需給調整市場検討小委員会資料概要
概要
本資料は、2024年度向けの調整力必要量に関する試算や、関連する背景や考え方についてまとめたものである。
目的
- 2024年度における需給調整市場の全商品取引の開始に向けて必要量を試算し、効率的な調達を検討すること。
主要な検討内容
調整力公募の終了
- 2024年度には調整力公募が終了し、2023年度の三次①、三次②に加え、以下の取引が開始される。
必要量の試算
- 2024年度向けの一次〜三次①に関する調整力必要量の試算結果を報告。
調整力必要量の考え方
-
平常時対応と緊急時対応
- 平常時対応: 時間内の変動(サイクル分、フリンジ分、サステンド分)に対応する。
- 緊急時対応: 電源脱落時の周波数調整用の調整力を確保する。
-
定義された調整力商品
- 一次〜三次①の平常時および緊急時対応の分類を以下に示す。
| 商品 | 平常時対応 | 緊急時対応 |
|---|
| 一次 | 極短周期成分の時間内変動 | 電源脱落 |
| 二次① | 短周期成分誤差 | 電源脱落 |
| 二次② | 需給予測誤差 (コマ間の差分) | - |
| 三次① | 需給予測誤差 (連続する量) | 電源脱落 |
必要量算定方法
- 各商品ごとに過去の実績データに基づいて必要量を算出する。具体的な算定式は次の通り。
| 商品区分 | 対応する事象 | 必要量の考え方 |
|---|
| 一次 | 時間内変動極短周期成分 | 実績データをもとに算出 |
| 二次① | 時間内変動短周期成分 | 実績データをもとに算出 |
| 二次② | 需給予測誤差 | - |
| 三次① | 需給予測誤差 | - |
課題・リスク
- 応札不足の状況: 2022年度から三次①の取引が開始されており、応札量が常に不足している点が確認されている。
- 政策の変更や市場の変化により、調整力必要量の確保が難しくなるリスクが存在する。
今後のスケジュール
- 2024年度以降の実績データに基づく必要量の継続的な見直しと効率的な調達方法の検討が必要である。
2024年度向けのH3需要試算の概要
試算の目的
- 2024年度における各エリアのH3需要は、地域ごとの電力需給バランスを把握するための重要な指標である。本試算では、指定された各月のH3需要と必要量の比率を用いてエリア間の比較を行っている。
H3需要の資料
- 具体的なH3需要の数値は以下に示す通りである。このデータは「全国及び供給区域ごとの需要想定(2023年度)」を基にしている。
2024年度月別H3需要(MW)
| エリア | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
|---|
| 北海道 | 3,980 | 3,560 | 3,570 | 4,100 | 4,170 | 3,880 | 3,910 | 4,450 | 4,820 | 4,990 | 4,960 | 4,540 |
| 東北 | 10,810 | 10,090 | 10,800 | 13,080 | 13,340 | 11,770 | 10,310 | 11,580 | 13,020 | 13,660 | 13,620 | 12,260 |
| 東京 | 38,590 | 37,300 | 42,960 | 55,140 | 55,140 | 46,650 | 38,390 | 40,330 | 44,800 | 48,950 | 48,950 | 43,490 |
| 中部 | 18,090 | 18,180 | 20,310 | 24,700 | 24,700 | 22,210 | 18,900 | 19,130 | 21,720 | 23,560 | 23,560 | 20,620 |
| 北陸 | 3,845 | 3,500 | 4,025 | 4,930 | 4,930 | 4,360 | 3,725 | 4,100 | 4,755 | 5,180 | 5,180 | 4,520 |
| 関西 | 18,316 | 18,623 | 21,566 | 27,510 | 27,510 | 23,576 | 19,260 | 19,498 | 23,936 | 25,270 | 25,270 | 21,543 |
| 中国 | 7,570 | 7,470 | 8,350 | 10,430 | 10,430 | 9,310 | 7,700 | 8,360 | 10,130 | 10,370 | 10,370 | 9,020 |
| 四国 | 3,330 | 3,420 | 3,850 | 4,950 | 4,950 | 4,240 | 3,680 | 3,690 | 4,560 | 4,560 | 4,560 | 3,940 |
| 九州 | 10,020 | 10,510 | 12,060 | 15,410 | 15,410 | 13,230 | 11,120 | 11,550 | 13,970 | 14,580 | 14,580 | 12,260 |
各エリアにおける週間市場での調達量と追加調達量の試算結果
以下に各エリアごとの週ごとの市場調達量と追加調達量の試算結果を示す。
北海道エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) | 週間市場での調達量 | 追加調達量 |
|---|
| 4月 | 3,980 | 複合1σ | 複合3σ - 複合1σ |
| 8月 | 4,170 | 複合1σ | 複合3σ - 複合1σ |
| 10月 | 3,910 | 複合1σ | 複合3σ - 複合1σ |
| 1月 | 4,990 | 複合1σ | 複合3σ - 複合1σ |
東北エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) | 週間市場での調達量 | 追加調達量 |
|---|
| 4月 | 10,810 | 複合1σ | 複合3σ - 複合1σ |
東京エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) | 週間市場での調達量 | 追加調達量 |
|---|
| 4月 | 38,590 | 複合1σ | 複合3σ - 複合1σ |
その他のエリア(中部、北陸、関西、中国、四国、九州)についても同様の形式で試算結果が含まれており、全体的な参考にできる。
重要なポイント
- 追加調達量の注意: 追加調達量は、必ずしも毎回調達されるわけではないことを留意する必要がある。
- 各エリアの需給予測は、エネルギー政策を計画的に進める上で非常に重要なデータとなる。
資料の目的・背景
本資料は、北海道をはじめとする日本各エリアにおける電力供給の安定性を確認するため、異なる時期における電源脱落の試算結果を提示している。特に、必要となる調整力について議論する前提情報を与えることを目的としている。
エリア別試算結果
以下に、各エリアの試算結果を整理する。
北海道エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 3,980 |
| 8月 | 4,170 |
| 10月 | 3,910 |
| 1月 | 4,990 |
東北エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 10,810 |
| 8月 | 13,340 |
| 10月 | 10,310 |
| 1月 | 13,660 |
東京エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 38,590 |
| 8月 | 55,140 |
| 10月 | 38,390 |
| 1月 | 48,950 |
中部エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 18,090 |
| 8月 | 24,700 |
| 10月 | 18,900 |
| 1月 | 23,560 |
北陸エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 3,845 |
| 8月 | 4,930 |
| 10月 | 3,725 |
| 1月 | 5,180 |
関西エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 18,316 |
| 8月 | 27,510 |
| 10月 | 19,260 |
| 1月 | 25,270 |
中国エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 7,570 |
| 8月 | 10,430 |
| 10月 | 7,700 |
| 1月 | 10,370 |
四国エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 3,330 |
| 8月 | 4,950 |
| 10月 | 3,680 |
| 1月 | 4,560 |
九州エリア
| 月 | 電源脱落 (MW比) |
|---|
| 4月 | 10,020 |
| 8月 | 15,410 |
| 10月 | 11,120 |
| 1月 | 14,580 |
今後の予定
これらのデータを基に、2024年度からの需給調整市場の全商品取引開始に向けて、一次〜三次①調整力の調達開始を計画している。今後、2023年度の実績データをもとにした必要量の算出が行われる。
まとめ
- 各エリアごとの電源脱落状況を把握することは、今後の需給調整において重要である。
- 各エリアの状況に応じた施策の検討が必要であり、調整力の強化が求められている。