資料は、FIT電源・FIP電源・非FIT電源が併存する前提で、現行制度の趣旨を尊重しながら同時市場での入札と出力予測の扱いを整理した検討資料である。具体的な制度変更は決定されておらず、主な論点はFIT特例①③の現行取扱いをどう引き継ぐか、FIP電源等の計画・予測を誰が担うか、契約形態ごとにどの入札方式を用いるかである。
日本の変動性再エネ設備容量は、資料記載の2020年実績でピーク需要の42.0%、2030年の野心的水準では92.1%に相当する。米国の市場制度にはFIT・FIPがなく、Three-Part Offerによる同時最適とこれらの支援制度を併存させる設計は、資料上、先例の少ない課題とされる。
| 区分 | 計画・市場取引 | 予測誤差とインバランス |
|---|---|---|
| FIT特例①・③ | TSOが発電量を予測し計画配分する。特例①は小売、特例③はTSOが買取義務者であり、特例③は配分量に基づきTSOがスポット市場で売る。 | 計画配分以降の予測誤差は主にTSOが調整力で対応する。特例①では買取義務者の収支を回避可能費用による精算で均衡させ、TSOの負担影響をインバランスリスク料等で補填する仕組みである。 |
| FIT特例②・FIP・非FIT | 発電契約者等(BG)が発電量を予測し、市場取引・計画調整を行う。 | 同時同量達成義務とインバランスリスクをBG側が負う。予測誤差の調整には時間前市場の流動性が関係する。 |
FIT特例①③については、同時市場でもTSO予測に基づく計画配分量を最低価格(現行例0.01円/kWh)で売り入札する扱いが想定され、前日断面では現行制度から大きく変わらない可能性が示されている。ただし、最低価格でも売札が買札を上回れば按分約定となり、売れ残りが生じ得る。時間前断面の扱いと調整力確保の方式は、時間前市場の設計と併せて未決である。
FIP電源等のSCUC入力をBG計画とするか、TSO独自の出力予測とするかは未決である。需要ではTSO予測を使う方向で検討されている一方、FIP電源等の導入拡大や蓄電池併設が進めば、発電量をより合理的に判断できるのはBGとなる場合があるため、導入量やアグリゲートの実態を踏まえて安定性・効率性を検討するとしている。
時間前市場を現行のザラバ中心とする案と、時間前にも同時約定・SCUCを繰り返す案が提示されている。後者では予測更新に応じた再最適化が可能となる一方、必要な予備力や再エネ誤差への対応量は数値検証等を踏まえて今後検討する事項である。
変動性再エネの市場登録・入札量は、基本的には発電事業者または相対契約先の小売が自社予測を基に設定する案が示される。作業部会で整理された選択肢は、①予測量と価格を市場入札する、②自社で確定したい電源は量のみを優先約定し、それ以外は量・価格を入札する、③市場外で量のみ登録する、の三類型である。市場約定に委ねる場合も、基本的には全量約定か不約定かであり、0.01円/kWh時には按分の可能性がある。
コーポレートPPA等の相対契約について、同時市場への入札を必須とするか、市場外登録を認めるかは市場設計次第である。入札を求める場合の契約・精算の流れ、時間前市場の仕組み、BGとTSOの予測精度、調整力の確保量を引き続き整理・検討する必要がある。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「同時市場における変動性再エネの取り扱いについて」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/doji_shijo_kento/index.html)をもとに当社作成
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