平成28年度 託送供給等収支の事後評価
1. 概要
この資料は、関西電力株式会社が平成28年度の託送供給等収支を評価した結果をまとめたものである。主な内容は以下の通りである。
- 収支の算定結果
- 超過利潤の発生要因
- 想定原価と実績費用の増減
- 効率化取組
- 安定供給状況
- 設備投資
- 高経年化対策
- 研究開発
- 情報セキュリティに関する取り組み
2. 託送供給等収支の算定結果
収支概要
- 送配電部門当期純利益: 266億円
- 超過利益: 43億円
収支計算表
| 項目 | 金額 |
|---|
| 営業収益 | 7,497億円 |
| 営業費用 | 6,879億円 |
| 営業利益 | 617億円 |
| 営業外損益 | 246億円 |
| 税引前当期純利益 | 371億円 |
| 法人税等 | 104億円 |
| 当期純利益 | 266億円 |
超過利潤構成表
| 項目 | 金額 |
|---|
| 当期純利益 | 266億円 |
| 事業報酬額 | 456億円 |
| 当期超過利潤額又は欠損額 | 43億円 |
3. 超過利潤(又は欠損)の発生要因
平成28年度では、節電・省エネルギーへの取り組みにより実績需要量が想定を下回り、収入が373億円減少した。対して、経営効率化による費用が417億円減少し、超過利益は43億円となった。
4. 想定原価と実績費用の増減額
概要
平成28年度の実績費用は、想定原価と比較して417億円下回った。主な要因としては、退職給与金に関する数理計算の差異と調達価格の削減がある。
費用変動の内訳
| 項目 | 原価 | 実績 | 差異 | 主な差異理由 |
|---|
| 人件費・委託費等 | 1,372 | 1,476 | 105 (7.6%) | 数理計算上の差異 |
| 設備関連費 | 3,723 | 3,342 | 380 (10.2%) | 調達価格の削減 |
5. 効率化に資する取り組み
コスト低減に向けた取り組み体制
- 社内組織「コスト構造改革WG」を設置し、各部門の効率化目標を設定・進捗管理する。
- 経営戦略会議を通じて、業界水準を上回る効率化状況の実現を目指す。
6. 設備投資
設備投資の考え方
- 高経年化物量の増大を考慮し、流通設備の長期的な取替え水準を予測する。
- 地域特性や需要密度に基づき、合理的かつ経済的な設備計画を目指す。
調達・工事の効率化
設備投資に関して、次の取り組みが重要である。
- 設備更新時期の適正化
- 更新物量の見直し
- 調達方法の工夫
- 新工法の採用
7. 安定供給の状況
停電回数は過去10年間において一定の水準を維持しており、定期的な巡視・点検を行うことで予防保全に努めている。
8. 今後の課題
9. 研究開発に関する事例
電力流通事業本部の収益向上を目指す取り組み
- 事例: 高解像度衛星画像を用いた太陽光発電出力推定の精度向上プロジェクト
- 共に開発した日射量の短時間予測システム「アポロン」は、平成28年度に新エネルギー財団会長賞を受賞した。
10. 情報セキュリティに関する取り組み
取り組みの全体方針
- サイバー攻撃への対策として情報セキュリティマネジメントのPDCAサイクルを推進する。
組織体制
- 最高情報セキュリティ責任者 (CISO): IT部門担当常務
- 情報セキュリティ推進体制:
11. 調達の状況
競争発注比率実績
| 年度 | 競争発注比率 |
|---|
| H23 | 15.0% |
| H24 | 17.8% |
| H25 | 21.3% |
| H26 | 30.0% |
| H27 | 41.5% |
| H28 | 51.6% |
今後の取り組み
- 効率化を目指し、配電工事の競争化や新規取引先の採用に向けた市場調査を進める。
12. 結論
関西電力株式会社は、平成28年度の託送供給等の評価結果を踏まえ、引き続き安定供給と効率化を両立させるための取り組みを進める方針である。