効率化係数の設定に関する資料説明
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が提出した「効率化係数の設定対象について」の内容をまとめたものであり、特に料金制度専門委会合での議論に基づいている。資料は主に、効率化係数の対象となる費用やその設定方法についての検討結果を含んでいる。
効率化係数の対象となる費用
効率化係数の対象費用には、以下のような性質が求められる。
-
除外される費用
-
設定対象となる費用
- OPEX(運営費用)
- CAPEX(資本的支出)
- 第三区分費用については、様々な費用が含まれているため、性質に応じた検証が必要である。
効率化係数の設定方法
効率化係数の設定に関する議論では、以下の3つの案が提案されている。
| 案 | 内容 | 5年の水準 |
|---|
| 案1 | 過去実績を反映した需要減少率に基づく | 5年 1.1%(年率 0.22%) |
| 案2 | ドイツの第2規制期間の効率化係数を参考にした補正 | 5年 2.1%(年率 0.425%) |
| 案3 | 需要減少率に更なる補正を加えた | 5年 2.5%(年率 0.5%) |
- 各案は、需給状況や過去の実績に基づいて異なる効率化目標を設定している。特に、案3が提案される理由として、過去の供給計画における実績値が想定値を下回る傾向にあることが挙げられている。
効率化係数の検証項目
効率化係数は以下の項目に基づいて検証が行われる。
- 審査要領によって規定される対象費用の妥当性を確認すること
- その他費用や次世代投資費用についても、効率化の適用が可能かどうかを検証する
その他の重要事項
効率化係数の対象外とする費用の例
- 固定資産除却費
- 離島ユニバーサル費用など、一部の費用は効率化の対象外とされる可能性がある。
CAPEXおよび次世代投資費用における例外的な取扱い
- 一部のCAPEXは効率化係数の対象外とされるが、10社の平均を合わせるために例外的に扱われる費用もある。
- 次世代スマートメーターや配電網高度化など、特定の次世代投資費用については効率化係数の対象となることがある。
需要電力量の見通し
託送料金制度(レベニューキャップ制度)に関する需要電力量は以下のように見込まれる。
| 年度 | 需要電力量 (百万kWh) |
|---|
| 2023 | 900,000 |
| 2024 | 890,000 |
| 2025 | 880,000 |
- 過去の実績に基づく需要減少率は約 0.8% であり、この傾向を考慮する必要がある。
おわりに
本資料は、効率化係数の設定における様々な検討事項を示しており、今後の議論において重要な基盤となる情報が含まれている。特に、効率化に関する対策や費用の性質に応じた検証が求められていることが強調されている。
センサ付き開閉器と電圧調整器の単価分析
1. センサ付き開閉器の単価について
単価差の要因
- 次世代機能の増分費用のみを計上している社(中部・関西・中国・沖縄)と、全費用を計上している社で大きな単価差が存在。
- その他の社では、単価のベース費用分を抽出し、次世代開閉器への取替分にはCAPEX配電のその他設備の査定率を適用することが妥当である。
工事費の扱い
- 次世代化による増分費用を見込んでいない事業者が半数を占めており、一部の事業者はセンサ付き開閉器の増加を理由に工事費を計上している。これらは通常CAPEXに計上すべき費用であり、工事費単価にはCAPEX配電の査定率を適用するのが妥当である。
導入予定台数
- 中部が大幅に突出しているが、配電線の系統構成の違いから必要数の差があることが確認できた。
センサ付き開閉器物品・工事費単価一覧
| 種別 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 |
|---|
| 物品費 次世代計上費用 (A) | 1,154 | 1,500 | 1,107 | 208 | 1,422 | 631 | 164 | 1,449 | 728 | 1,612 |
| 物品費 増分費用 (B) | 454 | 190 | 108 | 208 | 340 | 631 | 164 | 353 | 263 | 1,612 |
| 物品費 ベース費用 (A)-(B) | 700 | 1,310 | 999 | 0 | 1,082 | 0 | 0 | 1,096 | 465 | 0 |
| 工事費 次世代計上費用 | 200 | 206 | 216 | 0 | 170 | 38 | 90 | 252 | 122 | 397 |
| 工事費 うち増分費用 | 0 | 206 | 11 | 0 | 0 | 38 | 0 | 0 | 1.5 | 397 |
| 計 次世代計上費用 | 1,354 | 1,706 | 1,324 | 208 | 1,591 | 669 | 254 | 1,702 | 850 | 2,009 |
| 計 うち増分費用 | 454 | 396 | 119 | 208 | 340 | 668 | 164 | 353 | 265 | 2,009 |
