この回のダイジェスト
第56回は、冬季の価格高騰をめぐる各社の需給・燃料制約と市場入札の実態を報告した。
この回で示されたこと
- 価格高騰の監視分析では、12月・1月の提出データを照合し、スポット入札時点で入札可能な余剰電力は全量供出されていたと確認した。燃料制約の個別算定・運用が合理的だったかは、事業者へのヒアリングで確認する段階である。資料11
- 北海道電力は石油火力の在庫基準を見直し、知内1号の運用下限を28,000klに引き下げ、2021年1月7~31日に適用した。LNG在庫は通常下限52,000tに対し、最低68,898tであった。資料1
- 東北電力では日エル在庫が1月10日に約3.4万tとなり、通常下限5万tを下回った。1月12日受渡し分以降は全時間帯で燃料制約を設定し、不足分を他火力の焚き増し、市場調達、配船調整などで補った。資料10
- 各社は寒波による需要増や燃料在庫の低下、電源トラブル、入船遅延などを踏まえ、燃料制約や市場入札を調整した。北陸電力は1月12~26日にグロスビディングを停止し、四国電力は石油火力を1月26日、坂出4号LNGを1月28日に制約解除した。資料6資料9
- JERAは基地別在庫に基づき燃料制約を設定し、全基地の制約を1月29日に解除した。九州電力は燃料制約後に売り入札を減らし、大分・北九州基地で通常運用下限を下回る期間が生じた。資料5資料2
- 事業者報告では、需要予測と実績の差に気温・天候、曜日や年末年始の操業、需要の累積的な変化などが挙げられた。資料1では価格沈静化と1月17日のインバランス料金上限導入等との因果関係は確定していない。資料11資料10資料8資料4資料6資料9資料2
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
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今冬の需給状況について
- 北海道電力は冬季の需給逼迫下で石油火力の燃料在庫が減ったため一部に燃料制約を設定したが、LNG火力には制約が生じなかった。 - 売入札量減少の主因は、自社需要と卸電力市場での販売増による石油燃料在庫の想定以上の減少であり、買い約定量は増加していない。 - 需給逼迫への対応として、知内1号の運用下限を通常の最大ユニット2週間停止分から1週間分の28,000klへ引き下げ、2021年1月7~31日に適用した。 - 燃料制約は流動性低下が見込まれる時間帯を避けて設定し、グロスビディングは通常実施、買い戻し価格は1月14日受渡以降999円/kWhとした。
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今般の電力の市場価格高騰事象における市場への入札量等に係る報告について
- 九州電力は寒波による需要・市場売電増と石炭火力トラブルでLNG消費が想定を超えたため、2020年12月26日から1月末まで燃料制約を実施した。 - 供給余力の減少に伴い売り入札が減り、供給力不足時には小売事業者として市場調達を行った。設備復旧等を踏まえ、1月24日(大分)・2月1日(北九州)受渡分から市場供出を再開した。 - 12月中旬~1月中旬の自社需要電力量は計画比107%。気温変動、年末年始の分散休暇、気温感応度の変化が需要想定との乖離要因として示された。 - 両LNG基地で通常の運用下限を下回る期間が発生し、通常値より低い在庫水準で運用した。グロス・ビディングは継続し、12月26日以降は売り分を全量買い戻したうえで必要に応じ追加調達した。
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今冬の需給ひっ迫への当社の対応について(ご質問へのご回答)
- 関西電力は、寒波による需要増、電源トラブル・渇水、調整力供出、堺LNG船の着桟遅延が重なり、12月からLNG、12月下旬から石油にも燃料制約が生じたと報告した。 - 短期の追加燃料調達や増出力を進め、1月中旬以降に制約は段階的に解消したが、供給力確保のため一時的に燃料在庫が通常の運用下限を下回った。 - 燃料余力が発電機余力を下回る場合は売り入札を制限し、価値の高い時間帯を優先して市場供出した。市場調達を売りの原資に見込む運用は、買い不成立時に燃料消費が上限を超えるリスクから実施しなかった。 - 資料は需給ひっ迫への対応と判断基準の説明であり、新たな決定・提案は示していない。
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今冬における自社需給と市場取引について
- 中部電力ミライズは2020年12月~2021年1月、各コマ1,600MWのグロスビディング売り入札を行い、余力全量の売り入札を実施したとしている。入札システム仕様上の制約を除き、入札制約はなかった。 - 市場価格が高く、期間を通じてほぼ売り約定となった。12月上旬は経済差替、12月下旬~1月中旬は受電可能量の範囲に収める目的で、一部買い約定が成立した。 - 12月~1月の需要実績は3か月前想定の100.9%。高温の12月上旬と1月中旬以降は想定を下回り、低温の12月中旬~1月中旬は上回った。 - スポット取引時点の需要想定が実績を上回ったコマは全体の68%であり、指定日の最大電力実績も各日で想定を下回った。主な要因は気温差、顧客の休業状況、寒波後の需要の累積効果である。
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スポット価格高騰に関する対応について
