新たなインバランス料金制度に関する資料説明
1. 資料の目的と背景
この資料は、経済産業省が主催する第49回制度設計専門会合において、新たなインバランス料金制度を踏まえた収支管理のあり方について議論するために提案されたものである。
2. 主要な検討内容・論点
2.1 新たなインバランス料金制度の適用
- 2022年度から新たなインバランス料金制度が開始される。
- 収支管理のあり方を再確認し、議論することが目的である。
2.2 前回の議論からの主な意見
最終的には、限界費用に等しいインバランス料金となるべきであり、収入が必然的に上回るとの見解があった。この理論に基づけば、収支が黒字になるべきである。
3. 決定事項・制度変更
3.1 収支管理に係る提案
- インバランス対応の調整力のkWhコストとインバランス料金の間に過不足が生じた場合、これを託送収支に繰り入れ、系統利用者に還元または不足を回収することが提案された。
4. インバランス収支の管理方法
4.1 現行の管理方法
- インバランス料金収入・支出は、調整力のkWh支出・収入と合わせて「インバランス収支」として収支計算書を作成する。
4.2 2022年度以降の提案
- 同様にインバランス収支を管理する考え方を示唆している。
インバランス収支の構成
| 支出 | 収入 |
|---|
| 上げ調整力kWh費用 | 不足インバランス料金収入 |
| 広域運用調整kWh費用 (不足インバランス対応) | 下げ調整力kWh収入 |
| 余剰インバランス料金支出 | 広域運用調整kWh収入 (余剰インバランス対応) |
5. 現行のインバランス収支の状況
- 過去4年間の各社のインバランス収支は、大きな赤字を出していた事業者が多く、改善策としてインバランス料金に補正を導入したことにより、改善傾向が見られる。
5.1 インバランス収支の状況(単位:百万円)
| 年度 | 全国計 | 北海道 | 東北 | 東京PG | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 |
|---|
| 2016年度 | 35,676 | 808 | 1,426 | 40,937 | 2,072 | 84 | 1,701 | 460 | 416 | 3,426 | 12 |
| 2017年度 | 27,128 | 2,793 | 1,471 | 8,156 | 740 | 5 | 9,194 | 2,816 | 987 | 2,200 | 256 |
| 2018年度 | 15,591 | 286 | 2,218 | 1,571 | 220 | 576 | 5,306 | 1,686 | 1,766 | 2,800 | 314 |
| 2019年度速報 | 200 | 1,959 | 3,300 | 3,344 | 1,854 | 914 | 2,014 | 285 | 680 | 1,721 | 183 |
| 過年度累計速報 | 78,595 | 312 | 1,037 | 54,008 | 302 | 1,411 | 14,813 | 4,327 | 3,849 | 3,295 | 741 |
6. 2022年度以降のインバランス収支の取扱い
- 託送収支に繰り入れ、託送料金を通じて調整する考え方が提案されている。
- インバランス料金は実需給の電気の価値を反映するものであり、その算定方法を変更しない方向性が示された。
7. 情報の公表とその重要性
7.1 公表内容及び頻度
- 一般送配電事業者は、需給調整業務やインバランス収支について詳細な情報を定期的に公表することが求められる。
| 情報の種類 | 情報の項目 | 公表のタイミング |
|---|
| 需給に関する情報 | エリア総需給量実績値、予測値、発電量実績値 | コマ終了後速やかに、遅くとも30分後まで |
| インバランスに関する情報 | インバランス料金、指命した調整力の限界kWh | コマ終了後速やかに、遅くとも30分後まで |
| 調整力に関する情報 | 指命した調整力の詳細 | コマ終了後速やかに、遅くとも30分後まで |
8. 今後の検討事項
- インバランス収支の過不足の具体的な調整方法と、需給調整関連費用の公表内容・頻度についてさらなる検討が必要である。
この資料は、新たなインバランス料金制度導入に向けた重要な議論を整理し、透明性と効率性の向上を目指すものである。