電力市場モニタリング報告(2018年1月~3月)
資料の目的・背景
この資料は、2018年1月から3月にかけての電力市場のモニタリング報告をまとめたものであり、電力・ガス取引監視委員会が事務局から提出したものである。重要な目的は、春期における自主的取組や競争状態を評価することである。
モニタリング報告の概要
卸電力市場
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取引所の種類
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旧一般電気事業者による自主的取組
- 余剰電力の取引所への供出
- 売買両建て入札の実施
- グロス・ビディングの実施
- 卸電気事業者の電源の切出し
- 相対取引の実施状況
小売市場の状況
- シェアの推移
- 部分供給の実施状況
- スイッチングの申し込み状況
主要な数値・データ
卸電力市場
- JEPXにおける取引量: 2018年3月時点で12.1%(前年同時期対比3.3倍)
- スポット市場での約定量: 214億kWh(前年同期対比3.0倍)
- 旧一般電気事業者の売り約定量: 171億kWh(前年同期対比4.0倍)
- 新電力事業者の買い約定量: 105億kWh(前年同期対比1.6倍)
| 指標 | 今回の報告(2018年1月-3月) | 前年同時期(2017年1月-3月) |
|---|
| 売り入札量前年同時期対比 | 1.5倍 | 1.2倍 |
| 買い入札量前年同時期対比 | 2.2倍 | 1.7倍 |
| 約定量 | 214億kWh | 70億kWh |
| 平均約定価格 | 11.96円/kWh | 10.21円/kWh |
競争の状況
- 新電力の販売電力量(2017年度): 1020億kWh(前年度比1.5倍)
- 新電力シェア(2018年3月時点):
- 特別高圧・高圧分野: 15.5%
- 低圧分野: 8.3%
電力市場のエリアプライスとシステムプライス
- システムプライス(2018年1月から3月): 平均11.96円/kWhであり、前回報告時より上昇。
- 3月末時点のエリアプライス:
- 北海道: 12.05円/kWh
- 東北・東京: 8.31円/kWh
- 中部・北陸・関西・中国・四国: 7.21円/kWh
- 九州: 7.15円/kWh
旧一般電気事業者の先渡市場取引の活用方針
概要
旧一般電気事業者による先渡市場取引についての方針や入札価格、入札量について説明されている。前回の報告から方針は変更されていない。
活用方針
- 経済的効果を目的とした取引の活用。
- 収益の拡大や需給関係費の削減。
- 入札は需給状況や経済メリットを考慮して実施。
リスクと懸念
- 市場分断時の約定価格と需給の変動リスクが存在する。
入札価格・量の設定
- 入札価格は限界費用を基準とし、需給変動リスクも考慮。
- 入札量は売り入札量が供給余力に基づき調整され、安定供給が重視される。
インバランス料金単価・インバランス量の推移
インバランス状況
- 対象期間: 2017年1月1日~2018年3月31日。
インバランス精算単価の算定
- 精算単価はスポット市場価格と前市場価格を用いて算定される。
新電力の電力調達状況
最新の調達状況
- 2018年3月時点: JEPXからの調達量は36.9%、常時バックアップによる調達量は14.7%。
スイッチング状況
スイッチング実績
- 2018年3月時点での契約先の切替え実績は約10.0%(約622万件)。
| 地域 | 他社切替実績 [万件] | 率 [%] |
|---|
| 北海道 | 27.53 | 10.0 |
| 東北 | 24.08 | 4.4 |
| 東京PG | 319.0 | 13.9 |
| 中部 | 57.15 | 7.5 |
| 北陸 | 3.66 | 3.0 |
| 関西 | 131.98 | 13.1 |
| 中国 | 10.20 | 2.9 |
| 四国 | 8.35 | 4.3 |
| 九州 | 40.48 | 6.5 |
| 沖縄 | 0.00 | 0.0 |
| 全国合計 | 622.4 | 10.0 |
まとめ
この報告は、電力市場における取引量や価格の推移、事業者の競争状況など詳細な分析を提供し、今後の電力市場の動向を予測するための基礎データとして役立てられる。特に、新電力シェアの拡大や旧一般電気事業者の活動が重要な要素となっている。今後も引き続き電力市場のモニタリングと分析が実施される予定である。