レベニューキャップ制度の第1規制期間(2023~2027年度)では、当初、消費者物価・雇用者所得等の変動見込み(エスカレーション)の原価算入を認めない整理であった。本資料は物価上昇の顕在化を踏まえ、制度措置を具体的に検討する案を示す。決定事項ではなく、本会合での議論を経て、次回以降に対象指標・基準年度・費用項目などを引き続き検討する段階である。
| 論点 | 事務局が示す案・考え方 |
|---|---|
| 対象年度 | 2026・2027年度の2年間に限定する案。2023年度まで遡る場合は託送料金への影響が大きく、遡及適用への慎重論もあるため、対象範囲を絞る。 |
| 対象投資量 | 各事業者が安定供給を前提に見直した投資量の実績値を用いる案。 |
| 反映方法 | 第1規制期間分は第2規制期間の収入上限で調整することを基本とし、希望する事業者には期中調整の申請を認める案。 |
| 反映時期 | 2026年度実績と2027年度見込みを踏まえ、2028年度(第2規制期間初年度)から反映する方向を検討する。制度改正・投資量見直しに時間を要するため、2026年度期初からの料金反映は困難とされる。 |
2021年の制度設計時は物価変動が小幅として第1規制期間の原価算入を見送り、実績推移を見ながら今後検討すると整理された。以降、物価・労務費の上昇が顕著となり、2024年度の費用実績では物価等上昇影響額が10社合計1,749億円と試算された。2023年度の再算定では費用ベース494.7億円、投資額ベース1,012.2億円であり、両者は尺度が異なる。また2024年度の投資計画では上昇影響が合計1,549.5億円と試算されたが、これは投資額であり費用額ではない。
物価上昇が続けば、必要投資の確保や施工会社等への賃上げ、施工力の維持が難しくなり、安定供給への支障も懸念される。2025年6月閣議決定の計画も、国の承認後の状況変化に応じて必要な託送料金(レベニューキャップ)を適切に変更する必要性に言及している。
措置を検討する意見が複数ある一方、消費者が物価高に直面する中で、料金反映には納得感のある説明と検証が必要である。特に、第1規制期間の終了年度への適用は遡及適用に当たるとの指摘があり、将来期間向けの制度設計とは分けて慎重に扱うべきとの意見も示された。検証では、公表された客観的な指標によるマクロ的な算定を軸とし、代表的な個別案件で事業者都合の費用増が含まれていないかを確認する方向が示されている。会計上の利益だけでなく、キャッシュフローや今後の見通しも考慮すべきとの意見がある。
本会合で議論を求めるのは、制度措置の要否と対象年度、対象投資量、反映方法の3点である。適用指標、影響額算定の基準年度、対象費用項目は未確定であり、次回以降に検討する。制度措置を実施する場合も、客観的な算定方法や料金反映の時期・手続を今後具体化する必要がある。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「レベニューキャップ制度における 労務費単価や物価等の上昇の取扱いについて」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_emsc.html)をもとに当社作成
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