電力・ガス取引監視等委員会(電取委)活動報告
資料の目的・背景
本資料は、電力・ガス取引監視等委員会(以下「電取委」という。)が実施した検証活動についての報告である。第495回委員会の下で、電取委はこれまでの活動を総論と各論に分けて議論し、今後の組織方針を策定することを目的としている。
主要な検討内容・論点
検証のアプローチ
電取委における活動実績について、以下のように区分して検証を行う。
- 総論: 組織発足から現在までの活動実績(業務改善命令・勧告、建議等の実績、委員会の開催実績)
- 各論:
- 電力関連
- 電力小売の監視・審査と制度改革
- 卸電力市場の公正性の確保
- 送配電関連分野の監視・審査
- ガス関連
- 小売自由化に関する監視・審査
- ガス市場の公正性の確保
- 導管関連分野の監視・審査
各論における具体的な論点
本日の検証で議論される具体的な項目は以下の通りである。
- 小売全面自由化を踏まえた監視・審査と制度改革
- 卸電力市場等の公正性の確保及び取引の活性化
検証の進め方
- 検証活動は、有識者や実務者からの意見を交えながら進められ、検討される内容に関連するヒアリング結果を反映させる。
- プレゼンターには以下の専門家が参加し、それぞれの意見に基づいて議論を進める予定である。
- 石井 照之氏(日本商工会議所)
- 加藤 英彰氏(電源開発)
- 二村 睦子氏(日本生活協同組合連合会)
今後の検証スケジュール
以下に今後の検証スケジュールを示す。
| 月 | 内容 |
|---|
| 2024年2月 | 第1回検証: 検証全体像と総論の議論 |
| 2024年3月18日 | 第2回検証: 各論(電力小売、卸電力市場) |
| 2024年4月16日 | 第3回検証: 各論(送配電、ガス市場等) |
| 2024年5月17日 | 第4回検証: 組織方針について |
| 2024年5月27日 | 第5回検証: 検証の取りまとめ案 |
| 2024年6月下旬 | 第6回検証: 本検証のまとめ |
活動実績の検証
前回の検証(2020年)を基にし、以下の分野や項目を設定し、改めて電取委の活動を検証する。
電力部門
- 小売全面自由化に基づく監視・審査
- 卸電力市場の公正性確保
- 送配電関連制度改革
ガス部門
- 小売自由化に基づく監視・審査
- ガス卸市場の公正性確保
- 導管関連制度改革
小売規制料金の審査対応
審査方法の概要
小売規制料金の審査について主な対応は以下の通りである。
- 固定的な費目に関する横比較
- 効率化係数による審査
- 燃料費のトッププランナー査定・燃料費の再算定
- 人件費の横比較に基づく審査
審査チームの構成
規制料金の改定申請における審査チームは以下の構成で設置された。
| 審査チーム | 委員 | 担当項目 |
|---|
| チームA | 安念、北本、華表 | 経営効率化、人員計画人件費、公租公課 |
| チームB | 河野、東條、園尾 | 購入販売電力料、設備投資事業報酬、修繕費 |
| チームC | 男澤、松村、山内 | 需要想定供給力、燃料費、控除収益、費用の配賦 |
| チームD | 梶川、川合、平瀬 | 原子力バックエンド費用、その他経費 |
審査のスケジュール
以下のスケジュールで審査が実施されている。
| 番号 | 回次 | 開催日 | 主な審査項目 |
|---|
| ① | 第28回 | 12月7日 | 特定小売供給約款の変更認可申請に係る対応 |
| ② | 第29回 | 12月19日 | 経営効率化関連の整理 |
| ③ | 第30回 | 12月26日 | 購入販売電力料、需要想定供給力 |
| ④ | 第31回 | 1月11日 | 人員計画人件費、燃料費 |
| ⑤ | 第32回 | 1月19日 | 原子力バックエンド費用、設備投資 |
電力事業者の不正事案への対応
電取委は、大手電力会社が行った制限的競争行為について業務改善命令を発出した。具体的な対応は以下の通りである。
- 改善計画に関する内部監査の継続
- 競争関係にある事業者との接触ルールの設定
- 社内での競争に関する議題のモニタリング体制の整備
今後の取り組み
今後も「集中改善期間」として各事業者の取組状況に対するフォローアップが実施される。具体的な視点は以下の通りである。
- 各部署間の連携方法
- 社内ルールの見直し
- 教育・研修の実効性
ヒアリング結果の概要
本資料では、電取委の取組に関する有識者・実務者のヒアリング結果が示されている。
卸取引に関する取組評価
- 電取委による監視・指導が適切に行われているとの評価があり、情報開示の迅速さも高く評価されている。
- 今後の課題として、データの集約・活用・分析の必要性が指摘されている。
その他の評価と今後の課題
- 電力供給が国際競争力に貢献する視点からの施策検討や、調整力確保の重要性が高まっていることが指摘された。
今後の検討方針
本日の検証に基づいて、電取委の活動実績について整理し、次回の議論に提示することが計画されている。今後も定期的に検証を行いながら、電取委の監視機能を強化していく方針である。