| 導入台数千台 | 3.68 | 2.98 | 8.1 | 26.5 | 3.37 | 13.59 | 1.6 | 2.9 | 0 | 1.25 |
| うち新規台数 | 0 | 0.60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| うち取替台数 | 3.68 | 2.38 | 8.10 | 26.50 | 2.866 | 6.53 | 12.94 | 1.60 | 2.90 | 0 |
2. 電圧調整器の単価について
単価差の要因
- 次世代機能の増分費用のみを計上している社(中部・北陸・関西・中国・沖縄)と、全費用を計上している社で大きな単価差が存在。
- その他の社では、単価のベース費用分を抽出し、次世代電圧調整器への取替分にはCAPEX配電の査定率を適用することが妥当である。
工事費の扱い
- 次世代化による増分費用を見込んでいない事業者が半数を占めており、一部の事業者は次世代電圧調整器の増加を理由に工事費を計上している。これもCAPEXに計上すべきであり、工事費単価にはCAPEX配電の査定率を適用するのが妥当である。
導入予定台数
- 中部・中国で比較的多くの導入があり、中部は配電線の系統構成の違い、中国は長い配電系統に起因することが確認された。
電圧調整器物品・工事費単価一覧
| 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 |
|---|
| 次世代計上費用 (A) | 4,700 | 850 | 13,848 | 1,378 | 8,518 | 5,885 | 3,109 | 0 | 7,107 | 10,707 |
| うち増分費用 (B) | 250 | 268 | 3,250 | 1,378 | 8,518 | 5,885 | 3,109 | 0 | 650 | 10,707 |
| ベース費用 (A)-(B) | 4,450 | 582 | 10,598 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6,457 | 0 |
| 次世代計上費用 | 300 | 51 | 1,151 | 0 | 288 | 149 | 243 | 0 | 2,341 | 2,260 |
| うち増分費用 | 0 | 51 | 0 | 0 | 288 | 149 | 0 | 0 | 0 | 2,260 |
| 計 次世代計上費用 | 5,000 | 901 | 15,000 | 1,378 | 8,806 | 6,034 | 3,352 | 0 | 9,448 | 12,967 |
| 計 うち増分費用 | 250 | 319 | 3,250 | 1,378 | 8,806 | 6,034 | 3,109 | 0 | 650 | 12,967 |
| 導入台数 千台 | 0.61 | 0.70 | 0.57 | 1.51 | 0.015 | 0.44 | 1.52 | 0 | 0 | 0.15 |
| うち新規台数 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| うち取替台数 | 0.61 | 0.56 | 0.57 | 1.51 | 0.44 | 1.52 | 0 | 0 | 0 | 0.05 |
3. その他の取組について
-
関西電力送配電が行う以下の取組について修正対応を求めることが妥当である。
-
温室効果ガス低減機器導入拡大に関する取組み
→ 同様の取組を計画する中部と比較し、既存機器のベース分費用も計上していることから、特定しCAPEX査定率適用が妥当。
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スマートポールの開発に向けた取組み
→ 現状の送配電事業に直結しない機能が多数搭載されているため、原価算入は認めないのが妥当。
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九州電力送配電の次世代工事車両による配電工事効率化についても、特段の次世代性が認められないことから検証が必要である。
その他取組予算一覧
| 事業者 | 取組予算全期間 | 具体的な取組内容 | 便益金額算定期間 | 規制期間見積費用 |
|---|
| 関西電力送配電 | 111.2億円 | 温室効果ガス低減機器導入拡大(SF6代替ガス等用いた技術検討等) | ①0.2億円/年 ②2023年度以降 | 11.1億円 |
| 中部電力 PG | 1.9億円 | SF6ガスレス機器の導入 | ①0.6億円/年 ②取替以降 | 0.1億円 |
| 関西電力送配電 | 1.5億円 | スマートポール開発に向けた取組み | ①定性便益のみ | 1.5億円 |
| 九州電力送配電 | 3.1億円 | 次世代工事車両による配電工事効率化 | ①3.3億円 ②2042~2035年度 | 2.5億円 |
以上が、効率化係数の設定に関する検討内容と、センサ付き開閉器および電圧調整器の単価に関する分析、ならびにその他の取組についての説明である。