本資料は、旧一般電気事業者(旧一電)の発電・小売部門が設定する調整力のkWh単価を調査し、規律の必要性と設計上の論点を示した検討資料である。単価に関する規律は決定されておらず、本日の議論を踏まえて事務局が詳細を検討する段階である。
電源Ⅰは必要量を募集し、落札容量に応じたkW価格と、指令量に応じたkWh価格を支払う。電源Ⅱは必要量を定めず契約し、kW価格は支払わず、指令に応じたkWh価格で精算する。実運用では電源Ⅰ・ⅡをkWh価格の低い順に指令する。平成30年度向け公募では前年度より応募・落札が増えた項目もあるが、旧一電以外の応募・落札は引き続き少ない。調整力のkWh単価にも地域差が続いている。
各社回答では、火力は燃料費と消耗品費等の変動費を基礎とする設定が中心である。一方、電源Ⅱの上げ単価にマージンを加え、下げ単価から差し引く例もある。また、LNGタンク運用の制約を理由に、LNG火力の上げ・下げ単価をそれぞれ石油火力・石炭火力の単価に結びつける例がある。これらは、燃料制約による他時間帯への影響を単価に反映する考え方である。
水力では、貯水量に限りがあり、調整に使った水を後の時間帯に火力で補う可能性を考慮して火力単価を参照する例がある。ほかに、マージンや効率低下分、消耗品費等を設定する例、ゼロ円とする例がある。下げ単価を上げ単価と同額にする設定もある。
| 電源 | 主な設定の考え方 | 資料で示された論点 |
|---|---|---|
| 火力 | 燃料費・その他変動費を基礎とし、一部はマージンや他時間帯の燃料制約を反映 | マージンの可否・許容幅、上げ下げで異なる単価とする合理性 |
| 水力 | 火力単価の参照、マージン・効率低下・諸経費、またはゼロ円 | 貯水減少のコスト評価、参照する火力単価の選び方 |
| 揚水 | 揚水原資の火力単価を揚水効率で補正する例、諸経費・マージン・ゼロ円の例 | ポンプアップの費用負担者、提供者が行う場合の参照単価 |
揚水では、調整力提供者がポンプアップを行い費用を負担する方式と、一般送配電事業者が行い費用を負担する方式がある。提供者負担の例では、揚水原資となる火力の単価を揚水効率で補正する設定がみられる。送配電事業者負担の例では、マージン、諸経費、変動費、ゼロ円など設定が分かれる。
今後、事務局は、需給調整市場の創設後も当初は競争が限定的と予想されることを念頭に、kWh単価への規律の必要性を検討する。主な論点は、競争状況に応じた事業者裁量、上げ・下げ単価へのマージンと許容幅、実際に要する変動費と調整力提供後に生じる費用のどちらを算定基礎とするか、電源Ⅱの提供が義務でないことを踏まえたインセンティブへの配慮である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「旧一般電気事業者(発電・小売部門)による調整力のkWh単価設定について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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