- JERAは、厳寒による需要増と供給側トラブルで基地別LNG在庫が低下したため、2020年12月下旬以降に燃料制約を設定し、全基地で1月29日に解除した。 - 売入札量の減少は、相対契約上の販売権利減、相対需要増、燃料制約による余力減が要因であり、12月後半以降に買い約定量の顕著な増加はなかった。 - 12月計画比の実績需要は東京で11%、中部で6%増え、12月15日~1月15日は両エリアで約10%増となった。相対契約販売量の増加が主因とされ、厳寒気象の影響と想定された。 - 燃料制約は基地別の在庫見通し、個別タンク、入船遅延リスクを踏まえ関係者と協議してローリング設定し、認識できる余力を市場に全量供出したとしている。グロスビディングは実施していない。
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今冬の市場価格高騰事象における市場への入札量等について
- 北陸電力は今冬、一定の売入札量を確保したが、需要増と市場価格高騰を受けて1月12〜26日に売買同量のグロスビディングを停止した。 - 寒波で自社需要が高まり、供給力の積み増しと不足分の買入札を実施した一方、特定日の需要実績は想定を下回った。 - 需給ひっ迫を受け石油の運用下限を見直して物理的下限までの低下を許容し、富山・福井の石油火力と富山新港LNGに発電上限制約を設定した。 - 受入見込みの増加、需給緩和、市場価格低下を受け、3設備の制約は1月28日に解除された。
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審議会資料 グラフ・データ集
- 寒波による需要増、電源トラブル、渇水が重なり、燃料払底を避けるため12月下旬から火力の燃料制約を設定し、売入札可能量は1月下旬までほぼなかった。 - 需要予測は前日予報と類似日の実績等を用い、12月28日・1月4日は予測を下回った一方、1月14日・15日・25日はおおむね予測どおりだった。 - LNG・重油の運用下限を一時引き下げ、在庫や入船見通しに応じて制約を更新し、配船前倒し・スポット調達後は水島基地の制約を段階的に緩和した。 - 価格高騰時はピーク供給を確保して買いを抑え、グロスビディングは2020年12月26日に中止、2021年1月27日に再開した。
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今般の電力の市場価格高騰事象における市場への入札量等について
- 12月前半は売り入札量が買い約定量を上回ったが、12月後半に差が縮小し、1月1~24日は供給力不足に伴う買いで買い約定量が上回った。1月25日以降は再び売り入札量が上回った。 - 同社は、寒波による需要増と12月24日~1月29日の燃料制約による供給力低下を、売り入札減少・買い約定増加の要因として説明した。 - 自社需要は寒波で増加し、1月も高止まりした。需要予測との乖離は主に実気温の予報からの上振れによる需要減少で、特異期間の予測誤差や分散休暇の影響も挙げられた。 - 燃料制約の具体的な算定・運用は発電事業者の事項として把握していない。GBは販売量の20%程度を売買とも定量入札し、一定期間取りやめた事実はない。
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今冬の需給状況と燃料制約等の実施状況
- 寒波と他社電源トラブルによる需要増で阿南・坂出の石油火力と坂出4号LNG火力に燃料制約を設定し、阿南3号は1月9日に燃料不足で停止した。 - 石油火力は追加調達とタンク運用下限の一時引下げで燃料を確保し、阿南・坂出3号の制約を1月26日に解除、坂出4号LNGの制約も入船見通し改善を受け1月28日に解除した。 - 寒波後も需要が高めに推移する累積効果が観測された一方、特定日は休日相当の需要、気温上昇、太陽光発電の上振れなどで実績が想定を下回った。 - 燃料制約中も需要ピーク時の制約量を抑え、需給逼迫時はTSOと協議して燃料を先行使用し、グロスビディングは継続した。
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今冬の需給ひっ迫の対応について
- 東北電力は寒波による需要増、LNG船の遅延、他エリアへの融通で日エル在庫が逼迫し、1月10日に約3.4万tと運用下限5万tを下回った。 - 日エル系ユニットの停止回避に向け、燃料制約運転、市場調達、八戸・秋田の焚き増し、配船調整を実施し、1月12日受渡し分以降は全時間帯で燃料制約を設定した。 - 冬の需要増は寒波の影響が主因とされ、需要想定と実績の乖離も主に気温予報・実績や日照・天候の差による。 - 日エル向けの船舶振替で新仙台の在庫も物理下限を下回る見通しとなり1台停止方針、秋田は発電を日量4,500MWh以下に見直した。
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スポット市場価格の動向等について
- 2020年12月中旬以降に高騰したスポット価格は、1月13日に日平均154.6円/kWh、1月15日にコマ最高251円/kWhを記録し、1月下旬以降は概ね沈静化した。価格沈静化の要因は資料上確定していない。 - 旧一電9社・JERAは12月20日頃から実質売り入札量が減少し、12月29日〜1月21日は買い越しとなったが、事務局は入札可能な余剰電力が全量市場に供出されたと確認した。 - 売り入札減少には期間前半の燃料制約等の増加、後半の需要増加が関係したとされる一方、燃料制約の算定・運用の合理性や需要見積りなどはヒアリングで引き続き確認する段階である。 - 本資料は監視・分析の中間報告であり、一般送配電事業者の調整力確保による市場影響は次回以降に議論する予定である。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
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