旧一般電気事業者(旧一電)各社は、発電部門から小売部門への不当な内部補助を防ぐため、社内外・グループ内外の取引条件を合理的に判断し、内外無差別に卸売することなどを約束している。今回の確認では、各社とも小売部門から独立した部門を相対卸の窓口とし、価格設定や取引状況を確認する体制を整備・運用していた。
卸売の平均単価は、東電EPとJERA(西エリア)を除き、社外・グループ外向けが社内・グループ内向けより低かった。東電EPとJERAについては、利用率や需要期の供給量の違いを踏まえた説明があり、合理的な理由なく社内向け価格が低い事例は確認されなかった。一方、社内取引では供給余力内の数量変更や需給直前までの通告が認められるなど、社外取引と条件が異なる例があり、そのオプション価値が定量化されず、価格・条件を十分比較できない場合が残った。
社外相対卸の交渉・成約は各社で行われ、年度途中の取引にも経済合理性があれば応じるとの回答があった。先渡市場で売入札を行う事業者は一部に限られ、2021年度末までの商品を5月末時点で出していたのは中部ミライズ、関西、九州の3社であった。先物市場での売入札は東北のグループ会社のみである。資料は、需給が厳しい見通しを踏まえ、旧一電に相対卸・先渡・先物の活用を促し、特に先渡市場への対応を早急に進めるべきとの考えを示す。
小売については、各社の2021年度見通しで、小売平均単価(託送料金除き)が、社内取引を含む電力調達費用と非化石証書の外部調達費用の合計を下回らないことが確認された。確認は月次、四半期、半期など各社の仕組みにより行われる。これは見通し・各社報告に基づく確認であり、個別小売契約の価格を一律に評価したものではない。
対象は2020年7~12月に供給開始した案件である。公共入札1,005件と競争者からの申告1件を調べた結果、供給開始直前12か月のエリアプライス平均以下となる小売単価は確認されず、重点ヒアリング対象もなかった。前回は公共入札2,131件中11件が該当していた。
同期間の公共入札では、平均落札単価が前回の15.57円/kWhから14.94円/kWhへ、下位20%案件の平均が12.35円/kWhから11.56円/kWhへ低下した。旧一電の落札件数比率は46%から32%へ下がった一方、下位20%案件に占める比率は50%から55%へ上昇した。これは2019年の67%を下回る。旧一電の域内販売シェアも全体として減少傾向と報告された。
事務局は、卸売条件の定量化を含め、内外の価格・条件が無差別であることについて各社に合理的な説明を求める必要があるとする。また、価格や算定方法は経営情報として公開されず、外部から取組を確かめにくいことから、情報公開や部門別収支の公表など、透明性を高める仕組みの検討を提案している。
今後はコミットメントの実施状況を引き続き注視し、スポット市場への売り入札体制、発電・小売の会計分離、発販分離などを含め、実効性と外部検証可能性を高める方法を総合的に検討する案が示された。あわせて、余剰電力の限界費用ベースでの全量市場供出やグロス・ビディング等、旧一電の卸市場における自主的取組の必要性を見直し、必要事項を適正取引ガイドラインに位置付けることも提案段階である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「旧一般電気事業者の不当な内部補助防止策について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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