資料は、2026年3月13日から適用する需給調整市場の事前的措置について、対象事業者を前年度までの手法を引き継いで設定する案を示すものである。提案対象は19事業者であり、対象エリアは事業者ごとに定める。これは本会合での提案であり、資料上、最終決定とはされていない。
対象事業者には、2026年度の取引開始前(期中に参入する場合や入札価格の考え方を変更する場合は、その取引開始前)に、各電源等の入札価格の考え方について価格規律の認識に齟齬がないことを確認する。また、B種電源については期中の固定費回収状況の報告を四半期ごとに求める。対象外の事業者も、ガイドライン等に基づく事後監視の対象である。
対象範囲は、①地域間連系線の分断実績から評価する地理的範囲を画定し、②その範囲ごとに市場シェアとPSI(供給力が需要を満たす上で不可欠かを測る指標)で市場支配力を評価する手順で設定する。市場シェアは原則20%超、調整力ΔkW市場のPSIは原則50%超、調整力kWh市場のPSIは原則10%超を、蓋然性ありとする基準である。各月の値を月平均で評価する。
今回の分析期間は2024年11月~2025年10月である。地理的範囲は、連系線の月ごとの分断率が原則20%を超える場合に区分した。従来の通年一律の区分から月ごとの区分に改め、特定月の分断状況を反映する。PSIの対象も需給ひっ迫時などに絞ったサンプルから、全時間帯の取引へ拡大した。調達未達は需給ひっ迫時以外にも生じ得ること、月ごとの地理的区分と全時間帯分析によりサンプル数を増やせることが理由である。データ一元管理やスクリプト化も行い、分析の網羅性・処理の一貫性を高めた。
市場シェアまたはPSIの基準を一つ以上満たした事業者を、エリア・市場ごとに整理した結果、対象案には大手電力会社に加え、ENEOS Power、エナリス、E-Flow、東京ガス、大阪ガス、アーバンエナジー、でんきの駅なども含まれる。例えば北海道電力、東北電力、九州電力は複数市場で市場シェア・PSIの基準を満たす一方、事業者によって該当する市場やエリアは異なる。対象は事業者単位だけでなく、資料記載の対象エリアと組み合わせて適用される。
調整力ΔkW市場と調整力kWh市場は相互に関連し、制度運用上の分かりやすさもあるため、どちらか一方で対象となれば両市場で対象とする前年度同様の扱いを提案する。ΔkW市場の競争状況には改善傾向があるとの記載がある一方、2026年度には全商品が前日取引となるなど環境変化があるため、対象設定の運用緩和には慎重であるべきとの考え方である。
需給調整市場ガイドライン等は、事後措置の対象となる不合理な入札価格・入札量・登録価格の設定などを明確化し、事前確認や固定費回収報告、価格規律の考え方も整理する改定が建議された。資料では、パブリックコメントを経て2026年3月13日に改定ガイドライン等の運用を開始する予定としている。
また、事務局はリアルタイム性の高い監視に向け、AIモデルを用いた支配的事業者判定モデルを試作し、今後、監視体制の中で運用しながら検証・改善する予定である。これは将来の取組であり、今回の対象事業者案を決める既存の判定手法とは区別される。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2026年度における需給調整市場の事前的措置の対象とする事業者の範囲について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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