インバランス料金制度の詳細設計に関する審議会資料
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が提出した「インバランス料金制度の詳細設計等について」の審議会資料であり、第7回制度設計・監視専門委員会における議論の内容を整理することを目的としている。具体的には、今後のインバランス料金制度の見直しに向けた論点を明確にすることを目指す。
主要な検討内容・論点
今回の会合では、以下の4つの論点について討議が行われる。
- C値の見直し
- D値の見直し
- 累積価格閾値制度の検討
- 時間前市場のエリア別情報公表について
これまでの議論の振り返り
これまでの会合における議論の内容は以下の通りである。
| 開催日 | 議論内容 |
|---|
| 2024年9月30日 | インバランス料金動向、電力調達状況の検討など |
| 2024年10月15日 | 様々な事業者からのプレゼン |
| 2024年11月15日 | C値・D値の見直し、累積価格閾値制度の検討 |
| 2024年12月26日 | インバランス料金の分析 |
| 2025年1月30日 | ヒアリング結果、今後の方針について |
| 2025年2月28日 | 需給ひっ迫時の発電計画の考察 |
C値の見直しについて
検討経緯
第5回会合において、C値の具体的な設定案が提示された。
- 設定案: 600円/kWh、400円/kWh、300円/kWh
- 一部委員からは、C値を300円に引き上げる意見が出されたが、引き上げのリスクに関する意見も認められた。
各委員の意見
- 松田委員: C値の引き上げは競争環境に影響を与える可能性があるため、慎重な考察が必要であると述べた。
- 岩船委員: 需給が厳しくなるタイミングでの引き上げを検討すべきとの意見を示した。
- 大橋委員: 現状ではC値を上げる方向での検討が妥当であるとの見解を表明した。
D値の見直しについて
D値の設定については、委員から特に反対意見がなく、以下の改訂案が提案されている。
- D値の改訂案: 50円/kWh
- 現在の追加供給力対策のコストを反映する考え方である。
各委員の意見
- 松田委員: D値を50円に改定する案には合理性があるとの意見を示した。
- 草薙委員: 定量的な実績に基づいた合理的な水準であると述べた。
今後の予定
- 検討の結果に基づき、2026年度からC値を300円/kWh、D値を50円/kWhに見直す方向が合意される見込みである。
- インバランスの発生状況は定期的に監視し、必要に応じて更なる見直しを行う。
その他重要事項
- 情報公表や需給調整の実施状況についても観察しつつ議論を進める必要がある。
- 2025年夏の需給状況を考慮し、システム改修等に関する予定も議論のポイントとなる。
累積価格閾値制度についての検討
概要
累積価格閾値制度に関する議論は、第4回および第5回の会合で行われた。第4回会合では合理的であるとの意見があった一方で、第5回会合ではC値の設定と併せて議論すべきとの意見や、設定指標としてシステムプライスよりエリアプライスが適当であるとの意見が出された。
累積価格閾値制度の提案内容
- 対象期間: 直前7日間
- 閾値設定: スポット市場価格(システムプライス)が200円/kWh以上の累積発生コマ数が30コマに達した場合
- 上限価格: 閾値に到達した翌日から補正インバランス料金の上限価格を200円/kWhとする
- 解除要件: 対象日の日直前7日間の200円以上の累積発生コマ数がゼロになる時点
関連委員の意見
第4回会合と第5回会合における意見は次の通りである。
-
第4回会合
- 松村委員: 200円という上限価格は合理的であると評価。
- 松田委員: 200円には賛成しつつ、柔軟な対応が必要との認識を示した。
- 草薙委員: C値の設定とセーフティーネットの設定は別々に考えるべきとの指摘。
-
第5回会合
- 松村委員: 閾値の発動には慎重であるべきとの意見を表明。
- 松田委員: C値の水準が小売側への経済的インパクトを左右するため、再検討すべきと提案した。
今後の方針
次回会合では、これらの議論を踏まえた最終的な整理案が提示される予定であり、累積価格閾値制度の具体的な運用や必要な見直しに関する議論が引き続き進められる。
本資料は、電力システムの安定性向上を目的とし、制度設計の見直しを通じて需給と料金の適正化を図るものである。