東京電力・関西電力エリアの低圧部門について、指定等基準のうち「消費者等の状況」「十分な競争圧力」「競争基盤の構築状況」を審査するための現状と見通しを整理した資料である。有力競争者の存在は別資料で審議し、「競争的環境の持続性」は議論継続中であるため、本資料だけでは指定等基準全体を満たすかは確定していない。各考慮要素は総合判断であり、必須要件を除き個々の項目だけで判定するものではない。
| 論点 | 東京電力エリア | 関西電力エリア |
|---|---|---|
| 認知・変更意向 | 自由化認知は95%超。「内容を知っている」は48.7%。変更を特に検討しない層は2018年に51.5% | 自由化認知は96%超。「内容を知っている」は56.1%。変更をすぐ、または今後3年以内に希望する層は増加した一方、「特に検討しない」も44.4% |
| スイッチング実績・満足度 | 狭義の累積・フロー率は全国最高水準で、フローに鈍化の兆候なし。実施者の約67%が満足側(6以上) | 狭義の累積・フロー率は全国2番目の水準で、鈍化の兆候なし。広義フローは全国最高水準。実施者の約67%が満足側(6以上) |
両エリアとも、切替のきっかけは料金や引っ越しなどのライフイベントが中心で、ガス・通信とのセット提案もみられる。切り替えない理由には、利点が分かりにくいことや漠然とした不安がある。東京では消費者の関心低下の可能性、関西では旧一般電気事業者から新電力へのフローに足元の低下傾向がある点が留意事項である。資料案は、こうした課題を踏まえつつ、需要家側は競争が機能する環境へ進みつつあると評価できるかを問うている。
両エリアの新電力参入事業者数は2016年4月から2018年4月に増加し、東京は38社から186社、関西は12社から119社となった。2018年11月の低圧販売電力量に占める他エリアのみなし小売のシェアは、東京0.55%、関西0.69%。資料案では、供給余力に問題がないことを前提に、目立った参入障壁は確認されないと評価できるかを提示する。
新電力への聞き取りでは、旧一般電気事業者の知名度や信頼感が一部需要家の選好に影響するとの声がある一方、スイッチングが進んでおり、現時点で大きな競争障害とは言い切れないと整理する。影響は経済シミュレーションの消費者行動モデルで考慮する案である。料金体系は旧一般電気事業者の経過措置料金に似るが、単価やセット割には差があり、現時点で価格協調の具体的なおそれは限定的との整理案である。
供給力について、供給計画では連系線活用後、両エリアとも今後10年間、安定供給に必要とされる予備率8%を確保する見通しとされる。ただし、需要離脱に伴う発電所の休廃止が進む懸念が示されており、「相当程度上回る供給力」の基準を8%とするか、計画後の事情変更をどう評価するかは審議事項である。解除後も余剰電源全量を経済合理的に卸市場へ投入する自主的取組を続けることを求め、実施状況を注視する案が示された。広域機関は、複数エリアで予備率が低下し、容量市場の供給力確保開始(2024年度)前の需給ひっ迫を懸念している。
切替経験者への調査では、手続が簡単との回答や30分未満で完了した割合は、東京で全国平均をおおむね上回り、関西ではおおむね同等である。送配電事業者への聞き取りでも、切替は概ね標準処理期間内に完了している。スマートメーター未設置時は臨時検針などの人手が必要だが、申込件数に占める工事必要割合は東京約30%、関西約24%で、普及に伴い低下傾向にある。
2018年3月末のスマートメーター設置率は東京55.3%(1,602.3万台)、関西71%(932万台)で、全国平均49.4%を上回る。全需要家への設置完了見込みは東京が2021年3月末、関西が2023年3月末である。資料案は、現時点で円滑な切替の大きな障害は確認されず、競争基盤に特段の問題はないと評価できるかを問う。
今後は、次回以降「競争的環境の持続性」を審査し、今回の議論も踏まえて両エリアの総合判断を引き続き検討する案である。他エリアの審査も、両エリアの審査状況を踏まえて進めるとしている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「低圧部門における競争の現状及び見通し①(東京電力・関西電力エリア)」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_keika.html)をもとに当社作成
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