平成29年度の託送収支を、約款を定めるなどした143社について評価した。6社は超過利潤累積額が変更認可申請命令の基準を超えており、2020年4月1日までに料金改定の届出がなければ、所管経済産業局長が変更認可申請を命じることが適当とされた。6社はいずれも期日までの改定を予定していると回答した。
詳細分析対象84社では49社に超過利潤が発生した。営業収益の5%以上に当たる超過利潤が出た22社のうち、19社は同じ要因による超過利潤が翌年度以降も続く可能性が高いと評価され、翌年度の重点フォロー対象となった。主な要因は、想定を上回る需要・供給量、簡易な原価算定等による費用の過大見積もり、設備投資の先送りなどである。
| 論点 | 主な確認結果・対応 |
|---|---|
| 事業者間精算費 | 連結託送量の想定と実績のずれなどにより、実績費用が想定の20%以上下振れした事業者が11社、2倍以上となった事業者が2社。収益を得る一部の約款制定免除事業者にもストック・フロー管理を適用するため、関係規定の改正を速やかに行うことが適当とされた。 |
| 需要調査・開拓費 | 原価計上した8社中7社で実績費用が想定を下回った。制度初年度の実績のみで評価するのは難しく、翌年度以降は費用と導管整備促進等の効果を評価する。 |
| 地域別等の収支管理 | 異なる託送料金を地域別・特定導管別に設定する7社について、収支計算とストック・フロー管理もその単位で行うよう、規定改正を速やかに行うことが適当とされた。 |
大手3社への聞き取りでは、点検・部品交換頻度の見直し、PE管や非開削工法の導入、タブレット活用、まとめ発注、行政との調整などの取組が確認された。委員会事務局が効果や具体策を公表し、日本ガス協会に中小事業者への技術支援を依頼することが適当とされた。翌年度は同協会の取組を確認し、導管投資の単位費用比較など、効率化を促す仕組みを検討する。
平成29年度の導管総延長は平均で高圧1.91%、中圧0.67%、低圧0.72%増加した。一般ガス導管事業者126社では、メーター取付数は85社で増加、供給区域は42社で拡張した。一方、中圧・低圧導管の延伸実績が計画を下回る事業者が多く、理由として工事の翌年度へのずれ込みや新規需要計画の見送りが挙げられた。翌年度以降は、計画との整合、単位当たり費用、計画自体の妥当性など、事業実施状況を評価する指標を検討する。
全社共通の標準モデルによる参考見積は196社平均13万円で、5千円から26万円まで幅があった。見積額の高低と内管工事収支の利益率に相関は確認されず、費用差には地域や工事量、資材調達などが関係すると各社は説明した。対象125社の平成27~29年度収支は95社が黒字、30社が赤字であり、利益率10%以上かつ直近に値下げしていない25社からは、13社が自社労務費等を収支に配賦していなかったと回答した。
委員会事務局は関係部局と連携し、該当事業者に見積単価が実費を適切に反映しているか説明を求め、不適切な場合は単価表の改定を検討するよう要請する。また、自社施工の労務費等を含む収支管理を徹底し、標準モデルの参考見積額をウェブサイト等で公表するよう事業者に依頼することが適当とされた。
委員会は、託送収支の分析・評価を継続し、想定原価と実績の大きな乖離があれば事業者の自主的な料金改定を促す方針である。資料時点では18社が料金改定予定を表明している。加えて、導管の新設・更新、保全、投資効率などを含む事業実施状況の評価指標を検討し、効率化事例の横展開と日本ガス協会の支援状況をフォローアップする。大臣・各経済産業局長への回答案では、基準超過の6社以外について変更認可申請命令は必要と認めない旨を示し、基準超過6社は期日までに届出がなければ命令が適当としている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「[ガス導管事業者の平成29(2017)年度 収支状況等の事後評価について]」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_emsc.html)をもとに当社作成
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