再エネ・揚水・蓄電池の将来想定は、技術検討会社の試算と業界関係者の意見を踏まえ、電力需要の大小に連動するモデルケースとして整理する提案である。需要モデルがDX・GXの進展に応じて拡大する想定のため、再エネも需要と連動させ、2040年は需要9,000億kWhで再エネ1億5,000万kW、1兆1,000億kWhで2億2,500万kW、2050年は需要9,500億~1兆2,500億kWhに対し再エネ1億7,000万~2億6,000万kWとするケースを示した。これは設定案であり、確定した導入目標ではない。
| 論点 | モデルケースの扱い・主要な数値 |
|---|---|
| 再エネ全体 | 2040年1億5,000万~2億2,500万kW、2050年1億7,000万~2億6,000万kW。需要規模に応じて設定 |
| 太陽光 | 2040年合計1億500万~1億5,500万kW、2050年1億2,000万~1億8,000万kW。需要地併設型と事業用を区分 |
| 風力・水力等 | 風力は需要規模に応じた幅を設定。水力は技術検討会社の想定幅を基礎に置く |
| 揚水 | 停止率を考慮した利用可能容量を各ケース2,000万kWに設定。技術検討会社の想定下限相当 |
| 蓄電池 | 系統用は2040年8,000万~1億kW、2050年1億~1億3,000万kW。需要地併設型は2040年8,000万kW、2050年1億1,000万kW |
太陽光・風力の将来量には、技術検討会社の想定が実績や政策目標に比べ低いとの業界意見と、適地制約により過去の導入傾向が続かないとの意見が併存する。太陽光は、10kW未満の累積導入量が2022年度に1,432万kW、10kW以上が5,581万kWに達した一方、地域トラブルや条例による規制が広がっている。営農型の許可件数は増加し、住宅・公共施設への設置義務化や、政府の設置可能建築物の約半数以上への導入目標もある。ペロブスカイト太陽電池は、政府が2040年約2,000万kWの導入目標を掲げる段階である。
陸上風力は累積導入量が増加しているが、認定案件に占める山間部の割合は2013年度6.3%から2019年度46.3%へ上昇した。適地の変化に加え、防衛レーダーへの影響に関する事前届出・協議の制度が新設され、開発に影響する可能性が示されている。洋上風力は2040年30~45GWの案件形成目標があるものの、インフレ、金利、資材・人件費の上昇で国内外に事業性再評価や撤退例が生じている。
バイオマスは国外材の累積導入量が2014年10万kWから2023年401万kWへ増えた一方、燃料価格高騰等で計画中止・撤退が発生した。2026年度以降の新規FIT/FIP認定では、燃料費比率の高さや入札不成立を踏まえ、一般木質等(1万kW以上)と液体燃料(全規模)が支援対象外となることが決定している。
水力では、2015年以降のリパワリング出力増加率は3万kW未満で平均約14%、3万kW以上で約4%である。地熱は導入量約60万kWの大半がFIT以前の設備であり、開発リードタイムや掘削費、地域理解、自然環境・積雪による制約がある。JOGMECは資源量調査に加えて噴気試験を行う支援強化を示しているが、次世代型技術も開発・実証段階を含む。
揚水は設備容量が2015年以降おおむね横ばいである。再エネ吸収と供給力確保の双方で稼働が増えると、点検・修理のための停止調整が難しくなり、保安上の作業停止を織り込んだ供給力評価が課題となる。蓄電池は導入支援や接続検討が拡大し、2023年度の長期脱炭素電源オークションでは約109万kWが落札された。一方、接続検討申込みは実際の接続を意味せず、オークション等による将来導入量の不透明さや、再エネ余剰をどこまで吸収できるかを踏まえた規模の検証が必要との意見がある。
参加者の意見は、①太陽光・風力の試算は実績や政府目標に照らして低いのか、適地制約を織り込むべきか、②既存設備のリプレースや営農型などを導入見通しにどう反映するか、③揚水の一般水力への算入や停止率・保安停止をどう扱うか、④蓄電池の容量を需給バランスと余剰対策からどう検証するか、に整理できる。資料はこれらの意見を提示して将来ケースを検討するものであり、各論点への最終的な判断は示していない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「技術検討会社の将来想定を踏まえた方向性について(再エネ・揚水・蓄電池)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/shorai_jukyu/)をもとに当社作成
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