資料説明:需給調整市場関連
以下は、第60回需給調整市場検討小委員会および第77回調整力の細分化及び広域調達に関する作業会の資料についての一貫した説明である。本資料では、発動指令電源の機器個別計測に関する取り扱いや需給調整市場における代替不可申請などの主要な検討内容を整理している。
1. 資料概要
本資料は、発動指令電源の機器個別計測に関する取り扱いについての分析を行ったものである。
2. はじめに
前回の小委員会では、特別高圧の機器点電圧および1,000kW以上の機器点容量が需給調整市場に参入する際の取り扱いや一時調整力の先行導入について整理が行われた。今回は実測値を前提に、計測点の違いによる課題を取り上げている。
3. 主要な検討内容
3.1 発動指令電源の受電点と機器点の取り扱い
-
機器点電圧「特高」の課題
- 導入可能時期は、次世代スマートメーターや託送システム等の改修が完了した後を想定。
- 託送システムの改修にはエリアごとに6〜24か月のばらつきがあるため、2027年度以降に順次市場参入を許可する案が検討されている。
-
機器点容量1,000kW以上の課題
- 調整力は系統貢献量で評価されるべきであり、契約を締結した受電点以下のリソースは機器個別計測の対象外となる可能性がある。
-
一次調整力の先行導入
- 一般送配電事業者がデータにアクセスした場合、信頼性が担保されれば先行導入が可能となる。
3.2 課題・リスク
- 計測点の違いによる取り扱いの不一致が生じる可能性がある。
- 需給調整市場と容量市場におけるリワークメントの要件を満たす必要がある。
3.3 機器個別計測の方法
-
入札・約定・精算に関する提案:
-
機器点における損失率の扱い
- 機器点での計測値を受電点に換算するために、簡易的な変圧器ロスが示されている。
4. 代替不可申請について
4.1 概要
需給調整市場における代替不可申請のプロセスについての説明を行う。
4.2 代替不可申請の必要条件
- リソースのトラブル発生: ΔkW約定量を供出できない場合、直ちに代替不可申請を行う必要がある。
- 申請期限: トラブル対象のリソースの提供開始時刻の1時間前までに行うこと。
4.3 トラブル時の対応
-
リソーストラブル発生前
- 需給調整市場システムにて入札の取消を行う必要がある。
-
供出できない場合
- 速やかに需給調整市場システムに代替不可申請を行い、属地TSOへ電話連絡を行う。
-
計画の提出
- 発電リソース: 変更後の発電計画を広域機関に提出。
- 需要リソース: 変更後の基準値計画を需給調整市場システムに登録。
-
理由の報告
- ΔkW約定量が供出できなくなった理由を、様式23を用いて属地TSOへメールで提出する必要がある。
5. 発動指令電源における実効性テストの扱い
5.1 実効性テストの目的
- 能力評価: 発動指令電源の能力評価を行い、容量確保契約容量の供給力を確認する。
5.2 実効性テストと代替不可申請
-
同時発動の対応方針
- 調整力指令と実効性テストが同時に行われた場合、実効性テストに従う。
- 実需給3時間前に実効性テストの実施指令を受けた後、速やかに代替不可申請を行う。
-
金銭的ペナルティ
- 実効性テストにおいて代替不可申請を行った場合は、金銭的ペナルティが1.0倍に減少される提案がある。
5.3 施行時期
- 本運用は、需給調整市場の取引規程改定後に開始される。
6. 現行の運用方針
- 発動指令電源の実効性テストと調整力指令が同時に発動する場合、期待容量の評価に影響を与える可能性があり、リスクがある。
- 実効性テストを優先した応動を行った場合でも、需給調整市場においてアセスメント不適合となるリスクがある。容量市場における機器個別計測の扱いは、調整力指令と重複しないように行われるべきである。
7. 参考資料
- 第59回および第39回需給調整小委員会の資料を基にした議論が展開されている。
以上の内容が、需給調整市場に関する資料の要点である。機器個別計測や代替不可申請についての理解を深めるための基礎資料として活用されることが期待される。