第28回需給調整市場検討小委員会資料の概要
本資料は、2022年2月24日に作成されたものであり、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が提供した情報である。主な内容は、一次調整力から二次調整力、複合商品、三次のルール見直し等に関する市場設計案の意見募集結果を反映したものである。
主要な検討内容
以下の項目について、検討が行われている。
- 一次調整力に係る事前審査・アセスメント
- 二次調整力に係る事前審査・アセスメント
- 複合商品に係る事前審査・アセスメント
- 簡易指令システムの適用範囲
- 一次~二次調整力のアグリゲーションによる参入
- 三次調整力の市場ルール見直し
一次調整力に係る技術要件
一次調整力に関連する技術要件は以下の通りである。
| 項目 | 設定値 |
|---|
| 周波数計測間隔 | 0.1秒以下 |
| 周波数計測誤差 | 0.02Hz以下 |
| 不感帯 | 0.01Hz以下 |
| 調定率 | 5%以下 |
| 遅れ時間 | 2秒以内 |
技術要件の設定理由
- 周波数計測に関する要件は、現行電源の設定値や海外事例、標準規格などを考慮し設定されたものである。
一次調整力に係るアセスメント
アセスメントの対象
- 一次調整力のアセスメント対象は、落札ブロック時間内となる。
アセスメントⅠとⅡの実施方法
| 項目 | 内容 |
|---|
| 評価対象 | 出力変化量 |
| 評価間隔 | 1秒 |
| 許容範囲 | ΔkW約定量に基づく変化速度 (-10%~+10%) |
| 評価頻度 | 一般送配電事業者の指定期間を確認すること |
ペナルティについて
- 一次のペナルティ強度は、ΔkW落札価格の1.5倍とし、契約不履行時には再度事前審査を実施する。この場合、不合格となった事業者は市場参加を一定期間禁止される。
参入リソースについて
-
一次調整力のオフラインでの参入対象リソースは以下のものに限定される。
- DSR(需要応答)
- 蓄電池
- 1,000kW未満の発電機
二次調整力に係る事前審査
二次①の事前審査
- 目的は、リソースの応動が商品要件および技術要件に適合しているかの確認である。
| 審査項目 | 模擬信号のイメージ | 出力結果のイメージ |
|---|
| ① 指令追従性 | LFC模擬信号の上げ・下げの例 | 出力変化量、遅れ時間、指令追従性 |
| ② 遅れ時間 | 同上 | 同上 |
| ③ 応動時間 | 指令を想定した場合の出力結果例 | 出力変化量、応動時間 |
| ④ 継続時間 | 同上 | 同上 |
二次①のペナルティおよび契約不履行への対応
- ペナルティは、基本的にΔkW落札価格の1.5倍とし、運用実態に応じて見直しが行われる。
複合商品における契約不履行への対応
ペナルティおよび精算方法
- ペナルティ基準: 複合商品における契約不履行に対するペナルティは、三次①、②と同様に適用される。
契約不履行時の措置
-
アセスメントⅠおよびⅡの結果に基づき、故意または重過失に起因する場合に限りペナルティが発生する。改善が見られない場合は、金銭的ペナルティや契約解除が検討される。
-
精算方法:
| 精算内容 | 説明 |
|---|
| ΔkW精算 | 三次①、②と同様に落札ブロックを対象 |
| kWh精算 | 落札ブロック内は調整力として精算 |
市場ルールの見直し
一次・二次調整力に係る事前審査・アセスメント
- 一次調整力に関する事前審査
- 二次調整力①に関する事前審査
- 二次調整力②に関する事前審査
- 複合契約ロジックに関する審査
- 簡易指令システムの適用範囲
- 一次〜二次調整力のアグリゲーション
- 三次調整力の市場ルール見直し
簡易指令システムの適用
- 二次①では専用線のみが適用され、二次②では専用線に加え、簡易指令システムの適用が認められる。
| 商品 | 制御方法 | 制御周期 | 簡易指令適用可否 | 応動時間 | 留意事項 |
|---|
| 二次① | LFC | 0.5数十秒 | - | 5分 | - |
| 二次② | EDC | 数分 | - | 5分 | 指令値到達必要 |
今後のスケジュール
市場ルール見直し
- システム開発のスケジュール:
- 2024年度までに一次〜二次調整力の市場開設を目指す。
ブロック時間の見直し
- 三次②のブロック時間を30分に短縮し、応札量の増加を期待する。
下げ代不足対応
- 停止予定のユニットの応札を可能にするため、一般送配電事業者によるユニット解列を許容する。
まとめ
本資料は、需給調整市場に関する技術要件やアセスメント方法、ペナルティ、さらに市場ルールの見直しについて詳細にまとめられている。契約不履行時のペナルティの明確化や簡易指令システムの導入は、今後の市場の効率化に寄与することが期待される。詳細は、関係する規程に記載されているため、適宜確認が必要である。