一般送配電事業者の第1規制期間(2023~2027年度)では、定量評価が可能で期間中の便益が見込まれる目標に収入上限の増減を、定性的評価や中長期便益をみる目標には達成状況の公表による評判インセンティブを用いる案である。収入上限を動かすインセンティブ幅は、データの精度や目標設定に課題があるため小幅とする方向で、具体値は未決定である。
| 対象 | 第1規制期間の目標・評価案 | インセンティブ案 |
|---|---|---|
| 停電対応 | 低圧電灯需要家の内生要因による事故停電を対象とし、停電量を自社の過去5年実績以下にする。縦比較と10社間の横比較を組み合わせる | 過去比5%以上の改善かつ横比較上位3社はボーナス、過去比5%以上の悪化かつ下位7社はペナルティ。案は当期収入上限の0.025%または0.05%(ボーナス)、0.05%または0.1%(ペナルティ) |
| 再エネ電源の接続 | 接続検討・契約申込の回答期限超過をゼロとする。合意した受電予定日からの遅延目標は、過去に該当する訴訟事例がなく実態を捉えにくいため設定せず、変更件数等の採録を検討 | 回答期限超過割合の自社過去比と10社比較で評価し、悪化かつ下位の場合にペナルティ。ボーナスなし |
| 需要家の接続 | 供給側接続事前検討の回答期限超過をゼロとする。合意供給予定日からの遅延目標は第1規制期間では設定せず、予定日変更件数等の採録を検討 | 自社過去比と10社比較で評価し、悪化かつ下位の場合にペナルティ。ボーナスなし |
| 計量・料金・通知 | 電力確定使用量、託送料金、インバランス料金の誤通知・誤請求および通知遅延をゼロとする | 自社過去比と10社比較で評価し、悪化かつ下位の場合にペナルティ。3項目のうち1項目でも該当すれば対象。ボーナスなし |
停電量の要因が不明、または外生・内生の区別がない場合は、分類可能な系統の要因比率による按分推計を検討する。合理的な未達理由や再エネ導入による安定供給への影響は評価時に考慮する。ペナルティ水準は、再エネ申込の大幅増など外生要因の影響が確認された場合、減免もあり得るとしている。
設備拡充・保全、無電柱化、混雑管理、顧客満足度、広域化、デジタル化、安全・環境配慮、分散グリッド化、次世代スマートメーター等は、主に計画達成の確認と結果公表を通じた評判インセンティブの対象案である。期中は毎年度進捗を確認し、遅れがあれば改善策を求める。第2規制期間に定量評価が可能と判断できる目標は、収入上限の増減へ移行することも検討する。
期初には、目標・前提・収入見通し、費用計画(OPEX、CAPEX、その他、制御不能費用、事業報酬)、投資計画、効率化計画の提出を求めて査定する案である。計画は供給計画、広域系統マスタープラン、高経年化設備更新ガイドライン等との整合を求め、費用見通し・算定根拠・過去実績、投資の数量・単価・工期・期待効果などを確認する。次世代投資やその他投資は個別ヒアリングで妥当性を査定する案である。
計画投資が未実施なら該当費用を翌期収入上限から減額し、計画を超える投資は原則調整しない。再エネ・需要の変動、無電柱化計画や広域系統整備計画の変更による投資量変動は、外生要因として事後調整する案である。制度上まだ措置されていない予見不能な費用変動も、事業者申告を受けて審議会が外生性と金額の妥当性を検証し、調整要否を議論する。
需要変動による実績収入と収入上限の差は全額調整し、発電側・需要側など個別に分けず収入上限全体で反映する案である。期中は累積乖離が5年間の収入上限の5%を超えた場合、需要見通し等を踏まえて料金水準を検証し、改定が必要なら料金を下げて変動額を全額調整する。第1規制期間の評価結果は、5年間を評価した上で第2規制期間2年目以降に反映する案が示されている。
利益(損失)は規制期間中に全額留保し、翌期に半額を事業者が持ち越し、半額を系統利用者に還元する案が前回WGで支持された。廃炉等負担金は、東電PGの過去実績等を踏まえて期初収入上限に算入し、実績を毎年度確認する案である。
配電事業者の参入後も一般送配電事業者が最終保障供給義務を負うことなどから、収入上限は配電エリアを含む全エリアを対象とし、参入だけを理由とする収入上限調整は不要とする案である。停電等の目標値は必要に応じ補正する。配電事業者の混雑管理で系統増強を回避した場合は、国が効率化額を検証し、妥当額の半分を利用者に還元、残り半分を一般送配電事業者と配電事業者の協議で配分する仕組みを提案している。
指定区域供給制度では、独立系統化による費用減少に加え、小売・発電収入の増加が見込まれるため、実績を確認した上で収入上限を事後調整する必要性が示されている。各論はいずれもWGでの提案・検討段階であり、資料は最終決定を示すものではない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第6回 料金制度WG 事務局提出資料②」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_feesystemwg.html)をもとに当社作成
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