対象・位置付け
この募集要綱は、対象実需給年度を2027年度(2027年4月1日~2028年3月31日)とする追加オークションの要件、手続、落札決定方法、契約条件等を定める。追加オークションは、本機関が必要と判断した場合に実需給年度の1年前に開催し、供給力不足に対応する「調達オークション」と、余剰分の契約容量をリリースする「リリースオークション」がある。開催の有無と対象エリア(ブロック)は本機関ホームページで公表され、開催されない場合は参加資格通知書の通知以降の手続は行われない。
第2版は2026年5月1日発行。変更履歴には、第2章3の期待容量審査期間の終了日を「2026年5月18日(金)」から「2026年5月18日(月)」へ修正したとある。誤字等、業務内容に影響しない事項は随時修正される。
共通スケジュール・登録手続(第2章3、4)
主な予定は、事業者情報登録が2026年3月2日~6日(審査3月10日まで)、電源等情報登録が3月2日~13日(審査4月3日まで)、期待容量登録が4月7日~24日(審査5月18日まで)。調整係数は3月上旬頃、開催判断・需要曲線公表は4月22日頃の予定で、リリースオークションの場合は供給曲線を公表する。参加資格通知は6月2日、応札受付は6月3日~15日、応札容量算定諸元一覧の登録受付は6月16日~22日。約定結果公表は7月末頃、契約手続は公表日から9月30日まで、契約結果公表は10月頃の予定。日程は不測の事態により変更される可能性があり、登録後の審査結果は容量市場システムで通知される。
2027年度メインオークションで登録済みの事業者情報、電源等情報、期待容量に変更がなければ再登録不要だが、内容確認のうえ必要なら受付期間内に修正する。初参加の調達オークション事業者は事業者コード、系統コード、クライアント証明書を事前取得する。電源等情報登録には事業者情報登録の完了が、期待容量登録には電源等情報登録の完了が必要。リリースオークション参加者はこれらの登録を要しない。
調整係数公表後、様式2を使う安定電源(純揚水)・変動電源が調達オークションに参加する場合は、係数更新後の期待容量を再登録する。参加しない場合は不要。発動指令電源は実効性テスト後に期待容量が確定するため登録不要で、2027年度メインオークション用として公表済みの調整係数を用いる。
調達オークションの参加資格・電源要件(第3章3)
参加登録できる事業者は、実需給年度に電気事業法第22条の3に定める電気供給事業者で、自らまたは他者所有の電源等で応札する意思があり、日本法に基づき設立され国内に本店または主たる事務所を置く国内法人であること。
登録できる主な電源等は次のとおりで、本機関の審査を受ける。安定電源は調整式・貯水式水力、1日1回以上連続3時間以上運転可能な揚水、火力、原子力、再生可能エネルギー、または同条件の蓄電池等で、期待容量1,000kW以上。変動電源(単独)は安定的に供給力を提供できるものを除く水力・再生可能エネルギーで1,000kW以上。変動電源(アグリゲート)は同一供給区域内の1,000kW未満の対象電源を組み合わせ、合計1,000kW以上。発動指令電源は所定の事業用電気工作物、特定抑制依頼、または対象発電設備等により1,000kW以上の供給力を提供し、オンライン機能と実効性テスト完了が必要。
相対契約の有無にかかわらず参加できる。複数区分の号機が1計量単位内にある場合は区分を一つ選び、その区分に当たる号機のみ登録する。ただし、安定電源として応札可能容量を供給したうえで、需給ひっ迫時にそれを超える供給ができる場合は、同一計量単位を安定電源と発動指令電源の1リソースとして登録できる。
参加できない電源には、実需給年度にFIT買取期間が重なるFIT電源(本文所定の非FIT相当分や石炭混焼FITからの移行手続等を除く)、FIP適用期間が重なるFIP電源、電源入札制度の落札電源、年度中に供給力を提供できない電源、専ら自家消費・自己託送等に供される電源などがある。必要容量を超えて供給でき、逆潮流等が可能な部分を登録できる例外がある。実需給期間中に所定の発電量調整供給契約または接続供給契約がない電源等は登録不可だが、期間中に契約が締結されていれば登録できる。長期脱炭素電源オークションとの適用期間が重なる場合、その契約容量は参加できない。
