一般送配電事業者に必要となる調整力の公募による確保の在り方
本資料は、経済産業省が提出した第8回制度設計専門会合における事務局資料であり、一般送配電事業者が必要とする調整力の確保に向けた公募の在り方について検討された内容をまとめている。
資料の概要
- 日付: 平成28年6月17日
- 目的: 一般送配電事業者が供給区域の周波数制御と需給バランス調整を担うことに伴い、必要な調整力を公募により調達する方法を検討。
主要な検討内容
一般送配電事業に必要な調整力の公募
- 平成28年4月より、一般送配電事業者は調整力を公募で確保することが原則となった。
- 調整力コストは託送料金で回収されるが、特定電源への優遇や過大なコスト負担を避ける必要がある。
公募に関する基本的な観点
- 参加機会の公正性の確保: 電源や契約条件、入札評価基準が明示されること。
- 調達コストの透明性と適切性の確保: 確保される需要量が前提となること。
- 安定供給の確保: 必要な調達力を確実に取得可能であること。
検討項目
以下のテーブルは、主要な検討項目と観点を示している。
| 検討項目 | 参加機会の公平性 | 費用の透明性・適切性 | 安定供給 |
|---|
| 募集容量電源の要件等 | 明確化 | 確保 | 確保 |
| 契約条件等 | 契約期間 | 費用精算方法 | |
| 特定電源 | | | |
| その他 | 評価基準 | | |
検討スケジュール
論点ごとの検討スケジュール
- 第6回会合: 検討の必要性と項目を提示
- 第7回会合: 募集容量や契約期間について検討
- 今回の会合: 費用精算方法及び特定地域の電源に関する詳細検討
- 次回以降の会合: 議論のまとめ及び公募要領(案)の提出予定
今後の予定
- 費用精算方法に関する詳細な検討
- 短期の入札調達や契約条件の確認
- 特定地域の電源調達方法の確定
重要な論点
- 発電事業者が調整力を提供する時間の指定や特定地域の電源の扱い。
- 調整力が不足した場合の再募集方法について、以下の方法が提案されている:
- 入札期間終了後の再募集
- 短期契約に基づく公募入札
- 個別協議による相対契約
方法選定のポイントとして、公募入札の趣旨を逸脱しないために、個別協議の使用は最終手段とされている。
需給調整契約について(電源 I)
制度改革の背景
- 新制度下で、一般電気事業者からの指令により瞬時に調整可能な需給調整契約が一般送配電事業者に引き継がれ、稀頻度リスクに対応する調整力として位置付けられる。
現在の議論
- 稀頻度リスクに対する調整力の在り方が広域機関で議論中であり、低コスト調達が求められている。
課題
- 過去の産業政策に伴い、通常の調整力公募入札に含めた場合、現行の需給調整契約が全て打ち切られるリスクがある。
論点
- 一般送配電事業者に引き継がれた需給調整契約を維持しつつ、段階的な公募入札への移行を検討する必要がある。
電源 II に関する検討
概要
- 電源 IIはゲートクローズ後に上げ余力がある場合、一部の電源が使用される。一般送配電事業者は、競争が進むまで旧一般電気事業者の電源を活用することが望ましい。
検討事項
| 項目 | 主な論点 | 検討内容 |
|---|
| ネガワットの参入 | 発電機と同様に扱うべきではないか | 第6回において特に異論はなかった |
| 提供義務 | 出し渋りを防止する必要性 | 次頁にて検討予定 |
論点 19 について
電源 II の指令応答に関する課題
- 燃料調達契約や貯蔵可能量に基づき、特定範囲の指令には応じられないことが提案されている。
例外の範囲
- 発電不調や操作不具合については、指令応答できなかった場合に例外として処理される。
指令への応答が困難なケース(電源 II)
影響のイメージ
- 燃料調達計画や貯蔵可能量による制約から指令に応じられない可能性についての図示。
電源 II に関する業務の流れ
手続き・取引のフロー
| 期間 | 手続き内容 |
|---|
| 平成28年10月~平成29年3月 | 一般送配電事業者による年間募集の実施 |
| 平成29年4月~平成30年3月 | 要件適合審査と契約締結、年間の実運用 |
| 平成29年10月~平成30年3月 | 年間での追加申込(随時可能) |
注記
- 電力量(kWh)価格については定期的に発電事業者からの申し入れがある。指令に応じた場合は原則としてインバランスの対象外とし、出力増減について精算が行われる。
この資料を通じて、電力市場における調整力の確保に関する制度設計の詳細が議論されており、段階ごとの検討が重要であることが強調されている。