FRT要件見直しに関する検討状況報告
資料の目的・背景
この資料は、第21回グリッドコード検討会における「FRT要件見直し」の検討状況をまとめたものであり、今後の方向性を示すものである。特に、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた再生可能エネルギー導入の増加に伴う技術要件の適正化が重要視されている。
主要な検討内容・論点
1. これまでの対応状況
- 2050年想定断面における電源線ルート事故時、急峻な電圧変動がインバータ電源に悪影響を及ぼす可能性があることが示された。
- FRT要件の見直し案が第117回調整力等委で提案され、詳細な検討はグリッドコード検討会で行うことが整理された。
- 高低圧系のFRT要件見直しについては課題があり、特に影響の少ない特高系からの検討を優先することが決定された。
2. FRT要件見直しの必要性
- 再生可能エネルギー導入の拡大に伴い、同期電源の減少が懸念されている。
- 現行のFRT要件では、急峻な電圧変動時のインバータ電源の運転が維持できず、周波数低下のリスクが高い。
3. 今回の報告・相談内容
- 第117回調整力等委の提案を基に、FRT要件見直しの方向性を整理した。
FRT要件見直しの具体案
周波数変動耐量に関する見直し案
- 案1: 系統から見た周波数変化率が±2Hz/s以内であれば運転を継続する。
- 案2: 事故発生から100ms間は電圧低下耐量に応じて運転を続け、周波数ランプ変動耐量は適用しない。
- 現行FRT要件では、±2Hz/sの周波数変動時に連系運転を維持することが求められている。
位相変動耐量に関する見直し案
- 残電圧0.2pu~0.52puの範囲で位相変動耐量を強化し、連系運転と出力維持を図る方向で検討している。
今後の進め方・スケジュール
- 特高系からFRT要件の見直しを行い、次回のグリッドコード検討会で要件化の審議を行う。
- 高低圧系の具体的な対応策は、技術基準解釈の変更を踏まえて検討する。
| 個別技術要件 | 要件化にあたっての主な検討項目 |
|---|
| 周波数変化耐量 | 調整力等委の検討結果との連携 |
| 電圧位相変化耐量 | 高低圧系の単独運転検出機能との整合 |
| 項目 | 2025 1Q | 2025 2Q | 2025 3Q | 2025 4Q | 2026 1Q | 2026 2Q | 2026 3Q | 2026 4Q |
|---|
| 周波数変動耐量 | FRT要件の見直し案 第117回調整力等委に提示 | | | | | 第22回GC検討会 | | |
| 位相変動耐量 | | | | | | 関連団体の調整 | 高低圧の要件化に関する議論 | |
注: 審議スケジュールは進捗により変更する可能性がある。
課題・リスク
- 高低圧系では単独運転防止対策との整合に時間がかかる可能性がある。
- 特高系についても運転継続の判断において過電流のリスクが懸念される。
今後も関係者と協議を重ね、詳細な検討を進める必要がある。