調達オークションで応札できるのは、メインオークションで入札して落札しなかった容量と、同オークション時に供給力として確定していなかった未応札容量。メインオークションで落札した発動指令電源は、実効性テスト後の期待容量にメインオークション調整係数を乗じた値から契約容量を引いた値が1,000kW以上の場合に応札でき、応札可能容量はテスト後期待容量からメインオークション応札容量を引いた値。差替元電源は差替容量分が応札可能となる場合がある。応札単位は安定電源・変動電源(単独)が計量単位、変動電源(アグリゲート)が小規模変動電源リスト、発動指令電源が電源等リスト。応札容量は1,000kW以上、参加資格通知書記載の上限以下、1kW単位。
登録・応札(第4章、第5章)
参加登録は容量市場システムで事業者情報、電源等情報、期待容量を登録する。同一電源の重複登録は不可。登録後の変更はシステム上で行うが、応札受付終了後から約定結果公表までは変更できない。事業者情報には事業者コード、名称、所在地、銀行口座、担当者、適格請求書発行事業者登録番号等を登録し、様式1の誓約書を提出する。既登録事業者は内容確認・必要な修正を行い、誓約書提出済みなら再提出不要。不備があれば通知され、再申込みできる。
電源等情報は実需給年度時点の想定情報を登録する。メインオークションで登録・審査済みなら変更がない限り再登録不要だが、長期脱炭素電源オークションで登録した電源は新規登録が必要。発動指令電源は調達オークション参加にあたり事業者情報・電源等情報・期待容量の再登録不要。電源所有者と登録事業者が異なる場合等は区分に応じた証憑を提出し、本機関が認めれば代替書類や追加書類が求められることがある。新設電源やアグリゲート電源の書類は原則2027年1月末までに提出・登録し、期限までに整わない場合は全量退出となる場合がある。
期待容量は電源ごとにkWで登録する。安定・変動電源は様式2等に従い、アグリゲートは小規模電源の合計、発動指令電源は実効性テストで確定するため別途算定しない。FIT・非FIT混在設備は非FIT分で算定し、所定のバイオマス混焼FIT電源は設備全体の期待容量から認定バイオマス比率分を控除する。所定のブラックスタート機能を持つ純揚水・蓄電池等は必要電力量相当分を除く。新設、余剰の発電用自家用電気工作物、設備更新による増出力等で登録後に変更があれば、判明時に書類を再提出して審査を受ける。
資格通知を受けた事業者は、受付期間中に電源等ごとの応札容量と税抜価格を登録する。価格は1円単位。登録により契約または変更の申込みがあったものとみなされ、約定結果公表日に公表内容に従う契約が成立する。応札期間中は変更・取消が可能だが、終了後は不可。期間終了後、発動指令電源を除き、応札情報に関する様式2を指定期限までに提出する。不備が期限までに解消されない場合、応札が認められないことがある。
落札・契約条件(第6章、ページ38~56)
調達オークションは封印方式で、全国の需要曲線と応札価格順の供給曲線の交点を基礎に落札電源を決め、応札単位の部分約定はしない。境界処理、同一価格時の組合せ、市場分断時の追加・減少処理を定める。発動指令電源は応札容量に調整係数を乗じて処理し、1,000kW未満なら非落札。調達量は各エリアのH3需要の1%が上限で、開催判断前に発動指令電源の市場退出があればその退出分を上限に加える。約定価格は原則、落札電源中の最高応札価格を全落札電源に適用するシングルプライスで、市場分断時はエリアプライスとなる。開催エリアごとの約定総容量・価格・総額、落札電源ごとの事業者名・電源ID・落札容量を公表し、契約締結期間後には契約締結総容量・価格・総額も公表する。
容量確保契約金額は電源ごとに契約単価・契約容量を基礎に、経過措置控除額と調整不調電源の減額を差し引いて算定する。契約単価はメインオークションと調達オークションの個々の約定価格を落札容量で加重平均し、円未満切捨て。発動指令電源の契約容量は応札容量に2027年度メインオークションの調整係数を乗じ、1kW未満切捨て。年間額を12分し、円未満切捨てで月額を算定し、3月分で年間額との差額を調整する。非効率石炭火力(安定電源で主燃料が石炭、設計効率HHV・発電端42%以上と確認できない電源)は原則20%減額。対象外ユニット混在時は設備容量加重平均等の調整を行う。
