2022年度から法的分離の対象となる特別一般ガス導管事業者について、省令で定める兼職規制の詳細は、先行する電気事業法の規律と同様に設計する案である。中心的な基準は、兼職が一般に中立性阻害行為を誘発するかどうかである。資料は委員会の意見を求める段階であり、ここに示された内容は確定した省令ではない。
| 禁止対象となる兼職 | 誘発するおそれのある行為 |
|---|---|
| 導管側で非公開情報を知り得るポストと、グループ内の小売・製造事業の重要な意思決定ポスト | 導管の非公開情報をグループ内の事業運営に利用すること |
| 小売・製造事業に影響し得る導管業務のポストと、同事業の重要な意思決定ポスト | グループ内事業を有利にするよう導管業務を行うこと |
非公開情報には、託送供給を通じて得る他社・使用者情報や、設備保守予定、託送供給約款の改定方針等が含まれる。対象となる導管業務の例は、導管運用、設備の維持・整備、事業者からの申請・問い合わせ対応である。小売・製造側の重要なポストには、事業運営の重要な決定に参画する管理的ポスト等が含まれる。
取締役等の兼職禁止には、次のいずれかの措置により中立性阻害行為を誘発しないことが確保される場合、例外を設ける案である。
従業者の兼職禁止も、上記二類型のいずれかに当たる者を対象とする案である。例外を支える措置として、社内規程による情報取得・提供や業務関与の禁止、システム上のアクセス制限、審議・議決への参加禁止、記録の保存・確認を含む監視・検証体制が例示されている。監視等委員会が、これらの仕組みの適切な機能を確認する想定である。
兼職者がいる場合、事業者が兼職の内容と中立性阻害行為が生じないとする根拠を監視等委員会に説明し、対外公表する案である。説明事項の例は、兼職者の業務内容・ポスト・必要性、リスクが生じない根拠、防止措置とその実施状況(年1回程度)である。
法的分離後の出向・転籍等について、改正ガス事業法は人事異動を規制する規定を置いていない。広範な異動規制は労働者の基本的権利への制約となるとの判断による。資料は、罰則付きの異動規制を提案せず、特別一般ガス導管事業者とグループ内事業者が自主的に行動規範を作成・遵守する案を示す。これは法令上の兼職禁止とは異なる、ガイドライン上の「望ましい行為」としての提案である。
行動規範は法的分離までに策定し、例えば、導管側で小売・製造事業に参考となる非公開情報を知り得るポストから、グループ内の営業等の情報活用ポストへの直接異動を行わないこと、導管会社の業務執行と中立性確保に責任を持つ取締役・執行役のグループ内取締役等への異動を行わないこと(一定期間を置かない就任を含む)を盛り込む案である。兼職禁止の例外となった導管側取締役・執行役は、この異動措置の対象とする必要はないとの考えが示されている。該当する人事交流を実施する場合は内容を公表する案であり、規範に例示措置または同等の代替措置がない場合、委員会が理由の説明を求めることも提案されている。
省令の制定に向け、兼職禁止の例外、対象となる従業者、人事交流の行動規範等について意見を求めている。法的分離の対象基準を定める政令も今後策定される。資料では、業務の受委託、通常の取引条件による利益移転、社名・商標・広告宣伝、情報管理体制等も行為規制の検討論点として挙げられているが、本資料の中心的な具体案は兼職規制と人事交流である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「ガス導管事業者の法的分離に伴う 行為規制の検討について:第43回制度設計専門会合 事務局提出資料」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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