小売入札需要とTSO想定需要の扱いは未決定であり、案①を軸に技術検証を続けつつ、案②の収支・実務影響も調べて比較する方針案である。需要想定と実需要の関係や季節・将来の傾向も比較の前提となる。
| 案 | 価格算定・電源態勢 | 主な論点 |
|---|---|---|
| ① | SCUC①・②の結果を踏まえ、SCUC③で価格と電源態勢を決定 | 計算時間、解の収束性、混雑時や需要想定が乖離する場合の処理を検証する。 |
| ② | 小売需要で価格を算定し、TSO需要で電源態勢を決定。差分をTSOのkWh売買として扱う | TSOの収支、役割・責任、実務への影響を検証する。小売需要と実調達の乖離や発電収入への影響も論点である。 |
比較では、需要想定の精度、市場価格と実際の電源態勢の乖離、稀な大外しや将来の環境変化への対応力を考慮する。案①は現在の事業者間の役割分担に近く、案②はゲートクローズ前後の電源態勢移行が容易になりうるとの整理である。
長時間起動電源について、経済性に基づく起動通知の導入を目指す提案である。同時市場運営者が前日市場の約定結果通知時に翌々日以降の起動を通知し、市場供出義務に伴い発電事業者は原則従う。従う義務を課す場合、不落でも起動コスト等を補償する考えである。安定供給上の起動指令は、引き続き一般送配電事業者が必要に応じて行う。制度の詳細は週間SCUCの精度等を踏まえて決める。
前日市場後の入札変更は、起動停止変更が可能な最終の時間前UC市場まで、市場計画電源から自己計画電源への変更を認める方向で、技術的実現性を検討する。需給・系統制約による制限は適用される。逆方向の変更は市場価格への影響が懸念され、監視・規律を含め継続検討する。未約定電源の追加売り入札は、価格規律の範囲内で変更可能とする提案である。
地内混雑時のkWh価格は、系統制約なしの電源態勢を使う案より、実際の系統制約を反映した電源態勢に基づくLMP加重平均案の方が実態を反映しやすいとの整理である。試算では平均価格・取引総額の傾向に大差はなかったが、系統制約なし案では非混雑時にも価格差と補填が生じた。試算条件は混雑が年間168時間・1箇所であり、一般化には留意が必要である。
ΔkW価格は、kWh市場でも回収しうる起動費・最低出力費用を含めず、ΔkW固有の逸失利益を基本要素とする提案である。適正なインセンティブのためシングルプライスを適切とし、需給状況やパフォーマンス評価を踏まえる方法も検討する。逸失利益のみ・シングルプライスの試算では、ΔkW価格平均/kWh価格平均が0.33、年間取引総額比が0.02であり、kWh取引総額を5兆円と仮定するとΔkW年間取引総額は約1,000億円となる。価格が低くなる分、アップリフトは増える傾向である。ΔkWも前日・各時間前市場で決済対象とし、差分精算を行う方向で検討する。
アップリフトは取漏れの算定期間を1日単位とする案が示され、上記ΔkW価格方式を前提とした試算ではkWh年間取引総額の1.8%、5兆円の場合900億円である。負担は追加運用の発生責任者・受益者を基本としつつ、要因別の切り分けが困難なため、総額を実績等に基づく按分割合で配分する案である。回収先には小売のkWh取引、インバランス料金、託送料金が挙げられる。
ゲートクローズ後の系統・需給運用と精算はTSOが担う一方、調整力kWh価格・インバランス料金は同時市場価格との継続性を保つため、登録電源情報とThree-Part情報を参照する方向である。調整力kWh価格は実需給時のSCED(5分単位)のシャドウプライスを加重平均した30分単価とし、シングルプライスとする提案である。インバランス料金も原則同じ単価とし、需給ひっ迫時補正等は詳細設計で検討する。
同時市場はkWh・ΔkWを統合して電源態勢を算出する市場であり、発電・小売・送配電の安定供給上の役割を根本的に変更するものではない。発電事業者は電源供出、小売は顧客需要に応じた調達と計画管理、TSOは周波数維持とゲートクローズ後の運用を担う整理である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「同時市場の制度に関する論点について④(約定、 価格算定・精算等)」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/doji_shijo_kento/index.html)をもとに当社作成
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