本資料は、再エネ大量導入を踏まえた年間8760時間のEUE評価について、算定断面の細分化、地内系統混雑の反映、EUEと予備率の関係という3課題を整理し、今後の検討方針を報告するものである。現時点で評価手法や供給信頼度基準を全面的に変更する決定は示されておらず、技術・制度の検討を継続する段階である。
全12か月を前後半に分ける24断面評価は、2026年度のH3予備率評価で先行して実施されている。一方、EUEツールの改修には準備期間が必要であり、2026年度中は春季・秋季の厳気象対応に前後半の需要差を反映して月平均化する簡易的評価を行う。ツール改修により2027年度初頭から24断面評価が可能となる見込みであり、以後、供給計画の短期断面(第1・2年度)では24断面評価を適用する整理である。
供給計画の長期断面(第3年度以降)は、前後半の需要を過去実績等から設定するため相対的に蓋然性が低くなるとして、当面は簡易的評価を継続する。ただし、短期・長期で評価が異なることへの意見もあり、24断面評価の信頼性と長期断面での簡易的評価の妥当性を確認し、必要に応じて適用範囲を見直す。また、現行の供給信頼度基準や年間計画停止可能量は12断面評価を前提としているため、基準の見直し要否も論点である。計画停止量の実績は増加傾向にあり、年間計画停止可能量2.4か月を確保するための追加設備量を算定する整理が示されている。断面細分化後の必要量は実績を踏まえて再検討する。
現行ツールは個別電源の出力配分を模擬せず、各ノードの安定電源を最大出力として扱うため、実運用の潮流や地内系統混雑を精緻に評価できない。混雑を反映できる海外ツールPLEXOSを用いた評価モデルを検討中であり、停電量などの指標値計算は標準機能または時系列データ入力で模擬可能と確認された。一方、必要供給力を求める収束計算は計算時間の短縮がなお課題で、系統モデルの整備も必要である。
PLEXOSへ全面移行するかは未確定である。指標値計算にPLEXOS、収支計算に現行ツールを用いる併用案のほか、現行ツールの改修や新規ツール開発も含めて検討する。地内混雑を考慮した評価手法の技術検討は年度内を目途に報告し、海外事例を踏まえた供給力確保の制度面も検討する。背景として、2031年度の点灯帯にはシナリオにより全国で約200万~250万kWの出力制御が見込まれている。
EUE評価と予備率評価は、評価対象と基準が異なるため、結果を単純に比較できない。EUEは厳気象対応・稀頻度リスク等を含む必要供給力を基準に8760時間の信頼度を評価する一方、供給計画の予備率評価はH3需要断面で、偶発的・持続的需要変動を含む需要に対する供給力を確認する。厳気象H1需要時の予備率評価は、別途、最大需要時等の需給を確認するものである。
実際に、2025年度供給計画では東京・九州などでEUEが目標を超過した一方、厳気象H1予備率は全エリアで3%以上であった。2027年度見通しでは逆に、全エリアのEUEが目標以内である一方、中部・北陸・関西・中国・九州の1月前半でH1予備率が3%を下回る見通しであり、補修調整等を行うとしている。これらの差異を踏まえ、長期断面の分析を進め、供給信頼度の指標や維持すべき基準を、国の供給力確保策の議論も踏まえて整理する。検討日程の詳細は示されていないが、関係委員会と連携して各課題を順次進める方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「今後の供給信頼度評価の課題整理について(報告)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
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