電力小売では2020年7月時点で662者が参入し、新電力の販売電力量シェアは2020年3月に約16%、旧一般電気事業者からの低圧切替率は15%に達した。料金メニューも多様化し、自由化後の料金は低下傾向にある。一方、改革前に定量目標は設定されておらず、経過措置料金の解除基準に照らすと、シェア5%以上の独立した競争者が2者以上いるエリアはまだない。
卸市場ではスポット約定量が2015年度から2019年度に約19倍となり、市場や取引手段が拡大した。ただし、電源の大部分を旧一電が保有し、連系線制約も残るため、一部エリアでは市場支配力を行使し得る構造が続く。2020年7月、委員会は旧一電各社に、発電利潤最大化の考え方に基づき社内外・グループ内外で合理的かつ内外無差別に卸売するようコミットメントを要請し、今後の市場監視で実施状況を確認する方針である。時間前・先渡市場の活性化、JEPXの体制・監視機能強化も課題である。
低圧託送や計画値同時同量は概ね順調に運用され、低圧のスイッチングは1,300万件超である。需給調整市場は2021年度から段階導入、需給調整コストを反映する新たなインバランス料金制度は2022年度開始予定で、送配電部門の法的分離と行為規制も沖縄電力を除き2020年度までに導入された。委員会は料金審査・監査、制度設計、運用監視を担い、レベニューキャップ制度(2023年度導入予定)、発電側基本料金、系統混雑管理、配電事業の料金規制を検討中である。
審議では、卸市場の地域別分析や取引費用の低減、不当な内部補助を防ぐ仕組み、需給調整市場の価格規律と一体的監視、送配電事業者の効率性評価、消費者への情報提供、専門人材の育成などが課題として挙がった。多様な小売メニューは3,500以上あるが普及状況の定量調査は未実施であり、ディマンドリスポンスも今後実態把握と制度課題の分析を行う意向である。
委員会はPIO-NET等を通じて相談情報を共有し、重大事故等以外の一定の消費者事故情報を消費者庁へ定期通知している。電源構成・CO₂排出係数等の開示は小売営業ガイドラインで望ましい行為として整理し、事業者の対応を調査している。価格比較サイトについては、2020年4月以降の相談878件中、関連相談は1件で、虚偽表示や比較の公平性に関する苦情は寄せられていない。
資料は、スイッチング率が継続上昇し、契約解除条項に関する相談にも不当に高額な違約金等の事例はなかったことから、料金多様化に伴うロックインは確認されていないと整理する。ただし、これは相談状況等に基づく資料上の判断である。
関西電力の金品受領等は2019年9月に報道で発覚し、経済産業大臣は2020年3月に業務改善命令を発出した。初回命令では法定の委員会意見聴取が事前に行われず、事後の手続では日付を遡った文書作成も発生した。3月29日に意見聴取をやり直して命令を再発出した。委員からは、瑕疵のある処分への対応、不当支出の把握、委員会がより踏み込む必要性が論点として示された。
不適切な工事発注等による不当な支出増は、規制料金の超過利潤を減らし、将来の値下げ機会を縮小させ得る。このため委員会は2020年9月、規制料金の事後評価で、不当な支出増を超過利潤計算上の費用として扱わないことを明確化する省令等の改正を経済産業大臣に建議した。これは建議であり、資料上は改正の実施結果までは示されていない。ガス改革と委員会の組織・運営は本資料では別資料を基に審議するとされ、詳細は記載されていない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「これまでの議論の振り返り」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_kensho.html)をもとに当社作成
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