目的・背景
本資料は、経済産業省が提出した「ガスの小売営業に関する指針(仮称)」の内容をまとめたものである。主な目的は、ガス市場の競争促進と需要家保護を図ることであり、ガス小売事業者の営業および契約形態の整備に関するガイドラインを提示している。
各種ガイドラインの関係
小売分野に関連するガイドラインの位置付け
- 適正なガス取引についての指針: 市場競争を促進するため、一般ガス事業者の市場シェアや新規参入者の託送利用に関する基本的事項を定めている。
- ガスの小売営業に関する指針(仮称): 需要家保護の観点から、小売全面自由化に伴う新規事業者の参入を考慮している。
各ガイドラインの主な事項
| ガスの小売営業に関する指針(仮称) | 適正なガス取引についての指針 (小売分野) |
|---|
| 料金請求時の根拠の明確化 | 旧一般ガス事業者による行為 |
| ビジネスモデルに関する考え方 | 請求書等への託送料金相当分の明記 |
| 料金の算出方法の詳細化 | 不当な情報提供の制限 |
ガスの小売営業に関する指針(仮称)の主な内容
目次
ガスの小売営業に関する指針の整備項目は以下のとおりである:
- 需要家への適切な情報提供
- 営業・契約形態の適正化
- 苦情・問い合わせへの対応
- 契約の解除
需要家への情報提供
-
一般的な情報提供:
- 標準メニューや月額料金例の公表
- 業務改善命令の公表義務
- 料金請求の根拠を示す必要
- 誤解を招く情報提供の禁止
-
契約に先立つ説明や書面交付:
| 規定の概要 | 内容 |
|---|
| 料金請求時の根拠 | 請求書への記載義務 |
| 誤解を招く情報 | 不適切な誘導は禁止 |
営業・契約形態の適正化
- 営業形態: 一括受ガスの禁止理由
- 代理業者の活動: 適切な営業活動の指示及び説明義務の遵守を求める。
| 規定の概要 | 内容 |
|---|
| 一括受ガスの問題 | 受ガス実態がない場合は許容しない |
| 代理業者等の営業 | 虚偽表示は禁止 |
苦情・問合せへの対応の適正化
改正ガス事業法に基づき、ガス小売事業者は需要家からの苦情や問合せに迅速かつ適切に対応することが求められている。以下に、具体的な規定の概要を示す。
| 項目 | 規定の概要 |
|---|
| 1 苦情問合せへの対応に関する行為 | 需要家は契約時の説明やホームページから連絡先を確認できる必要がある。 |
| 2 災害時の問合せ対応における問題行為 | ガス供給の支障時に適切な対応を怠ることは問題とされる。 |
| 望ましい行為 | 導管事業者からの情報を用いて対応し、適時情報を受け取ることが望ましい。 |
契約の解除手続の適正化
1. 需要家からの契約解除時の手続
| 項目 | 規定の概要 |
|---|
| 本人確認を怠ること | 契約解除の申し込み時に本人確認を行わないことは問題とされる。 |
| 解除に不適切な対応 | 契約解除の申し出に対して正当な理由なく迅速な対応を怠ることも問題とされる。 |
2. ガス小売事業者からの契約解除時の手続
| 項目 | 規定の概要 |
|---|
| 解除前の通知義務 | 需要家への解除予告通知や供給停止の説明を怠ることは問題。具体的には以下の通り。 |
| 1. 解除日の15日前に解除予告通知。<br> 2. 解除後に無契約となる場合の説明。<br> 3. 託送供給契約解除連絡を10日前までに。<br> 4. 小売供給停止後、速やかに一般ガス導管事業者に通知。 |
3. 一般ガス導管事業者からの託送供給契約解除時の手続
| 項目 | 規定の概要 |
|---|
| 供給停止事前通知の義務 | 需要家への供給停止事前通知を怠ることは問題とされる。 |
今後の検討課題
ガスの小売営業に関して、以下の点を今後も引き続き議論・検討すべきである。
- 一括受ガスのビジネスモデルの許容については、需要家ニーズを考慮した柔軟な対応が求められる。
まとめ
本資料では、「ガスの小売営業に関する指針(仮称)」の内容を中心に、小売分野に関わるガイドラインや営業活動に関するルールが整理されている。市場競争促進と需要家保護の観点から、今後の制度設計において重要なガイドラインとなることが期待される。