資料は「下げ調整の価値」を発生時点と役割で3つに分けて検討している。結論は、GC以前の抑制への対価付与には慎重な議論が必要であり、GC以降の下げΔkW確保は再エネ抑制を増やし得る一方、FIT電源を除く再エネの下げ調整kWh活用は現行の余力活用契約でも可能、という整理である。いずれも確定した制度変更ではなく、下げ調整の扱いは資源エネルギー庁と連携して引き続き検討する。
| 時点・類型 | 資料の整理 |
|---|---|
| GC以前:同時同量のための抑制 | 優先給電ルールによる抑制に新たな対価を設けると、対価を期待した高出力計画などのゲーミングや、FIP電源の未約定・抑制を誘発するおそれがある。価値付けには丁寧な議論が必要である。 |
| GC以降:下げΔkWの事前確保 | 調整電源の抑制余地や揚水ポンプ等で余力を確保すると、計画時点で供給余剰を促し、再エネ抑制量の増加につながるとされる。 |
| GC以降:下げ調整kWhの運用 | FIT電源を除く再エネは、機能要件を満たせば余力活用契約に基づく調整力運用が可能である。活用可能なリソースの増加による信頼度向上や調整費用低減が期待される。 |
需給調整市場では、実需給前に上げΔkWを調達し、実需給では上げ・下げ両方向の調整力kWhを必要に応じて発動する。下げΔkWは、2019年の整理で当面市場調達しないこととされており、平常時は余力活用、供給余剰が見込まれる場合は優先給電ルールで確保する考え方である。2024年度以降の下げ調整力の運用は、余力活用契約による見込みとされている。
再エネ抑制は、前日計画で需給バランスを策定し、優先給電ルールに沿って他電源等を抑制しても下げ代が不足する場合に行う。抑制指示はオフライン事業者には前日17時頃、オンライン事業者には実需給の約2時間前に出されるため、GCから実需給までの予測誤差に備える通常の調整力とは性質が異なる。資料は、抑制が生じる要因として、FIT特例の計画・売れ残り処理やFIP電源の未約定分が同時同量計画に反映されない制度上の仕組みも挙げている。
供給過剰で前日スポット価格が最低価格の0.01円/kWh付近となる場合、電源Ⅲを市場調達分に差し替えたり、揚水・蓄電池を充電したりする経済合理的な行動が考えられる。資料は、こうした行動で余剰を減らした後も供給過剰なら、優先給電ルールによる抑制を行うことが望ましいとしている。
一方、再エネ抑制時の系統余剰では、インバランス精算単価が0円/kWhとなる場合がある。このため、事業者が市場で差し替えるより給電指令を受ける方がわずかに有利になり得る。抑制に対価を付けたり、給電指令時補給電力単価をネガティブにしたりすると、抑制を期待した計画を誘発する懸念が示されている。
再エネの下げ調整力の価値や参加条件、V2単価へのネガティブプライス導入は、インバランス精算単価への影響や卸電力市場等との制度整合性を含め、引き続き検討対象である。資料は、GC以前の抑制に対する価値付けを決定したものではなく、FIT電源の調整力kWh市場での活用も現状不可としている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「下げ調整の扱いについて」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/jukyuchousei/)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。