事務局は、第1規制期間(2023~2027年度)の効率化係数を、需要減少や海外制度との比較から得られる水準より高い5年2.5%(年率0.5%)とする案を提示している。資料上は提案段階であり、決定とはされていない。
| 案 | 根拠 | 5年間の係数 |
|---|---|---|
| 案1 | 需要減少率を対象費用割合(7割)で補正 | 1.1% |
| 案2 | ドイツ第2規制期間の係数を、対象費用割合の違いで補正 | 2.1% |
| 案3(事務局案) | 案1に、供給計画の需要見通しが実績より約1%大きい傾向を加味 | 2.5% |
案1では、過去実績参照期間と規制期間の需要減少率は0.8%で、対象費用割合を考慮すると係数は1.1%となる。案2のドイツ係数は7.5%だが、効率化係数の対象費用割合が日本の7割に対してドイツは2割であることを補正し、2.1%としている。事務局は、インセンティブによる収入上限の増減を第1規制期間には小幅とする方向で検討する一方、コスト効率化にはより野心的な目標を設ける考えである。
前回WGでは、設定水準について、需要見通しの上振れや日本のネットワークコストの国際比較を踏まえて判断すべきとの意見が出た。加えて、インセンティブの閾値・還元境界や、通信事業など他業種の生産性向上率も参考にする論点が示された。一方、制度を小さく始める観点から、係数を大きくしない方向を支持する意見もあった。
海外制度の数値は制度設計と一体である。英国RIIOでは年率約0.7~1.25%の生産性向上率と、目標達成に応じた収入上限の上積み制度がある。ドイツは効率化係数を設けるが、目標設定やインセンティブはなく、事業者が係数を年0%にすべきとして係争中である。資料掲載の託送料金国際比較は2016年時点のデータであり、各国のネットワークコストと日本の託送料金には定義差の可能性がある。
事務局は、第1規制期間の事業報酬率算定に用いる自己資本比率について、30%を暫定的に維持する案を提示している。分社化後の送配電会社の自己資本比率は10社加重平均で約13%(沖縄電力は一体会社)であり、算定上の30%とは開きがある。また、過去の30%は送配電・発電・小売を含む一体会社を対象に、その時点の投資需要や自由化後のリスクを踏まえて設定されたため、分社後の送配電事業にそのまま適用する合理性には疑問があると整理している。
一方、分社化後の期間が短く、送配電事業に使途を限定した資金調達も大半の事業者で行われていないため、現時点では適正水準の判断が困難である。レベニューキャップ制度の導入影響も検証が必要として、第1規制期間は暫定的に30%を維持する提案である。
第2規制期間の自己資本比率は、第1規制期間中の推移や分社後の各社の財務方針を確認した上で設定し、設定方法も抜本的に見直す方針が示されている。前回WGでは、第1期間に30%を用いる場合でも、第2期間で別の決め方を行う方向を明確にすべきとの意見や、30%を維持するなら合理的理由を示すべきとの意見が出ていた。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第6回 料金制度WG 事務局提出資料(1)」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_feesystemwg.html)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。