2025年度の基礎調査では、WTP法・直接損害測定法の試算値は、文献に基づく下限値(代替費用法・DR価値、406円/kWh)から上限値(防止費用法・非常用発電機、18,000円/kWh)の範囲内に収まった。試算は検討中であり、政策評価指標には使用できない。
| 調査方法 | 計画停電・夏 | 突発停電・夏 | 主な差異 |
|---|---|---|---|
| WTP法・使用電力量加重平均 | 1,930円/kWh | 2,259円/kWh | 突発の方が高い |
| 直接損害測定法・使用電力量加重平均 | 9,004円/kWh | 9,423円/kWh | 突発の方が高い |
| 中小事業所・直接損害測定法 | 19,868円/kWh | 17,773円/kWh | 計画の方が高く、全体傾向と逆 |
住宅・大口事業所では両手法とも突発停電の試算値が計画停電を上回った。中小事業所の直接損害測定法では逆の結果となり、再調査が必要とされた。
調査は大口事業所、中小事業所、住宅を対象とし、有効回答はそれぞれ1,688件、3,803件、2,947件であった。有識者への確認では、対象ごとに1,000件以上を確保すれば有効な検討結果が得られるとされ、今回の有効回答数は各対象でその水準を満たした。
WTPは二段階二項選択方式で調査したが、大口・中小事業所では最大提示額への賛成率がそれぞれ34%、22%と高く、最大提示額を超える支払意思を持つ回答者が平均値に反映されず、平均値が低く試算された。次回はプレ調査と今回の推定曲線を用いて提示額を見直し、回答分布が同様なら最大提示額を3,000万円程度とする想定である。
停電コストは、必要供給予備力の算出や系統増強の便益評価など、予告ありの計画停電を前提とするアデカシー評価と、設備故障時の損害を扱う予告なしの突発停電を前提とする故障影響度評価に用いられている。今回の調査は停電時間2時間、夏冬、計画・突発という基礎条件で実施し、WTP・損害額の回答背景も聴取した。回答背景には、生産停止・製品廃棄、食品腐敗、熱中症、医療機器停止などが含まれた。
2026年度に、提示額を改善したうえで同じシナリオの基礎調査を再実施する。並行して、回答背景を踏まえた設問の具体化を進め、アデカシー評価と故障影響度評価それぞれに焦点を当てた詳細調査を行う予定である。詳細調査では、停電による具体的損害に加え、停電時間・回数の変化や停電範囲の広さによる影響を確認する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「停電コストの検討について:報告」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
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