2018年1月下旬から2月にかけ、東京エリアへ計7日間の広域融通が行われた。1月下旬の融通要請について東電PGは、電源トラブルや高需要が重なるなか、調整力として使う揚水の貯水量が低下し、後続時間帯の予備率が下がる懸念があったためと説明している。要請時点では大きな不足インバランスは発生しておらず、揚水の貯水量不足を理由とする説明と整合する。
需給ひっ迫には、太陽光予測外れ、小売事業者等の不足インバランス、火力発電所等の停止、寒波による高需要と気象予報の変動が重なった。1月23~26日の不足インバランスの大部分はFIT特例①の太陽光予測外れであり、1月23日はH3需要の12.7%に達した。一方、太陽光予測外れ以外の不足は最大でもH3需要の5.0%であった。前々日・前日段階の太陽光発電予測は大きく外れており、資料は、1月22日の積雪と低温、前々日時点で積雪予測がなかったことなどを要因として挙げる。
東電PGは契約する電源ⅠのDR全量に発動を指令し、指令量10,702千kWhに対し8,960千kWhが発動した(達成率84%)。揚水発電は長時間継続運転に課題があり、資料の簡易試算では、週初めから固定供給力が50万kW追加されていれば揚水発電可能量を維持できたと推測されている。
融通元は7エリアで、送電には電源Ⅰ・Ⅱが使われた。融通のため一部連系線の空き容量がなくなり、時間前市場の取引が限定された可能性があるほか、マージン使用時間帯には事故時の対応力が低下した。一方、融通により必要な予備率は確保された。
太陽光予測外れが東京より大きかったエリアもあったが、広域融通が必要な状況には至らなかった。資料は差異の要素として、東京では電源Ⅰに占める揚水の割合が高いこと、東電PGと東電EP間では電源Ⅱの事前確保を行っていないこと、厳寒時に複数の電源トラブルが発生したことを挙げる。中部・四国・九州などでは、太陽光の下振れが見込まれる日に小売部門が電源Ⅱを事前確保する事例がある。
FIT特例①では、太陽光・風力の発電計画は一般送配電事業者が前々日16時に通知した値を使い、その後、気象予報が変わっても変更しない仕組みである。このため、予測外れが事前に判明しても域外電源を活用できず、より正確な予測が当日計画や時間前市場に反映されない課題が資料で指摘されている。
資料は決定事項ではなく、監視等委員会で関係機関と連携して検討を深める論点を示す。揚水の長時間運転に対応する調整力公募要件、電源Ⅰの揚水を誰がどのようにポンプアップするか、太陽光予測精度と予測外れへの効率的な対応、適切な調整力の調達・運用が検討対象である。資源エネルギー庁の審議会では、一定範囲の再エネ予測変動分を発電・小売事業者が調整する方向性が示されているが、役割分担や制度環境の整備は引き続き検討中である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「1月下旬に行われた東京電力PGへの広域融通について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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