第28回需給調整市場検討小委員会資料の説明
資料の目的・背景
本資料は、第28回需給調整市場検討小委員会において、三次調整力②に関する事後検証および事前評価を行うことを目的としている。2022年2月24日の会議で取り上げられる内容が整理されている。
主要な検討内容・論点
三次調整力②必要量の検討
-
事後検証:
- 一般送配電事業者が調達量の妥当性を確認し、広域機関がその結果を検証する。
-
事前評価:
- 一般送配電事業者が作成した三次②必要量テーブルの妥当性を広域機関が評価する。
2021年度における事後検証
- 一般送配電事業者による2021年度の三次②調達量検証結果が提示され、広域機関が確認を行った。
2022年度における事前評価
- 一般送配電事業者が算定した2022年度の三次②必要量テーブルが広域機関によって評価された。
検証プロセス
再エネ予測誤差に対する調整力の費用負担
- 一般送配電事業者による再エネ予測誤差の削減が行われているかを広域機関が監視する。予測誤差に対する調整力の費用はFIT交付金で負担することが検討されている。
検証プロセスの導入
| 評価 | 内容 |
|---|
| 事前評価 | 広域機関が三次②必要量テーブルの妥当性を評価 |
| 事後評価 | 一般送配電事業者が調達量の妥当性を検証し、広域機関がその結果を確認。事後検証結果はHP等で公表 |
2021年度三次②必要量の事後検証
事後検証方法
- 調達する調整力は需給バランスのギャップ調整に必要であり、誤差の調整に十分な量の確保が求められる。
- 三次②は再エネ予測誤差に対応した調整力であり、関連コストはFIT賦課金で負担される。
検証項目
| 検証項目 | 検証内容 |
|---|
| 安定供給面 | 調達量は予測誤差に十分であったか |
| 調達量使用率 | 使用された調達量はどの程度か |
| 特異値補正 | 格差1%以上の補正は妥当であったか |
結果
- 2021年度の再エネ予測誤差と調達量の実績比較を行い、安定供給面と使用率の観点から検証が行われた。
2022年度三次②必要量テーブルの事前評価
- 審議会では、事前評価の結果と三次②共同調達についても議論された。
調達量低減に向けた取り組み
- 安定供給を維持しつつ、調達量の低減と使用率の向上が求められており、複数の気象モデルを用いて再エネ予測誤差を低減する取り組みが進められている。
- 今年度中に取り組みを開始したエリアについては、調達量が約8%程度低減される見込みであり、効果の確認が続けられる。
複数モデルの活用について
概要
- 複数の気象モデルを活用することにより、個々のモデルが持つ不確実性を補う方法について議論されている。これにより、予測精度の向上が見込まれる。
主なポイント
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不確実性の補完: 大気のカオス性や気象モデルの不完全性には不確実性が存在するが、複数の気象モデルを統合することでこれを補うことができる。
-
過去の研究成果: 昨年12月の第2回予測精度研究会での検討により、複数の気象モデルを活用することで予測誤差が低減できることが示された。
複数モデルの活用による効果
- 具体例:
- 日射量の予測について、既存気象モデルA、他機関気象モデルBを統合した予測(A+B)を用いることで、誤差を低減できる可能性がある。
| モデル | 誤差 |
|---|
| 既存気象モデルA | ●誤差例 |
| 統合予測(A+B) | ●誤差例 |
| 他機関気象モデルB | ●誤差例 |
導入スケジュール
複数モデルを活用した三次②必要量テーブルの適用は概ね2021年度の上期までに行われていることが確認されている。
| 地域 | 適用時期 | モデル数 |
|---|
| 北海道 | 2021年4月末 | 3ヶ月(日射量) |
| 東北 | 2021年12月末 | 2ヶ月(電力) |
| 東京 | 2021年4月末 | 3ヶ月(日射量) |
| 関西 | 2021年4月末 | 1ヶ月(日射量) |
| 九州 | 適用済 | - |
今後の取り組み
-
予測誤差低減: 複数モデルを用いた予測のエリアは順次拡大しており、全てのエリアで適用を行う見込みである。
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共同調達の開始: 来年度より、複数エリアを合成しての調達を開始する旨が報告されている。
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アンサンブル予報活用: 将来的には信頼度に基づく弾力的な調達に向けた研究も進められている。
共同調達の概要
| 概要 | 今年度 複数モデルの導入 | 来年度 共同調達 | 将来 アンサンブル予報の活用 |
|---|
| 説明 | エリア間の不等時性を踏まえた調達量への見直し | 複数エリアを合成して調達する | 信頼度に基づく弾力的な調達 |
まとめ
- 三次調整力②の必要量に関する事後検証および事前評価は、需給安定性を確保するために欠かせない検討であり、今後も継続的に検証や評価を行う必要がある。
- 複数モデルの活用を通じた気象予測の精度向上は、今後の調達量の低減に寄与することが期待される。引き続き、一般送配電事業者と共に関連施策を検討していく必要がある。