないコードを使います。容量市場システムへのアクセスには事業者コードごとの証明書が必要です。有効期限前にログインして事業者情報変更から新証明書を登録し、有効期限が異なる証明書は複数登録できます。変動電源(アグリゲート)と発動指令電源はリストごとに系統コードが必要で、取引用計量器にコードが未発番なら既取得電源でも新規取得が必要です。FIT混焼バイオマスは非FIT分の系統コードを登録します。
2024年度対象のメインオークションに参加登録済みの事業者は新規登録不要で、内容を確認し必要に応じ修正します(2.1)。新規事業者はシステムの「新規利用開始」から情報を入力し、誓約書(様式3)を記載・押印してアップロードし、利用規約に同意して申し込みます。原本郵送は不要です。口座番号が7桁未満なら先頭に0を補います。審査合格時には登録完了と管理者ユーザ2件分のログイン情報がメールで届き、初回ログイン時にパスワード変更が必要です。仮パスワードは通知日を含め3日間有効です。不合格時は理由等が通知され、再申込は最初から行います。
変更・取消(2.2、2.3)は、申込内容を作成しただけでは完了せず、審査画面で「申込完了」を実行します。変更では理由を入力し、内容によって誓約書提出を求められる場合があります。審査開始前に限り取下げ可能です。取消では理由を入力し、合格通知後は容量市場システムにログインできなくなります。事業者情報変更の不合格手続きの説明は「参加登録申請者名」を変更した場合に限られています。
電源等情報の登録(第3章)
登録は事業者情報の登録完了後に行います(3.1)。基本情報は1計量単位ごと、詳細情報は号機(ユニット)ごとに、実需給年度時点で想定される内容を登録します。参加する号機だけを登録し、基本情報で選択した区分と異なる号機区分は登録できません。一般的な流れは、書類準備、基本・詳細情報入力、仮申込、審査画面での「申込完了」です。仮申込だけでは完了しません。合否はメールで通知され、不合格理由は審査コメントで確認して修正・必要書類追加のうえ再申込します。審査開始前は取下げ可能です。
2024年度対象の登録済み電源等情報は本機関が2025年度向けにシステム登録しますが、取次登録と確認できる電源および主燃料が石炭の安定電源は引き継がれず、新規登録が必要です。内容が実需給年度時点の想定情報であることを確認し、その確認欄に期待容量登録時の算定諸元一覧または発動指令電源のビジネスプラン申請書でチェックします。
安定電源の提示範囲(3.1.1-ア)では、電源名称、受電地点特定番号・同時最大受電電力、エリア、必要に応じた取次合意、電源種別・発電方式・設備容量等を確認できる証憑(写し可)を用意します。設備容量が1,000kW以上と分かる資料が必要です。2011年4月以降運転開始の電源は運転開始年月の書類が必要で、2011年3月末以前は提出不要です。2011年4月以降の増出力分も控除対象となります。同時期に主要電気設備をすべて更新したリプレース電源は、本機関が認めれば2011年3月末以前の建設でも控除対象外となる場合がありますが、運転開始年月の書類は必要です。
調整機能(需給調整市場商品の要件を満たす機能)がある場合は、実需給年度に先立つ余力活用契約の証明書類を提出し、期限は実需給年度前年12月までです。生産計画により供給力が変動する発電用自家用電気工作物(余剰)は電力受給契約書等を提出します。参加登録時点でFIT認定中ならFIT認定IDを確認できる認定通知(様式12)が必要です。
安定電源・変動電源(単独)の申込は容量市場システムの「電源等情報管理」で基本情報を入力し、号機ごとに詳細情報を追加・設定、書類をアップロードして仮申込した後、審査画面で「申込完了」とします。変動電源(アグリゲート)は先に小規模変動電源リスト(Excel)を作成します。リストは実需給年度の想定情報を1計量単位ごとに記載し、4MB超または内訳10,000件超なら分割提出します。ファイル名には指定形式でエリア、事業者コード、対象年度、リスト単位系統コード、分割枝番、改訂回数を含めます。所有者と登録事業者が異なる電源を載せる場合は登録前に所有者の合意を得ます。
書類は原則登録時に提出し、表紙と登録項目記載ページのみでよく、該当箇所に印を付けます。ファイル名は拡張子込み50文字以下です。最初の画面では5ファイルまで、6ファイル以上は仮申込後の「提出書類追加」からアップロードします。新設電源で既設電源向け書類を用意できない等の合理的理由があれば期限延長が認められることがありますが、接続検討回答書または工事計画届出書は登録時に提出します。本機関が登録項目を判断できると認める場合は指定書類以外の代替書類が認められることがあり、追加書類を求められる場合もあります。アグリゲートの書類は原則、実需給年度の3年前の3月末まで(2025年度なら2022年3月末)に提出し、合理的理由が認められれば延長されることがあります。前年度までに提出済みなら変更部分のみ提出し、家庭用低圧連系で同時最大受電電力がない場合はその項目の書類は不要です。
基本情報には区分、年度、名称、受電地点特定番号、系統コード、エリア、同時最大受電電力等を入力します。新設で番号未発番の場合、受電地点特定番号は22桁の「9999999999999999999999」、系統コードは「YYYYY」を入力します。詳細情報は号機単位の名称・所有者、系統コード、電源種別・発電方式、設備容量、運開年月等です。所定の混合揚水や一般(自流式)の登録区分、蓄電池の「その他」選択など、本文記載の区分上の注意があります。相対契約上の計画変更締切時間、BG・計画提出者コード、起動時間等は参加登録時の入力不要項目で、対象年度前の別途公表される時期までに入力します。FIT認定中ならFIT認定IDと、入力した場合の特定契約終了年月も入力します。
