電力・ガス取引監視等委員会事務局は、毎月公表する電力取引報の結果に、域外みなし小売電気事業者の販売電力量・販売額・契約口数と、それぞれの割合を追加する案を示した。現行の公表内容では、みなし小売電気事業者は合計値で示されており、域外事業者の実績を個別に把握できない。資料では変更案が示されているが、最終決定や実施時期は記載されていない。
| 指標 | 追加する公表内容 |
|---|---|
| 販売電力量 | 電圧種別ごとの全国値と割合、全圧合計のエリア別値と割合 |
| 販売額 | 電圧種別ごとの全国値と割合 |
| 契約口数 | 電圧種別ごとの全国値と割合 |
2016年4月の小売全面自由化以降、公表資料は新電力のシェアに注目した構成であった。2025年4月頃から、みなし小売電気事業者が旧供給区域外で供給を増やし、シェアを拡大したため、新電力のシェアだけでは各エリアの競争状況を捉えにくくなったとしている。域外みなしの2025年12月の販売電力量シェアは全国5.7%であり、エリア別では中国10.6%、東京8.2%、九州5.8%などである。全国の域外シェアは直近で横ばい傾向と説明されている。
案では表を現行の15表から19表に再編し、販売電力量の表に域外みなしの全国・エリア別集計を追加する。販売額と契約口数にも、域外みなしの全国集計を追加する。自由料金メニューの割合は、販売電力量について域内みなしを対象とする表を新設し、販売額・契約口数では現行どおりみなし小売電気事業者を対象とする構成である。月間・累積スイッチング実績の表は継続する。
添付の公表資料案は令和8年(2026年)1月分から域外みなしの集計を表4・5・11・16に加える想定を示す。ただし数値欄や公表日の一部は空欄・仮置きであり、実績値を示す資料ではない。販売電力量・販売額は検針期間を基礎に計上され、暦月の需要実績と一致しない場合がある。また、報告後の修正により公表値を訂正することがある。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「電力取引報に係る公表資料の変更について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_emsc.html)をもとに当社作成
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電力の切替手続きそのものは、2016年の全面自由化時に構築された共通システムでほぼ標準化され、実務上の争点は限られた残余論点に絞られてきた。一方で、審議会が公表する「スイッチング率」「新電力シェア」は指標として異なる現象を測っており、2026年には競争状況の測り方そのものが変更された。本稿では、制度の現在地と指標の読み違えを避けるための論点を整理する。
2016年4月の電気小売全面自由化から10年が経過した。需要家の認知は高まり、スイッチング率も全国平均で50%を超えた。しかし数字の内訳を掘り起こすと、依然として旧一電が各エリアで圧倒的なシェアを保持しており、制度的な競争促進策も限界に差し掛かっていることがわかる。
新電力シェアは2025年12月時点で約22.1%、低圧のスイッチング率は51.4%に達した[DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。2022年の市場価格高騰による撤退ラッシュからの回復は数字上明らかだが、同じ時期に電源調達の前提(常時バックアップ、内外無差別卸、インバランス料金)と競争の担い手構成が静かに入れ替わっている。数字の回復と競争条件の変化を分けて読むことが、2026年度以降の調達判断の出発点になる。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。