資料は、短周期のフリンジ(GF・LFC)と長周期のフリンジ(EDC)を区別し、制約要因ごとに瞬間的な限界潮流超過の扱いを整理したものである。基本整理は、熱容量等では現行相当のGF・LFCによる超過を許容し、同期安定性では許容しないというものである。電圧安定性は負荷の電圧特性により判断が分かれ、周波数維持では原則として上昇側・低下側とも許容しない。EDCの重畳による超過は、常時運用容量超過と同義であるため、全制約要因で許容しない。
| 制約要因 | GF・LFCによる瞬間超過 | 判断の条件・理由 |
|---|---|---|
| 熱容量等 | 許容 | 現行相当の変動量と継続時間なら設備寿命損失につながらないとの整理。将来、フリンジ実態が変われば見直す。 |
| 同期安定性 | 不許容 | 故障時に発電機脱調が数百ms~数秒で連鎖し、大規模停電に至る可能性がある。 |
| 電圧安定性 | 条件付き | 負荷が定電流特性なら一定の時間的・算出上の裕度があり許容可能との評価。定電力特性に近い場合は瞬時電圧崩壊の可能性があり不許容となる。最終判断は負荷特性の実態調査後。 |
| 周波数維持 | 原則不許容 | 故障時にOFR・UFRが一斉動作し、数秒で大規模停電に至る可能性がある。OFR動作が問題とならず瞬間超過を許容できる箇所は例外。 |
現行の地域間連系線のフリンジ量は、常時熱容量の10%未満であり、変動周期の実績3σ値はおおむね5~12分であった。平常時に常時熱容量を超えても、またN-1故障時に短時間容量を超えても、超過が短時間で解消し設備寿命損失につながらないとして許容する整理である。N-1電制を用いる領域では、既存の地内送電線で過負荷保護リレーより電制が先に動作するよう保護協調が図られていることも根拠とされた。地域間連系線の短時間容量適用は現状、中国四国間の一部に限られるが、将来はSCEDによる出力調整領域への適用が期待される。電源制限が必要な領域への拡大は慎重な検討を要する。
周波数変動とフリンジは同時に起こり得る一方、両者の方向・量に一意の相関は確認されなかった。中国九州間連系線の2023年5月実績を使った試算では、限界潮流超過は「常時周波数変動で対応」で月間2.9%(約22時間)、「フリンジで対応」で2.5%(約19時間)、「両方を考慮」で0.3%(約2時間)であった。資料は、両方を考慮すれば超過頻度は減る一方で運用容量が低下すること、従来の常時周波数変動による方法でも現状相当の供給信頼度が維持されていること、算定負担を増やさないことを踏まえ、常時周波数変動で対応する方法が合理的と整理した。周波数上昇側の対応は準備の整ったエリアから順次進め、中国九州間連系線(中国向き)は運用容量拡大対策の状況も踏まえて移行時期を判断する。低下側は別論点で検討中である。
電圧安定性の許容可否は、故障直後の負荷電圧特性の実態調査を踏まえて最終判断する。同期・電圧安定性では、系統混雑が予見される場合に、限界潮流の算出条件を実態寄りにする方法やフリンジ控除を検討する。広域LFC・同時市場・次期中給の導入後にGF・LFCのフリンジ実態が変化した場合も、今回の整理を見直す。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「フリンジに関する詳細検討について(その4)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/unyouyouryou_sagyoukai/)をもとに当社作成
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