変動電源(アグリゲート)・発動指令電源の補足(第3章)
変動電源(アグリゲート)はリスト単位で基本情報を登録し、電源等区分、実需給年度、リスト名、系統コード、系統コード上1桁に対応するエリア名を入力します。事業者コードは自動設定です。詳細情報の号機名称は基本情報の電源等名称と一致させ、リスト内訳の設備容量合計を1kW単位(小数第1位以下切捨て)で入力します。運開年月は「2999年12月」、FIT認定IDと特定契約終了年月は空欄です。提出書類はシステムでなくCD-R等の媒体で本機関へ郵送し、既提出分がある場合は変更部分のみ提出します。
発動指令電源(3.1.1-エ)は「発動指令電源(アグリゲート)」を選択し、実需給年度、リスト名、系統コード、エリア、指令時連絡先を入力して、オンライン指令は「有」とします。必要書類は属地一般送配電事業者とのオンライン指令による性能確認試験結果(写し可)で、本文は2023年2月末までの登録としています。個々の電源等情報はメインオークション時点では入力不要としつつ、同じく2023年2月末までに登録する旨が記載されています。アグリゲーターは実効性テスト前までにオンライン機能(簡易指令システムを含む)を備えることが求められます。詳細情報はリスト名、設備容量「99999999」、運開年月「2999年12月」とし、FIT関連欄は空欄です。書類はシステム経由で提出します。
登録内容は実需給年度ごとに別情報・別識別番号として扱われ、同一電源の2024年度向けと2025年度向けを変更する場合も別々に申請します(3.4)。2021年度メインオークション(対象実需給年度2025年度)から容量確保契約金額算出に関する経過措置の内容を変更した旨が記載されています。運開年月が2010年度以前の情報は「①電源等の経過年数に応じた控除」の対象として詳細画面に表示されますが、登録通知書欄は「対象外」と表示されます。「②入札内容に応じた控除」は入札結果で判定され、詳細画面・通知書では確認できず、詳細は当該年度の募集要綱によります。容量確保契約書締結済み等の場合は電源等情報を取消できず、容量確保契約の解約手続き等が必要とされています。
期待容量の登録・変更(第4章)
期待容量はメインオークションで応札できる容量の上限です。応札希望事業者は毎年、応札前に対象実需給年度ごとに登録します。別年度向けには新規登録が必要で、受付期間は募集要綱を参照します。供計ガイドライン、本機関提示の考え方・調整係数・算定諸元一覧に基づいて算定し、発動指令電源を除き、供給計画への計上見込みがある電源が登録可能とされています(本文記載の例外あり)。電源等情報が実需給年度時点の想定内容であることを確認し、算定諸元一覧またはビジネスプラン申請書の確認欄にチェックします。
登録はシステムの「期待容量情報管理」から電源等識別番号、実需給年度、期待容量等を入力し、書類を添付して仮申込します。審査タブで対象を検索・確認し「申込完了」を押して登録を完了します。完了はメール通知され、審査開始前に限り取下げ可能です。不合格時はメールと審査コメントで理由を確認し、修正・書類追加後に再申込します。再提出ファイルには元ファイルと区別する改訂回数(例「_R1」)を付けます。
安定電源は様式15-1、純揚水は様式15-2を1計量単位ごとに作成します。自動計算された期待容量は1,000kW以上が必要です。複数ユニットは原則ユニットごとに算定して合算しますが、発電方式区分が同じならまとめて算定することもできます。変動電源(単独)は様式15-3を1計量単位ごとに作成し、合計シートと登録発電方式に応じたシートへ入力します。期待容量は1,000kW以上です。変動電源(アグリゲート)は小規模変動電源リスト単位で算定し、発電方式別の値を合算して1,000kW以上とします。これらの変動電源では送電可能電力を所内電力等控除後の1kW単位整数で入力し、計画補修等による停止電力は控除しません。FIT・非FIT混在時は非FIT分を入力します。
発動指令電源は電源等情報の登録単位で1kW刻みに算定し、最低1,000kWです。メインオークション時(実需給の4年前)は実績・将来計画を踏まえ様式13「発動指令電源のビジネスプラン申請書」を提出し、その後、実需給年度の2年前の夏季(7~9月)または冬季(12~2月)の実効性テスト結果に基づき最終期待容量が確定します。
登録済み期待容量の変更は、原則としてメインオークションの期待容量登録期間のみ可能です(4.2)。登録済み情報を検索して変更理由を記入し、必要書類を追加して仮申込後、審査画面で申込完了します。例外として、応札期間終了後に発電設備更新等で期待容量を増加させる場合は変更後の値を入力します。石炭・バイオマス混焼設備の実需給年度のバイオマス比率ゼロ化や所定のFIT電源の買取上限設定申請では、変更が認められた証書類を実需給年度開始までに提出し、期限は別途公表されます。
様式15-3の提示ページは、2025年度対象の変動電源(アグリゲート)の自流式水力・太陽光・風力向けで、2024年度用とは異なるとしています。本文にある2021年8月23日~9月10日および10月15~20日は様式記載例の日程です。図表一覧(156~159ページ)と業務手順全体図(161~168ページ)は名称・流れを示すもので、そこに具体的な期限や適用条件がない場合は本文から補えません。
改定履歴
第2版は2021年10月8日発行です。第4章「期待容量」の項目・留意点、変動電源の期待容量等算定諸元一覧の項目・入力内容、様式15-3の修正が記録されています。業務内容に影響しない誤字等は随時修正するとされています。