原子力バックエンド費用に関する料金制度専門会合資料
資料の目的・背景
本資料は、原子力バックエンド費用に関する料金制度専門会合において議論を行うためのものであり、経済産業省からの事務局提出資料である。本日は、原子力バックエンド費用に関する個別原価の議論を中心に進める。
原子力バックエンド費用の概要
原子力バックエンド費用とは、以下の三つの費用を指す:
- 使用済燃料再処理等拠出金発電費
- 特定放射性廃棄物処分費
- 原子力発電施設解体費
費用内訳
各原価項目の対応状況は次の通りである:
| 費用項目 | 対応状況 |
|---|
| 燃料費(核燃料費) | 燃料費で議論(第31回会合で説明済) |
| 使用済燃料再処理等拠出金発電費 | 今回議論 |
| 廃棄物処理費(原子力廃棄物処理費) | その他経費で議論 |
| 特定放射性廃棄物処分費 | 今回議論 |
| 原子力発電施設解体費 | 今回議論 |
各費用の概要
1. 使用済燃料再処理等拠出金発電費
使用済燃料の再処理に係る費用であり、原子力事業者は再処理機構に対して拠出金を納付する義務がある。この拠出金は、経済産業大臣の認可を受けた単価に基づいて算定される。
2. 特定放射性廃棄物処分費
高レベル放射性廃棄物の最終処分に係る費用で、使用済燃料を再処理した後に生じる廃棄物に関連する費用である。こちらも法令に基づき拠出金の納付が義務付けられている。
3. 原子力発電施設解体費
原子力発電所の運転終了後の解体に係る費用であり、解体引当金制度に基づいて積み立てられる必要がある。
申請内容
各事業者の申請内容は以下の表にまとめられている。この表には拠出金の額(百万円)、発電電力量(GWh)、および使用済燃料発生量(g)が示されている。
| 事業者名 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 合計 |
|---|
| 東北電力 | 1,418 | 10,497 | 7,793 | 19,709 |
| 北陸電力 | - | - | 4,377 | 4,377 |
| 中国電力 | 1,738 | 10,377 | 8,421 | 20,536 |
| 四国電力 | 8,532 | 7,714 | 7,650 | 23,896 |
申請内容の概況
申請内容には、解体引当金および特定の原子力発電施設に関する費用が含まれている。以下は詳細な申請内容を示した表である。
| 区分 | 項目 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | 合計 | 平均(a) | 平均(b) | (a) | (b) |
|---|
| 東北電力 | 解体引当金 | 7,252 | 7,252 | 7,252 | 21,757 | 7,252 | 490 | 6,762 | |
| 女川1号機 | 1,156 | 1,156 | 1,156 | 3,468 | 1,156 | - | 1,156 | |
| 女川2号機 | 2,222 | 2,222 | 2,222 | 6,667 | 2,222 | - | 2,222 | |
| 女川3号機 | 1,977 | 1,977 | 1,977 | 5,932 | 1,977 | - | 1,977 | |
| 東通1号機 | 1,897 | 1,897 | 1,897 | 5,690 | 1,897 | 490 | 1,406 | |
| 北陸電力 | 解体引当金 | 4,273 | 4,273 | 4,273 | 12,820 | 4,273 | 1,403 | 2,870 | |
| 志賀1号機 | 1,869 | 1,869 | 1,869 | 5,607 | 1,869 | 677 | 1,192 | |
| 志賀2号機 | 2,404 | 2,404 | 2,404 | 7,213 | 2,404 | 726 | 1,678 | |
| 中国電力 | 解体引当金 | 2,759 | 2,490 | 2,490 | 7,738 | 2,579 | 2,584 | 4 | |
| 島根1号機 | 270 | - | - | 270 | 90 | 1,128 | 1,038 | |
| 島根2号機 | 2,490 | 2,490 | 2,490 | 7,469 | 2,490 | 1,456 | 1,034 | |
| 四国電力 | 解体引当金 | 3,733 | 3,662 | 3,079 | 10,475 | 3,492 | 1,447 | 2,045 | |
| 伊方1号機 | 702 | 643 | 354 | 1,698 | 566 | - | 566 | |
| 伊方2号機 | 874 | 815 | 525 | 2,214 | 738 | - | 738 | |
| 伊方3号機 | 2,158 | 2,205 | 2,201 | 6,563 | 2,188 | 1,447 | 741 | |
※前回の料金改定は東北・四国が2013年、北陸・中国が2008年に行われた。
審査に係る主な論点
- 使用済燃料再処理等拠出金発電費の算定が関連法令および供給計画に沿っているか確認が必要である。
- 東北電力において、使用済燃料発生量を過大に算定していたとの報告があり、料金原価の補正が求められている。
今後の検討事項
本資料では、各事業者からの申請に基づき、さらなる深掘りが求められる論点について議論を行うことが期待されている。
過去の査定方針
過去の査定方針においては、平成24年度の数値が確定したため、申請において平成23年度の数値を基に算定される料金原価に反映することとされている。
審査に係る論点
審査における主な論点は以下の通りである。
- 原子力発電施設解体費については、解体引当金省令等に基づき算定されるが、現在の申請がそれに沿ったものであるかどうかが問われる。
- 四国電力は、物価上昇等による将来的な引き当て不足を回避するため、エスカレーションによる総見積額の上振れ分を引当金に計上する対応を取っている。
- 前回の料金値上げ(2013年)では、新たな数値が確定した場合にはそれを反映させる方式であったが、今回の四国電力のエスカレーション反映についての考慮が求められる。