需給調整市場の運用等についての報告
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が提出した「需給調整市場の運用等について」の報告であり、2025年8月29日に行われた第12回制度設計・監視専門会合に関連する内容である。主に需給調整市場の動向やB種電源に関する協議、東京エリアにおける揚水随意契約に関する情報が含まれている。
主要な検討内容・論点
1. 需給調整市場の動き(8月中旬まで)
- 需給調整市場の状況について、各エリアの取引状況および約定単価の動向、調達率などのデータが提供されている。
2. B種電源協議
- B種電源に関する協議が行われ、需給調整市場ガイドラインに基づく重要なポイントが整理されている。協議が整った事業者数や案件数についての報告も含まれる。
B種電源の概要
- ΔkW価格: 機会費用(逸失利益)および一定額から構成される。
- 一定額はA種電源と異なり、B種電源においては事前協議が必須である。
協議状況(2025年8月22日時点)
- 協議が整った累計事業者数: 5社
- 協議が整った累計案件数: 19件
3. 東京エリアの揚水随意契約
- 東京エリアにおける揚水発電の随意契約について、希望契約内容や必要性、コストの透明性についての議論がなされている。
契約内容(案)
| 項目 | 内容 |
|---|
| 契約期間 | 契約時2026年3月 |
| 契約容量 | 最大60万kWBS機能契約のある揚水発電機2台 |
| 契約額 | レベニューキャップ申請単価2.19円/ΔkWhを下回る単価 |
| 弱圧発電機の運用主体 | TSOとBGで分割計画管理 |
事務局の評価
- 利用価値があり、高速商品での利用が期待されている。随意契約による調達は安定的な需給運用に寄与するとの意義が示されている。コストの適切性と透明性の観点から、監視・報告が必要であることも強調されている。
重要な数値・データ
- 平均約定単価や最高約定単価に関する情報が提供されており、地域ごとの比較が可能である。また、調達率の状況も示されている。
平均約定単価(例)
| エリア | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 |
|---|
| 北海道 | - | - | - | - | - |
| 東北 | - | - | - | - | - |
| 東京 | - | - | - | - | - |
今後の予定・課題
- 今後の制度設計・監視専門会合でのさらに報告が求められており、追加の委員意見や監視事項についても引き続き注視する必要がある。
調整力公募調達における一般送配電事業者の考え方
公募調達の実施と不足時の対応
一般送配電事業者が調整力公募調達を実施した結果、必要量を確保できなかった場合の対応として以下の方法が考慮される。
- 再募集設定: 新たに募集期間を設定し、再度公募を行う。
- 短期契約の公募調達: 不足した調整力について、短期契約の公募調達を別途実施する。
- 個別協議による契約: 特定の発電事業者などと個別に協議し契約を締結する。
判断基準
不足している調整力の量や特性、不足が想定される時期などに基づき、一般送配電事業者が適切な方法を選択する。ただし個別協議による契約は、以下の理由から安易に行われることは望ましくない。
- 公平性: 電源等の参加機会の公平性が損なわれる可能性がある。
- コスト適切性: コストの適切性に疑問が生じる。
- 透明性: 調達プロセスの透明性が低下する。
必要な場合の公表
個別協議による契約が必要と判断された場合、以下の対応が望ましい。
- 必要となった経緯や理由を公表する。
- 契約した電源等の容量(kW)や価格等を委員会に報告する。
望ましい対応の概要
要約すると、調整力の必要量が確保できなかった場合、原則として以下の対応が望ましい。
- 再募集または短期契約の実施: 優先的に対応する。
- 個別協議の公表: 必要な場合はその経緯と理由を公表し、合理的に内容を保つ。
出典
- 一般送配電事業者が行う調整力の公募調達に係る考え方(令和3年4月15日)
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