2022年度からの新たなインバランス料金制度の検証について
経済産業省が発表した「2022年度からの新たなインバランス料金制度の検証」に関する資料である。本資料では、新制度の設計や2020年度冬季の需給ひっ迫時における料金試算について詳細に説明されている。
資料の構成
以下に、資料内の主要な内容を整理する。
1. 本日の議論の要点
- 前回の会合では、燃料制約時におけるインバランス料金の設計が議論された。
- 燃料不足が発生した場合に、追加的なkWh供給コストを反映するため、kWh需給ひっ迫時補正インバランス料金の導入が決定された。
- 今回は、2020年度冬季の需給ひっ迫状況を新制度に基づいて検証した結果が報告される。
2. 新しいインバランス料金制度の時系列
| 制度設計専門会合での議論 | 年度 |
|---|
| インバランス料金制度全般の議論 | 2019年度 |
| パブコメ結果報告 | 2020年度 |
| 中間取りまとめ | 2021年度 |
| 制度開始 | 2022年度 |
3. 補正インバランス料金の検証
- 補正インバランス料金が電気の価値を適切に反映しているかが重要な論点となる。
- スポット市場価格が高騰する際には、高コストの稼働要請が行われ、その影響がインバランス料金に反映されることが確認された。
- 一部期間では、電源I’の稼働が少ないにも関わらずインバランス料金が高騰することもあった。
4. 需給ひっ迫時のインバランス料金
- 需給ひっ迫時の不足インバランスはインバランス料金に影響を与える。
- 上げ余力の減少に伴い、リスクに備えた追加的コストが発生し、インバランス料金が上昇する仕組みである。
- 補正インバランス料金は、緊急時に供給力を確保するためのコストを反映する。
5. 補正インバランス料金の試算結果
- 補正インバランス料金の試算は、2020年12月と2021年1月の各エリアの供給力と需要データに基づいて実施された。
| エリア | 補正インデックス(各日付) |
|---|
| 中部エリア | 例: 12/16 3%未満, 12/17 4%未満 |
| 北陸、関西、中国、四国エリア | 例: 12/16 1, 12/17 2 |
| 九州エリア | 例: 12/16 1, 12/17 1 |
6. インバランス料金算定方法
- 補正料金算定インデックスや調整電源の水力供給力の評価方法が説明されている。
- 需給ひっ迫時には、価格設定の透明性と適正な反映が求められる。
今後のスケジュール
- 2022年4月から新インバランス料金制度が開始される。
- 制度の理解を促進するため、説明会が2022年1月下旬と2月上旬に開催される予定である。
インバランス料金の情報公表に関する概要
インバランス料金の情報公表について
- 公表タイミング: コマ終了後速やかに公表し、遅くとも30分後までに行われる予定である。
- システム開発: インバランス料金の情報公表に向けてシステム開発が進められている。
計画停電時・電力使用制限時の特例
- 緊急状況: 計画停電や電力使用制限時は復旧作業に注力するため、情報公表のタイミングが困難となることが想定される。
- 公表方法:
- 事象発生時の情報は一般送配電事業者のホームページで公表され、インバランス料金については、専用の公表用ホームページに分かりやすく注記される。
システムへの情報反映
- 引き続き検討: インバランス料金のシステムへの反映方法について、引き続き国、広域機関、一般送配電事業者において検討される。
料金の適用と周知
- 周知方法: 計画停電や電力使用制限が実施される際、政府から国民への周知が行われることとなる。
インバランス料金に関する情報
- 透明性の確保: インバランス料金の最新状況を把握することは系統利用者にとって不可欠であり、算定根拠の公表によりその透明性が確保される。
インバランス料金制度について(2022年度以降)
| 項目名 | 公表のタイミング |
|---|
| インバランス料金 | コマ終了後速やかに公表(遅くとも30分後) |
| 指令量インバランス量 | コマ終了後速やかに公表(遅くとも30分後) |
| インバランス料金の算定根拠 | コマ終了後速やかに公表(遅くとも30分後) |
| 算定根拠(卸市場) | コマ終了後速やかに公表(遅くとも30分後) |
計画停電時等のインバランス料金について
| 事象 | インバランス料金 |
|---|
| 計画停電 | ひっ迫時補正インバランス料金の価格200円/kWh |
| 電力使用制限 | 100円/kWh |
| ブラックアウト発生からネットワーク機能の復旧まで | ブラックアウト発生当日: 各48コマの直前スポット市場価格 <br> 次日以降: 直前一週間のスポット市場価格の平均値各48コマ |
今後の予定
- 検討の予定: 広域予備率に基づく需給運用を前提にした情報発信のあり方について、今後国、広域機関において検討が進められる予定である。
結論
本資料では、2022年度からの新インバランス料金制度の導入と過去の需給ひっ迫の分析に基づく料金の試算結果が示されている。残された課題として、インバランス料金が電気の価値を的確に反映するための具体的な対策が求められている。