需給調整市場に関する資料の概要
この資料は第41回需給調整市場検討小委員会における、需給調整市場取引の全体像と未達時の対応についての検討内容を整理したものである。
資料の背景
- 提供者: 電力広域的運営推進機構(OCCTO)
- 日付: 2023年8月17日
- 目的: 調整力の効率的な調達に関する検討
主要な検討内容
1. 調整力の効率的な調達
- 必要量の一部を調達し、不足が見込まれる場合には追加で調達する取り組みを検討している。
- 調達機会が増加する一方で、未達となるパターンも多くなるため、改めて「未達時の対応」を検討する必要がある。
2. 未達時の対応
- 必要な調整力が確保できなかった場合の追加調達方法について、以下を含めた検討が行われている。
現行の課題
- 未達時における「市場外調達」や「電源Ⅱ余力等確認」の手法が存在し、それぞれの優先順位が設定されている。
- 市場外調達では取引価格に不透明性があり、調達コストが市場取引と比較して約2倍に上昇する可能性が高い。
| 課題 | これまでの整理事項 | 小委における論点 | 小委での議論における方向性 |
|---|
| 1-1 2024年度取引開始に向けた必要量の検討及び効率的な調達方法 | 残余需要元データと残余需要の10分周期成分の差分 | 必要量の精査、効率的な調達方法 | 必要量は一次二次を3σ、二次の三次を1σとする |
| 1-3 新たなリソースの活用に向けた検討 | 新規 | 商品への適応、電力系統への影響評価 | 応動時間を30秒とし、一次のみに実需給5分前平均値の基準値を追加する |
今後のスケジュール
- 需給調整市場取引は2024年度から本格運用が開始される予定。
- 2024年度からの余力活用契約の開始および、2026年度以降の取引スケジュールの変更について議論が行われている。
2024年度以降の余力活用の考え方
背景
- 2024年度以降の余力活用についての整理が行われており、一般送配電事業者による詳細検討が続けられる予定である。
電源契約に関するガイドライン
以下の表は、電源II契約や余力活用契約に関連する考え方を示している。
| 平常時 | 余力活用 | ΔkW約定分 | 参考 電源Ⅱ |
|---|
| 起動停止 | | | |
| 調整力kWh市場 | | | |
| ① 経済差替え出力増減 | GC後のEDCのみ | GC後のEDCのみ | GC前のUC GC後のEDC |
| ① 経済差替え起動停止タイミング調整 | | | |
| ② 下げ調整力の活用 | | 対象外 | |
| ③⑥系統運用機能の活用 | 公募実施時のみ | 対象外 | |
| ⑦ 追加起動 | ΔkW確保需給ひっ迫時<br>3ΔkW調整不足時<br>系統運用機能の活用<br>故障BO復旧試験時<br>発電等設備故障時<br>特異日の電力調整想定外の混雑発生時 | 対象外 | |
需給調整市場取引の基本的な考え方
未達時の対応
- 調整力の効率的な調達後、未達率は減少する可能性があるが、未達のパターンが増加することが予想される。
- 未達時の対応はタイミングや商品特性によって異なるため、各未達パターンにおける論点整理が必要である。
調達方法の比較
| 調達方法 | 調達元 | 電源予約可否 | 取引価格等の透明性 | 複合契定可否 | 広域調達可否 | 調達等に係るコスト参考 |
|---|
| 効率的な調達メイン取引時 | 需給調整市場 | 可 | あり | 可 | 可 | 1.0 (BASE) |
| 効率的な調達追加調達時 | 需給調整市場 | 可 | あり | 可 | 可 | 1.0 |
| 市場外調達 | 市場外 | 可 | なし | 不可 | 一部可 | 約2.0-a |
| 余力活用契約電源Ⅲ余力等確認 | 市場外 | 可 | なし | 不可 | 不可 | 約2.0α |
※1 二次②・三次①の一部を前日の需給調整市場で調達、また三次②の一部(ΔkW)を時間前市場で供給力として調達する場合、若干の電力品質低下が考えられる。
未達パターンと対応
以下の表は、未達パターンにおける対応の整理を示している。
| パターンNo. | 商品 | 項目 | 論点 |
|---|
| 1 | 一次二次① | 週間商品の未達時対応 | 週間取引終了後の未達時の対応方法 |
| 2 | 二次②三次① | 効率的な調達後の未達時対応 | 週間取引終了後の対応方法 |
| 3 | 三次② | 前日商品の未達時対応 | 前日取引終了後の対応方法 |
| 4 | 一次三次① | 取引スケジュール変更の影響 | 前日取引化の影響及びその対応 |
2026年度以降の取引スケジュール変更
- 前日取引化は2026年度の実施を目指しており、効率的な調達および未達時対応についての整理が必要である。
未達時対応例
- 一次二次①は、未達時に余力活用での対応を行う。
- 二次②三次①については前日取引の決定に基づき、未達時に余力活用を行う。
まとめ
- 調達方法の比較に基づき、市場外調達が推奨される。
- 未達時の対応の基本方針を明確にし、各年度の取引全体像を把握し、適宜対応策を講じる必要がある。