資料の説明
概要
本資料は、経済産業省が作成したもので、第8回制度設計専門会合の事務局から提出されたものである。主なテーマは「卸電力取引の活性化」であり、平成28年6月17日に開催された。
本日の議題
議論の目的は以下の通りである:
- 2015年10月から2016年3月期のモニタリングレポートを基にした卸電力市場の活性化に向けた取り組み
- 事業者ヒアリングの計画と実施内容
ヒアリング内容(概要)
各専門会合でのヒアリング内容は以下のように整理される:
-
第5回専門会合
- 旧一般電気事業者からのヒアリング
- 取引所活用の現状と今後の方針を議論
-
第6回専門会合
- 新電力や電源開発、JEPXからのヒアリング
- 取引所の運用面に関する改善案を検討
-
第7回専門会合
- 自主的取り組みの改善策や運用面の改善策を探り、他国の卸電力市場の状況も考慮
主な議題
| 番号 | 議題 | 内容 |
|---|
| ① | 2015年度下期のモニタリングレポート | 電力市場のモニタリングレポートの提示 |
| ② | 自主的取り組みの改善策 | ヒアリングを基にした改善策の紹介 |
| ③ | 卸電力取引所の運用面改善策 | ブロック入札数上限などの改善策紹介 |
| ④ | 卸電力市場への施策影響 | FIT再エネ電源の供出等に関する整理 |
| ⑤ | 諸外国の卸電力市場の変遷 | 市場の取引量拡大の経緯を提示 |
| ⑥ | 今後の進め方 | 取引活性化に向けた展望 |
自主的取組の位置づけ
平成25年2月の電力システム改革報告書において、卸電力取引市場の活性化のため、旧一般電気事業者に対して自主的取組が求められている。この取り組みには以下が含まれる:
- 需給ひっ迫の解消を前提とした売り入札の実施
- 適正な予備力の確保と全量市場投入
ただし、自主的取組の進捗が鈍化した場合、制度的な措置を検討することが明記されている。
課題と改善点
課題
自主的取組に関する限界として以下の点が指摘されている:
- 入札可能量算定の適正性
- 過剰な電源確保と割高電源の市場供出
- 取引所の活用方法
- 電発電源の切出しに関する姿勢
改善点
各社からは以下の改善に関する表明があった:
| 電力 | 主要な改善点 |
|---|
| A電力 | 需給変動リスクを考慮した供出改善 |
| B電力 | 具体的な改善策は未表明 |
| C電力 | 約定量拡大に向けた取り組み |
| D電力 | BS火力入札対象を全基に拡大 |
| E電力 | 改善策は未表明 |
今後の進め方
各社からの自主的取組に基づいて、以下の施策が実施される予定である:
- 実現状況のモニタリング
- 電発電源の切出しに関する継続的討議
改善上の論点
| 論点 | 説明 | 今後の進め方 |
|---|
| 余剰の全量市場供出 | 入札制約の適正性について検討 | 改善点の入札行動への反映 |
| 割高電源入札の確認 | 割安な電源の確保の必要性 | 具体的な検討を継続 |
| その他 | 追加論点について議論 | 様々な課題の継続的検討 |
ヒアリング結果の要約
第5回・第6回制度設計専門会合の目的
卸電力取引の活性化に関するヒアリングが行われ、その結果が取りまとめられた。
旧一般電気事業者からの要望
グロスビディングの提案
グロスビディングの背景
第6回専門会合でJEPXからグロスビディングの導入が提案され、イギリスの前日市場の取引量増加がモデルとして示された。
グロスビディングの意義
- 売買同量: 入札の透明性向上が期待される
- 経済的合理性: 収益最大化が可能となり、取引所の流動性向上が見込まれる
グロスビディングの活用に向けた課題
旧一般電気事業者から以下の課題が指摘されている:
- 買い価格自由度
- 売買入札量の自由度
- アカウント使用の自由度
- CO2排出係数への影響
- インバランス料金の影響
- 事業税の二重課税
各社のスタンス
グロスビディング活用の方向性
| 企業名 | 各社のスタンス |
|---|
| 北海道電力 | 課題解決後、柔軟に運用 |
| 東北電力 | 自主的に活用する状況を見極める |
| 東京電力EP | 課題が解決されれば検討 |
| 中部電力 | 課題解決後に検討を開始 |
| 北陸電力 | 課題クリア後に検討 |
| 関西電力 | 経済合理性の確保が前提 |
| 中国電力 | 準備が整い次第試行 |
| 四国電力 | 課題解決を前提に検討 |
| 九州電力 | 経済合理性を考慮し試行実施 |
改善スケジュール
スケジュールの提案
| 年度 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 平成29年度 |
|---|
| 売りブロック | システム改修と運用可能 | | | |
| 買いブロック | | システム改修と運用可能 | | |
| グロスビディング | | | システム改修と運用可能 | |
結論
今回の資料は、卸電力市場活性化に向けた重要な議論の出発点を示しており、各社からの自主的取り組みが市場の状況を改善するためにどう寄与するかが焦点となる。