経過措置料金規制の解除後も、旧一般電気事業者が市場での有力な地位を利用して不当な値上げを行う可能性を監視するため、行政が追加情報を定期収集する案が示されている。解除後おおむね3年間を想定し、対象は各エリアの旧一般電気事業者、監視する契約は解除時に最も利用者が多い従量電灯B相当とする案である。いずれも本資料時点では提案であり、詳細は今後の議論で検討する。
監視では、①比較事業者等より著しく不利な料金等を求める行為、②コストを不当に上回る対価を要求する行為などを確認する。行政は報告徴収等により収益や料金メニューの情報を定期的に集める。違反があれば業務改善勧告等を想定する。全料金メニューの監視は困難であり、競争環境の変化に応じ対象を見直す案も示された。
規制解除時には競争圧力が機能し、不当な値上げが想定しにくいことが確認される前提である。一方、新電力の撤退などで地域・需要家層ごとの競争圧力が一時的に弱まる可能性、電気が必需品であること、ガスにも特別な事後監視が設けられていることを踏まえ、消費者の不測の損害を防ぐ追加措置が提案された。電気料金の約款変更については、改正民法の定型約款変更規定があるが、資料は電気の特性を踏まえた特別な配慮が必要としている。
EUでは市場支配的地位の濫用として不公正価格等を規制し、英国は規制料金撤廃後の対応に競争法を用いてきた。ドイツでは一般的な濫用規制に加え、電力・ガス分野で比較事業者より不利な料金や原価を不当に上回る料金を規制する特則がある。ドイツの実務では、競争が有効との判断のもと、比較可能な事業者との価格比較を中心に監視し、実コストとの比較は行っていない。これらは制度設計の参考として提示されている。
ガスでは、経過措置料金規制の対象外または解除済みで、旧供給区域等の都市ガス・簡易ガス利用率が50%を超える事業者を対象に、標準家庭料金を3年間監視する制度が運用されている。期間内に合理的でない値上げが確認された場合は、監視期間を3年間延長する仕組みである。
平成30年度第1四半期の監視では、1社の値上げについて、設備の法定耐用年数を大きく下回る期間で費用回収する改定が需要家に過大な負担を与えるとして、「合理的でない値上げ」と判断した。料金の見直しと需要家への十分な説明・書面交付を文書で指導した。別の追加調査では合理的でない値上げとは認められなかったが、説明不足に対する指導が行われた。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「経過措置料金解除後の事後監視について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_keika.html)をもとに当社作成
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