2022年3月の需給ひっ迫を踏まえ、広域機関が供給信頼度評価(EUE算定)の前提を再点検し、論点ごとに検討を進めることが提案された。具体的な基準変更や反映方法は本資料では決定されておらず、検討結果を順次、供給計画や容量市場に反映する考えである。
EUEは、需要1kWあたりの年間供給力不足量の期待値であり、再エネ導入後の需給を8760時間・確率論で評価する指標である。現行の信頼度基準は0.048kWh/kW・年。現行評価では夏季・冬季に厳気象対応2%と稀頻度リスク対応1%を見込む一方、春季・秋季にはこれらを加算していない。
2022年3月は、寒気による需要増に加え、地震による火力発電所の停止と、それに伴う東北東京間連系線の運用容量低下が重なった。東京エリアでは、節電等がなければ需要が3月の厳寒H1需要を上回ったと評価され、供給力には地震後の補修作業中止による確保分も含まれていた。
現行評価は連系線を健全な状態として扱い、連系線の計画外停止や運用容量低下を織り込まない。また、電源の計画外停止率は至近3カ年実績を用いるが、翌日計画で稼働予定の電源を集計対象とするため、数日前から把握される一部の停止は対象外となる。火力等の燃料制約による発電可能量の低下も現行評価には含まれていない。
| 論点 | 現行の扱いと検討課題 |
|---|---|
| 春季・秋季のリスク | 現行は夏季・冬季のみ厳気象・稀頻度リスクを考慮する。春季・秋季にも適用する場合、必要供給力とEUE基準値の見直しが必要となる。 |
| 補修停止と追加設備量 | 年間計画停止可能量1.9か月は2019年度供給計画を基に設定され、H3需要ベースである。実運用ではH1需要への対応で補修調整が必要なため、1.9か月の妥当性と追加設備量を再点検する。 |
| 電源の計画外停止 | 停止率の算定期間・対象範囲が実態に合うか、大規模電源脱落や燃料調達リスクをどこまで織り込むかを検討する。実績の集約方法には事業者の実務負担も関係する。 |
| 連系線の停止・容量低下 | 現行は健全状態を前提とする。運用容量は供給信頼度評価に影響し、2022年3月には地震後の発電機停止を受けて東北東京間の容量が低下したため、停止率等を用いた反映方法が検討課題となる。 |
春季・秋季のリスクを加える案では、現行の0.048kWh/kW・年を再算定することになる。また、必要供給力の増分を安定電源で賄う場合、補修可能量が減り、1.9か月を確保する追加設備量が増える可能性が示された。これらは試算・論点であり、変更幅は確定していない。
容量市場の落札結果は全国の信頼度基準を満たしていても、エリアごとの供給力に偏りがある。実需給時に連系線の運用容量が下がれば、融通可能量が減り、エリアの供給信頼度が低下し得る。資料は、4論点を相互関係や対策の重複に留意して順次検討し、本委員会で議論する進め方を提案している。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「確率論的必要供給予備力算定手法(EUE算定)における諸課題の検討について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
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