経過措置は安定電源・変動電源(単独)のうち、2010年度末までに建設(2011年度以降の増出力分を含む)された電源、または応札価格がエリア約定価格に所定の控除額係数を乗じた価格以下の電源等が対象。指標価格の50%以下で約定した電源には控除せず、控除後に50%以下となる場合は控除額を調整する。詳細係数等は容量確保契約約款附則(2021年7月1日)第2条による。
契約容量を減らす市場退出では、原則「容量確保契約金額×10%×退出容量÷契約容量」でペナルティを算定し円未満切捨て。退出後の契約容量が1,000kW未満なら全量退出。重大違反には一定期間の参加制限や期待容量評価引下げ等があり得る。
実需給期間前は、調整機能を有する安定電源に属地一般送配電事業者との余力活用契約が必要で、契約容量はアセスメント対象容量以上、上げ下げ双方の調整力を供出し、運転継続時間がある場合は応札時登録時間以上とする。電源等が契約対象と確認できれば、契約締結者は容量提供事業者以外でもよい。変動電源・発動指令電源に期間前リクワイアメントはない。発動指令電源提供者は指定期間に電源等リストを提出するが、2027年度向け実効性テスト後に提出済みなら再提出不要。安定電源が余力活用契約を締結しない、または実需給期間に解約した場合は全量退出とし、原則契約金額の10%を科すことがあるが、本機関がやむを得ない事由を認めて調整機能を「無」に変更した場合は科さないことがある。発動指令電源の期間前ペナルティはない。
実需給期間中、安定・変動電源はアセスメント対象容量以上の供給力維持が基本。対象となる容量停止計画があれば最大8,640コマ(180日相当)まで停止等が認められる。変動電源は日没・無風・渇水等の自然影響による低下・停止について容量停止計画不要。変動電源(アグリゲート)は日単位の発電実績48コマの最大値で確認する。安定電源は、容量停止計画のない時間帯に未使用の発電余力を卸電力取引所等へ売り入札し、低予備率対象コマでは一般送配電事業者の供給指示に対応する。売り入札量の減少や供給指示対応には本文所定の例外がある。非効率石炭火力には年間設備利用率50%以下の稼働抑制も求められる。
発動指令電源は指令に応じて創出した供給力を相対契約または卸電力取引所等への売り入札で提供する。記載された指令概要は年間12回(1日1回まで)、3時間以上前の指令、継続3時間(土日祝を除く9~20時)。一般送配電事業者による別の供給依頼もあり得て、市場で約定しない場合に備えた精算契約を締結する。本機関は情報に基づきアセスメントし結果を通知し、事業者は異議を申し出られる。未達成コマ・量は容量停止計画の提出時期、需給状況、供給力不足量等に応じて算定され、記載条件では未達成コマ数を5倍する場合がある。
主な実需給期間中ペナルティは、安定・変動(単独)の年間停止コマ相当数が8,640を超える分への契約金額×0.0125%、安定電源の低予備率対象コマの未入札余力・供給指示未対応への未達成量×ペナルティレート(調達オークションではZ=90時間)、非効率石炭火力の稼働抑制未達への契約金額×20%、変動(アグリゲート)の未達成コマ相当数に基づく方式、発動指令電源の契約金額×110%×未達成量÷(対象容量×3時間×12回)。年間上限は契約金額の110%、月間上限は18.3%だが、発動指令電源と非効率石炭火力の稼働抑制未達ペナルティは月間上限の対象外。毎月算定・円未満切捨てで、通知後の異議申立てが可能。
毎月、月額契約金額から実需給期間中のペナルティを差し引き、正額は支払、負額は事業者へ請求する。振込手数料は事業者負担。契約金額の消費税等相当額は外税で、ペナルティは原則課税対象だが年間累計額が契約金額を超える部分は不課税。契約上の電源等差替が可能。不可抗力による供給困難は不履行責任を負わない扱いだが、燃料等コスト上昇など経済的理由は除外。誓約違反、虚偽情報、容量市場運営に重大な問題を生じさせる行為は契約解約の対象となり、市場退出・参入ペナルティに加え、退出までに交付された契約金額を上限とするペナルティが科される場合がある。
リリースオークション(ページ57~70)
対象は、開催エリアで2027年度向けメインオークションに落札した容量提供事業者・電源等。沖縄地域及びその他地域の離島は対象外。新たな参加登録や事業者情報・電源等情報・期待容量の登録は不要で、参加資格通知書を受けた事業者が応札できる。応札単位は調達オークションと同様の区分別単位で、最小容量は1kW。
