資料は、送配電関連設備の費用を小売事業者の託送料金だけで負担する現行構造を見直し、発電事業者にも受益に応じた固定費負担を求める案を整理したものである。需要がほぼ横ばいと見込まれる一方、電源接続の増加で設備増強費が増える可能性があり、受益と負担の公平性、効率的な設備形成、再生可能エネルギー促進の両立が課題である。いずれも検討案であり、導入や負担方法は決定していない。
| 負担案 | 発電側が負担する費用の例 | 試算上の回収規模 |
|---|---|---|
| 案1 | アンシラリーサービス(AS)・NW給電費の発電負担分 | 託送原価の約2%、数十円/kW・月程度 |
| 案2 | 案1に基幹系統の費用を追加 | 約16%、200円/kW・月程度 |
| 案3 | 案1に送電費・受電用変電費の発電負担分を追加 | 約13%、150円/kW・月程度 |
事務局資料は、費用と受益の関係、負担水準を踏まえ、案3をベースに検討を深める案を示した。金額は2015年の全社費用による簡易試算で、実際の料金とは異なり、事業者ごとに水準が異なる可能性がある。発電側課金を設ける場合は、特定電源に有利・不利が生じないよう系統連系電源全体を対象とし、kWに応じた基本料金とする案が示された。再エネへの影響、自家発の扱い、発電側課金の小売料金への転嫁、既存発電事業者への影響は引き続き検討事項である。
送配電網費用の約8割は固定費だが、現行託送料金では基本料金による回収は約3割で、残りは従量料金による回収である。需要減少や自家発の普及で固定費回収不足や負担の不公平が生じる懸念を踏まえ、発電側基本料金の導入と、小売側託送料金の基本料金引上げ・従量料金引下げにより基本料金回収率を高める案が示された。具体的な料金設定は小売料金への影響を見極めて慎重に検討し、低圧料金は経過措置料金との関係から当面据え置く案である。
発電側課金の導入により既存の相対契約が見直されない場合、発電事業者に新たな負担が一方的に生じる可能性があるため、小売向け託送料金の減額も踏まえて発電・小売間で協議することが適当とされた。卸取引所のようにkWh単位で取引される場合の転嫁は、他の市場設計との関係に留意して引き続き検討する。
自家発については、小売契約で負担していない部分を発電者として負担する考え方が示される一方、発電者と需要家の両面で受益するため双方で負担すべきとの指摘もある。緊急時のみ逆潮流する設備の課金対象kWや、AS・NW給電費を自家消費分も含めた出力で負担させるか、設備機能による周波数安定への貢献をどう評価するかも未決である。需給調整市場に関する制度検討との整合が必要とされる。
発電側基本料金を導入する場合の案として、基幹系統の投資抑制・送電ロス削減に資する地点や、特別高圧系統の投資を抑制する地点に料金割引を設け、立地を促す考え方が示された。割引対象地域の判定方法、割引水準、既存電源も対象とするかは検討事項である。また、出力抑制を条件に既存系統へ接続するノンファーム型接続は、設備投資抑制に資する一方、発電容量に応じて課金する場合の具体的方法を技術・運用面の検討を踏まえて深めるとしている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第10回 送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討WG 事務局提出資料」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_network.html)をもとに当社作成
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