送配電網協議会は、2023・2024年度の投資実績と計画の乖離を分析し、安定供給を前提に、拡充・更新工事の実情を反映した合理的かつ現実的な計画への見直しが必要との考えを示した。これは事業者側の提案であり、資料中で見直しが決定されたものではない。
2024年度までの累計実績は、工務設備で全5品目が計画未達であった。実績は計画比で鉄塔66%、架空送電線75%、工務ケーブル79%、変圧器82%、遮断器72%である。配電設備の拡充工事も未達で、無電柱化は69%、需要・電源対応は82%だった。一方、配電設備の更新工事は計画を上回り、コンクリート柱103%、低圧線113%、高圧線105%、地中ケーブル129%、柱上変圧器140%となった。
乖離は「当年度に実施不要となった工事」と「当年度に必要だったが実施できなかった工事」に分けられる。効率化、接続申込の中止・変更、設計見直しなどは前者で、資料上、安定供給への影響はない。用地交渉、停電調整、工事量調整、自然災害、機器の長納期化などで必要な工事が後年度にずれた場合は影響評価が必要である。無電柱化の未達は地権者・道路管理者等との調整、需要・電源対応の未達は住宅着工減に伴う接続申込の中止が主因とされた。
住宅着工は2023年度以降に減少し、需要・電源対応工事の減少が見込まれる。資料に示された2025・2026年度の予測は、それぞれ76.8万戸、78.3万戸で、参照期間平均89.2万戸を下回る。一方、データセンター・半導体工場の新増設に伴う最大需要電力は全国合計で2025年度56万kWから2030年度538万kWへ増加する見通しであり、一部地域では2025年度以降、送変電設備の拡充工事が増えるとされる。
事業者は、鉄塔の長径間化、変電設備のスリム化、電柱建替本数の削減などで投資量を抑制してきた。用地交渉が難航する工事では、他件名への差替や区間分割による先行着工を行い、機器調達では複数年の納入・施工時期の予報や早期発注を進めている。情勢変化と効率化を踏まえても、用地・停電調整の遅れを挽回できない場合などは、第1規制期間の計画未達となる可能性がある。
更新工事は、設備の経年や施工力を踏まえて平準化して計画されるが、実施段階では巡視・点検で劣化状況を確認し、劣化が想定より進んだ設備を優先して更新する。劣化が著しくない設備の更新を外的要因で繰り延べても、直ちに安定供給へ影響するものではない。劣化が著しい場合は、点検頻度の引上げ、部品交換・部分補修、予備品確保により、保安と供給信頼度を確保するとしている。
将来の更新需要増と施工力不足への備えとして、件名差替による施工力の活用、人材確保に向けた仕事の魅力・認知度向上、ドローン・AI等による省力化、宿舎・現場環境の改善を進めている。第2規制期間に向けては、設備の撤去品分析を通じて標準期待年数を精緻化する取組も進行中である。年数の延伸値は試算であり、今後、広域機関の審議会で審議予定である。
事業者は、業界全体で効率化を深掘りし施策を横展開する一方、物価等の上昇影響をすべて吸収するのは困難として、第1規制期間におけるエスカレ制度措置の検討を要望した。次回以降の料金制度専門会合で、2024年度までの物価等上昇の影響と今後の見通しを説明する予定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「投資計画の乖離要因分析と今後の対応の方向性について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_electricity.html)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。