資料は、最新のコストを反映するNet CONE・上限価格の見直しに伴う、小売事業者の容量拠出金負担と供給力確保への影響を整理したものである。2026年度メインオークションからの適用を目指す案として、①Net CONEを段階的に引き上げる、②Net CONEをシングルプライス領域の上限とし、その上をマルチプライスとする(案A-1)、③同じ上限設定の上で第2のシングルプライス領域を設ける(案A-2)が示された。いずれも検討案であり、本資料では決定されていない。
実需給2029年度の供給曲線を用いた簡易試算では、影響緩和措置なしの場合、容量拠出金総額は今回の約1.1倍(約0.3兆円増)、約定総容量は約1億6,800万kW(今回比約200万kW増)となる。影響緩和措置を置いた場合の比較は次のとおりである。
| 案 | 試算結果(今回比) | 主な特徴・懸念 |
|---|---|---|
| 案①・1年目 | 拠出金2.4兆円、1.05倍。総容量1億6,700万kW、+100万kW | 上限価格2万円/kW。段階引上げ中は価格指標性や供給力確保の効果が限られる可能性がある。 |
| 案①・2年目 | 拠出金2.6兆円、1.12倍。総容量1億6,800万kW、+200万kW | 上限価格2.5万円/kW。この試算では措置なしと同水準。 |
| 案A-1 | 拠出金2.6兆円、1.12倍。総容量1億6,800万kW、+200万kW | 上限価格約3万円/kW。高価格帯電源を取り込める一方、マルチプライス領域の電源は生産者余剰を得られず、維持インセンティブが低下する懸念がある。 |
| 案A-2 | 拠出金2.7兆円、1.17倍。総容量1億6,800万kW、+200万kW | 上限価格約3万円/kW。高価格帯にもシングルプライスを適用し、電源維持のインセンティブを残すことが期待される。 |
案A-1・A-2は、上限価格を約3万円/kWまで引き上げて従来上限で落札されなかった電源を取り込みつつ、シングルプライス領域を限ることで約定総額を抑える狙いを共有する。国の審議会資料では、足元の供給力確保を踏まえ案A-2が望ましいとの考えが示されたが、これは提案である。
国の審議会では、電源新設は長期的な予見可能性を確保できる長期脱炭素電源オークションを基本に進め、同制度の拡充・改良を続ける方向が示された。一方、大型電源が中心であることや他市場収益の還付制度を踏まえ、容量市場を通じた新設投資の可能性も引き続き追求する考えである。
次回オークションの試算条件として、目標調達量は約584万kW増、長期脱炭素電源オークションの約定結果を反映して加算する供給力も今回比約600万kW増と見込まれた。ただし、入札情報は今回から変わらないと仮定し、約定交点価格は前段のシミュレーションと同じと置いている。実際の応札行動や諸元の更新で結果は変わり得る。
最新Net CONEへの見直しと影響緩和措置は、広域機関の約定処理の準備が整い次第、2026年度メインオークションから採用する方針案である。約定処理システムの改修が必要とされ、4月までに決定されれば同年度からの採用が可能とされた。措置の継続期間は、2026年度の結果を確認し、応札行動、約定総額、容量確保などを総合的に見て国の審議会等で改めて判断する案である。
また、案A-2の第1段階シングルプライス上限を事前に公表しない方法や、案A-1のマルチプライス約定価格に一定額を上乗せする案も意見として紹介された。設定方法や上乗せ額の慎重な整理が必要であり、短期間での具体化には懸念が示された。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「容量市場の需要曲線の算定について(Net CONEの扱い)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/youryou_kentoukai/)をもとに当社作成
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