今回の事後評価は、託送料金の低廉化と質の高い電力供給の両立に向け、一般送配電事業者10社の平成28年度実績と効率化・投資の取組を初めて本格的に確認したものである。とりまとめ案では、値下げ命令の発動基準に達した事業者はなかった一方、収入減や費用増により10社中7社が当期欠損となった。
| 評価項目 | 主な結果 |
|---|---|
| 収支管理 | 超過利潤累積額の基準超過、想定単価と実績単価の乖離率が▲5%以上の事業者はいなかった。 |
| 収入 | 電力需要の減少を主因に、北陸を除く9社で実績収入が想定原価を下回った。 |
| 費用 | 北海道・東京・関西・九州は主に設備関連費の減少で想定原価を下回った。他の6社は主に人件費・委託費等の増加で上回った。 |
| 収支 | 東京・関西・九州を除く7社が当期欠損となった。 |
各社の効率化努力は確認されたが、他社事例の導入、送配電設備の仕様共通化、調達競争の拡大を通じた追加削減を求める整理である。共通性の高い設備にも事業者ごとに異なる仕様があり、調達市場を小さくしてコストを押し上げる可能性が指摘された。JIS規格の採用にとどまらず、仕様差の必要性を精査し、標準化・共通化や国際調達を検討するよう求めている。
各社は高経年化対策と設備投資について3~10年程度の中長期計画を作成していた。今後は人口減少や再生可能エネルギー導入拡大などの環境変化を踏まえて計画を見直し、IoT・AIを含むアセットマネジメント手法も活用しながら、トータルコストを抑える投資・更新を着実に進めるよう求めている。停電回数・時間は大規模災害を除き低水準で安定していた。研究開発では他社との共同開発等を評価視点に加える必要性が示され、情報セキュリティとシステム信頼性の確保は継続課題とされた。
とりまとめ案が示す今後の作業は、各社の取組を継続して追跡するとともに、効率化の比較・評価範囲を広げることである。具体的には、仕様・調達価格の情報提供や公表を求め、事業者間・海外との比較を検討するほか、送配電設備だけでなく工事費等を含む単位当たりコストの分析を検討する。託送収支の外にある系統連系工事費負担金についても情報を集め、費用削減を促すとしている。
また、効率化目標の指標、停電以外も含めたサービスレベルの評価方法、コスト削減と将来投資を促す託送料金制度(インセンティブを含む)のあり方を関係部局と検討する。資料上は、これらは今後の検討事項であり、制度変更の決定ではない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第28回制度設計専門会合 事務局提出資料:平成28年度托送収支の事後評価とりまとめ案について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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