電力・ガス取引監視等委員会に関する資料の要約
資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が電力・ガス取引監視等委員会に提出したものであり、需給調整市場の運用状況や今後の日本の電力市場の動向について示している。
主要な検討内容・論点
本資料では以下の内容について検討が行われている。
- 需給調整市場の動き(2025年12月中旬まで)
- B種電源の協議について
- B種電源の固定費回収状況(7~9月)
需給調整市場の動向(4月1日~12月10日)
前日取引の概要
- 平均約定単価は、以下のような動きを示した。
- 11月の平均約定単価は、北海道、中部及び北陸を除くエリアで前月比で低下。
- 最高約定単価は、中部、北陸及び関西で200円、東北で195円に達した。
平均約定単価(円/ΔkW30分)
| 月 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 |
|---|
| 4月 | 2.91 | 0.86 | 1.89 | 0.67 | 0.43 | 0.57 | 0.44 | 0.38 | 1.03 |
| 5月 | 0.48 | 1.39 | 3.12 | 0.85 | 0.64 | 0.53 | 0.43 | 0.36 | 1.19 |
| 6月 | 0.48 | 0.90 | 1.20 | 0.57 | 0.52 | 0.59 | 0.45 | 0.36 | 1.61 |
| 7月 | 2.78 | 0.61 | 0.92 | 0.84 | 0.52 | 0.44 | 0.54 | 0.36 | 1.02 |
| 8月 | 3.32 | 1.07 | 2.33 | 1.39 | 0.66 | 0.55 | 0.55 | 0.55 | 1.24 |
| 9月 | 1.17 | 0.63 | 1.59 | 0.80 | 0.58 | 0.59 | 0.52 | 0.37 | 1.74 |
| 10月 | 0.41 | 0.58 | 0.91 | 0.70 | 0.55 | 1.18 | 0.60 | 0.35 | 1.27 |
| 11月 | 1.76 | 0.37 | 0.37 | 1.22 | 0.75 | 1.09 | 0.39 | 0.32 | 0.85 |
| 12月 | 0.52 | 0.35 | 0.35 | 0.82 | 0.48 | 0.37 | 0.37 | 0.33 | 0.81 |
最高約定単価(円/ΔkW30分)
| 月 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 |
|---|
| 4月 | 79.91 | 195.00 | 97.00 | 200.00 | 4.02 | 200.00 | 33.25 | 7.19 | 60.00 |
| 5月 | 7.59 | 195.00 | 195.00 | 200.00 | 75.00 | 200.00 | 39.87 | 78.83 | 197.00 |
| 6月 | 49.00 | 195.00 | 97.00 | 200.00 | 200.00 | 75.00 | 89.00 | 10.96 | 197.00 |
| 7月 | 49.00 | 195.00 | 200.00 | 200.00 | 65.54 | 84.41 | 89.00 | 89.00 | 89.00 |
| 8月 | 97.00 | 195.00 | 133.10 | 200.00 | 92.99 | 200.00 | 49.00 | 49.00 | 11.04 |
| 9月 | 65.75 | 195.00 | 121.85 | 200.00 | 6.47 | 92.99 | 92.99 | 92.99 | 197.00 |
| 10月 | 16.32 | 195.00 | 163.24 | 6.78 | 12.29 | 197.00 | 25.89 | 149.94 | 197.00 |
| 11月 | 49.00 | 195.00 | 47.11 | 200.00 | 200.00 | 200.00 | 5.26 | 0.35 | 30.73 |
| 12月 | 49.00 | 6.43 | 4.80 | 24.66 | 4.54 | 6.66 | 15.00 | 6.55 | 4.99 |
今後の予定
需給調整市場の運用状況を改善するため、課題や市場状況に応じて引き続きエリアごとの動向を注視していく必要がある。
B種電源協議について
1. 需給調整市場ガイドライン
-
ΔkW価格は、機会費用および一定額を基に算出される。
-
一定額部分は、以下のいずれかに設定される:
- 0.33円/ΔkW・30分(A種電源)
- 当年度分の固定費回収のための合理的な額を超えない範囲(B種電源)
-
B種電源を適用する事業者は、監視等委員会事務局との事前協議が必須である。
2. B種電源協議の状況(2025年12月19日時点)
- 協議が整った累計事業者数: 9社
- 協議が整った累計案件数: 36件
- 電源案件: 28件
- 蓄電池案件: 3件
- 蓄電池VPP案件: 5件
今回、協議が整った2社・2件について報告する。
3. 固定費回収のための合理的な額
- 固定費回収における合理的な額は以下に基づき算定される:
- 固定費回収の上限額は、当年度分の減価償却費等から他市場収益を差し引いた額とする。
- 特に考慮する固定費には、減価償却費やシステム改修費が含まれる。
4. 確認結果
B種電源の一定額算定について
- 確認項目:
- 固定費
- 他市場収益
- ΔkW想定約定量
- 所有する他電源
| 事業者 | 固定費 | 他市場収益 |
|---|
| A社 | 人件費・システム関係費を計上済み | 他市場収益はなし |
| B社 | 人件費・修繕費・委託費・減価償却費等を計上済み | 卸電力市場収益 |
5. 重要な協議事項
-
一定額が1.64円/ΔkW・30分を超える場合の精査観点:
- 提出された固定費の総額に問題がないこと
- 2024年度の応札額水準との違いの説明
- 他市場収益やΔkW想定契定量が過少でないこと
-
協議事項について:
- ひっ迫の恐れがある場合は余力を需給調整市場に応札すること
- 固定費回収後のΔkWマージンは0.33円/ΔkW・30分とする
- 固定費回収状況を3ヶ月毎に報告すること
6. 今後の予定
他の案件についても協議が整い次第、次回の本会合で報告予定である。
この資料では、需給調整市場の運用状況とB種電源に関する協議の重要な要素をまとめた。今後の進歩や課題については、引き続き監視等委員会において確認・報告が行われる予定である。