資料の概要
この資料は、低圧部門における競争の現状や消費者のエネルギー消費動向についてまとめられたものであり、経済産業省が作成した。平成30年9月26日の電力・ガス取引監視等委員会で使用されたものである。
主要な検討内容
以下の3つのテーマについて説明されている。
- 低圧部門における消費者の状況
- 低圧部門における競争の現状
- 卸電力市場の状況
低圧部門における消費者の状況
エネルギー消費量の推移
- 家庭部門のエネルギー消費量は、1973年度から2016年度までに1.9倍に増加し、全体の約16%を占めている。
- 1973年度の家庭部門のエネルギー消費量は約30,266×10^6J/世帯、2016年度には約33,357×10^6J/世帯に達した。
家庭部門における電気の割合
- 1973年度の家庭1世帯あたりのエネルギー消費における電気のシェアは**28.2%から、2016年度には51.0%**に増加した。
- 電気の割合が初めて50%を超えたのは2015年度である。
一般家庭の電気使用量
- 一般家庭の月間平均電気使用量は、1990年代以降300kWh前後から約250kWh程度に減少した。
低圧部門における競争の現状
スイッチングの状況
- 2016年3月末時点の契約口数6,253万件のうち、2018年6月時点でのスイッチング(契約先変更)率は約**18.3%**に達した。
- 新電力に対する契約先の切替えは約11.3%(706万件)、旧一般電気事業者の自社内の契約の切替件数は約7.0%(435万件)である。
地域別の新規参入事業者数
- 東京・中部・関西・九州地域では多くの小売電気事業者が新規参入しているが、北陸、四国、沖縄地域では相対的に少ない。
卸電力市場の状況
- 日本卸電力取引所(JEPX)における取引量は一貫して増加しており、我が国の電力需要に占めるシェアは**18%**程度である。
新電力の電力調達状況
- 新電力は発電能力を必ずしも保有しないが、取引所からの電力調達割合は年々増加している。
旧一般電気事業者の取組の実施状況
取組の概要
- 旧一般電気事業者は余剰電力の全量市場供出などの取組みを行っており、その発電能力の大宗を保有している。
主な取組内容
以下の取組みが実施されている:
- 余剰電力の全量市場供出: 発電能力のうち調整力や入札制約を除いた余力を原則として限界費用ベースで卸電力取引所へ投入(2013年~)
- グロス・ビディング: 発電事業と小売事業間の内部取引を一部取引所経由で実施(2017年~)
- 電発電源の切出し: 長期相対契約の見直しや契約を市場に切出し(順次実施)
- 常時バックアップ: 新規参入者に対し、新規獲得需要の一定割合について相対供給を行う(2000年~)
我が国の電源所有状況
我が国の電源は、旧一般電気事業者と旧卸電気事業者(電源開発等)が出力ベースで**83%**を所有している。
| 発電所所有者 | 出力(MW) |
|---|
| 旧一般電気事業者+旧卸電気事業者 | 83% |
| 100MW以上の発電事業者計 | 96社 |
三段階料金制度について
三段階料金制度の概要
- 三段階料金は1974年に導入され、使用量に応じた料金単価が設定されている。
各段階の料金設定
- 第一段階: ナショナルミニマムに基づく低廉な料金
- 第二段階: ほぼ平均費用に対する料金
- 第三段階: 限界費用の上昇傾向を反映した料金で、省エネルギーにも対応
料金の具体例
| 使用量 | 第一段階料金単価 | 第二段階料金単価 | 第三段階料金単価 |
|---|
| 120kWh | 19.52円/kWh | 26.00円/kWh | 30.02円/kWh |
| 300kWh | | | |
三段階料金制度に関する審議会報告
現状と問題点
- 電気料金制度について使用電力量に関係なく一定料金とされている点が指摘されている。
- 生活必需的部分をナショナルミニマム的理念で捉え、超過分については省エネルギーを促進するための増制が必要である。
結論
- 第一段階料金は全国一律かつ比較的低廉であるべき。
- 第二段階はほぼ平均費用に基づくべきであり、第三段階は限界費用に基づいて設定されるべきである。
- 地域別の事情を考慮して料金区分を決定することが適当である。
このように、資料全体で低圧部門の消費動向、競争の現状、旧一般電気事業者の取組、三段階料金制度についての情報が整理されている。今後の動向や課題についても注視する必要がある。