2020年度冬季の需給ひっ迫データに新制度の補正料金算定を適用した結果、広域的なひっ迫融通や複数エリアでの電源Ⅰ’発動が重なると、補正料金算定インデックスが10%未満に低下し、補正インバランス料金が上昇することを確認した。ひっ迫が1エリアに限られる場合は、広域ブロック全体の指標が発動水準まで低下せず、補正料金が発動しない場合があった。
一方、東京エリアでは燃料制約によるひっ迫があったものの、調整電源の水力比率が高く、揚水発電の上池水量確保策もとられていたため、kWポテンシャルを基にした指標は10%未満にならなかった。水力の供給力を設備出力・貯水量等から算定する方式が、この結果に関係している。
このように、燃料不足懸念があっても通常料金が十分上昇しない場合には、需給一致を促す価格シグナルが不足する。スポット市場価格や調整力kWh価格に機会費用を十分反映できるまで、kWh需給ひっ迫時補正インバランス料金で追加的な供給力コストを反映する、前回整理の制度設計を維持する案が示された。資料時点では会合での確認を求める提案である。
| 項目 | 資料で示された内容 |
|---|---|
| 発動条件・水準 | kWh余力率が3%未満の期間に80円/kWhを適用する暫定措置 |
| 見直し | 暫定措置中のkWh余力率の検討状況等を踏まえ、必要に応じて発動基準等を見直す |
| 導入時期 | 算定システム改修とkWh余力率算定のシステム化が必要であり、改修完了後に導入 |
| 廃止の考え方 | 市場価格・調整力kWh価格に機会費用を十分反映できるようになれば、補正料金の設定を廃止する考え |
kWh余力率は週単位で管理され、コマ単位の直線的な料金式を設けにくいため、当面は簡易方式とする。委員からは、余力率の精度に関する知見を積み重ねて発動基準を柔軟に扱うことや、時間をかけた検討を求める意見があり、中間取りまとめに必要に応じた見直しを明記する案が示された。
2020年4月の中間取りまとめ以降に整理した、沖縄エリアの料金算定、太陽光等の出力抑制・電源Ⅲ抑制時の扱い、計画停電等に関する情報公表、卸電力市場価格補正(P補正)の廃止、電源Ⅰ’長時間発動時の扱い、kWh需給ひっ迫時補正料金を追加反映する提案である。
P補正は、需給ひっ迫と異なる要因で市場価格が高騰した場合にも、その価格をインバランス料金に反映し得るため廃止が適切との整理である。制度開始後は、系統不足時に料金が市場価格を下回る等の事象を注視する。電源Ⅰ’の長時間発動コストは、通常料金の限界的kWh価格ではなく、需給ひっ迫時補正料金で反映する考えが示されている。
2021年12月に中間取りまとめを公表し、2022年1月下旬と2月上旬に小売事業者等向け説明会、3月に算定システムのテスト運用と情報公表用ウェブサイトのプレオープン、4月に新制度の運用開始を予定する。kWh需給ひっ迫時補正料金は、システム対応が必要なため、4月の制度開始と同時ではなく改修完了後の導入とされている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2022年度からの新たなインバランス料金制度の検証等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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