容量市場システムでリリース容量と税抜応札価格を登録する。登録は契約変更または解約の申込みとみなされ、約定結果公表日に公表内容に従い変更・解約が成立する。応札容量は1kW単位で上限容量以下。部分リリースではリリース後の契約容量が1,000kW以上でなければならず、1~999kWとなる登録は不可。全量リリースは契約容量全量で登録できる。価格は2027年度メインオークションのエリアプライスの60%(円未満切捨て)以上、1円単位。受付終了後は変更・取消不可。受付後、原則指定期限までに様式2を提出するが、全量リリースと発動指令電源は不要。不備が期限までに解消されない場合は当該契約が解約となる場合がある。
落札は調達オークション需要曲線を反転した供給曲線と、応札価格順の需要曲線の交点を基礎に決定し、部分約定はない。同価格時等は供給信頼度シミュレーションで組合せを選び、最適解が複数ならランダム決定の場合がある。市場分断時の除外・追加手順が定められる。約定価格は原則、落札電源中の最低応札価格をシングルプライスで適用し、市場分断時はエリアごとに異なる。開催範囲別の約定総容量・価格・総額と落札電源ごとの事業者名・電源ID・落札容量を公表し、落札後は変更契約書または解約合意書を締結する。必要情報未提出や書面未締結等には参加制限等が科される場合がある。
部分リリース後はメインオークションの契約単価を維持し、契約容量を約定結果に基づき変更する。月割・3月調整、経過措置控除、調整不調電源減額等は所定条件による。リリース約定容量は市場退出扱いだが市場退出ペナルティの算定対象外。その他の退出容量には契約金額×10%×退出容量÷契約容量を用い、1,000kW未満は全量退出扱い。リリース交付額または請求額はメイン契約単価、リリース約定価格、経過措置控除係数、リリース容量を用いて電源ごとに算定し、正額は交付、負額は請求。交付額は12分割し3月分で端数調整のうえ契約金額と合算して支払い、請求額は実需給期間前に請求する。振込手数料は事業者負担。調整不調電源の減額時は交付・請求額を調整する場合がある。
様式・登録時期(ページ71~77)
様式1では募集要綱・法令等の遵守、正確な情報提供、公正を害する行為の禁止、応札登録による契約申込みと約定結果公表日の契約成立への同意、落札時の契約締結、情報提供・調査協力、個人情報の適切な取扱い、反社会的勢力との関係排除等を誓約する。
ページ71~73の様式2は2027年度応札用で、火力等の期待容量登録期間は2026年4月7日~24日、応札容量算定期間は6月16日~22日。水力(自流式)・太陽光・風力も同じ日程が記載される。これは様式記載の日程で、リリースオークションの受付日程は第2章3を参照する。
ページ75~77は2027年度のリリースオークションまたはリリースオプション向け期待容量等算定諸元一覧の記入・登録要領。ページ75は火力、水力(純揚水以外)、原子力、地熱・バイオマス・廃棄物、ページ76は水力(自流式)、太陽光・風力、ページ77は水力(純揚水)・蓄電池を対象とする。ページ75・76の登録期間は2026年6月16日~22日、ページ77は2025年6月16日~22日との記載で、対象年度2027年度に対して登録年が異なる理由は本文から判断できない。提出時は電源等情報(ページ77は需給等情報)に実需給年度時点の想定情報が登録されていることを確認する。
ページ75・76ではメインオークション用一覧の値を転記し、リリースする各月の供給力をメインオークションで提供する各月の供給力以下で任意に記入する。リリース応札容量、リリース後の各月供給力・契約容量は自動計算され、応札容量をシステムへ入力する。ページ77はメインオークション用一覧の値を引き継ぎ、リリース後の各月管理容量を同月の放電可能能力以下で任意設定し、その値がアセスメント対象容量となる。調整係数、契約容量、応札容量は自動計算され、応札容量をシステムへ入力する。ページ74は判読可能な項目・記載要領がなく、対象者・手続・期限を特定できない。資料には改定点の説明がなく、ページ74の帳票から規則を補うことはできない。
共通事項
参加・応札費用は事業者負担。書類は日本語、応札通貨は円とし、外国語原文には和訳を付け、和訳を正式書面として扱う。参加者は本機関の規程・指針および関係法令を遵守し、所定の例外を除き、参加を通じて知った秘密情報を第三者に漏らさず、役職員にも管理措置を講じる。法令に基づく開示要求や相対契約協議に必要最小限で提供する場合等は例外。問合せ先は本機関の容量市場窓口だが、審査状況等には回答できない。